10月1日の日記

2008年10月1日
ストレイテナーに4人目が加入することが発表になった。
広告を見るといかにもな雰囲気だったし、誰かというのも
前からかなり有力な噂として出ていたのであんまり
驚かない、というかそのとおりに決まって良かった。
なぜだかmixiでは圧倒的に「3人のほうがいい」なのだが
個人的には3人より4人、4人より5人のバンドが好きだし
幅が広がりそうですごい楽しみ。
ホリエさんはずっとピアノを弾いていてもいいよ。
立ってると中山さんが見えないから。

本来1日の0:00に発表されるものとしてカウントダウン
していたのに、30日の昼の段階でEMIのサイトが
検索に引っかかったり着うたのサイトに4人のアー写が
載ったりしていた。

情報漏洩を防ぐのは難しい。

9月6日の日記

2008年9月6日
ELLEGARDEN「高架線」を聞いていて、ふとこの主人公は
どっちの方角へ向かって歩いているのだろう?と考えた。

南北に走る高架線がその先へとずっと続いているから、
それを道しるべに北か南のどちらかを目指すのだと
思うんだけど、もしかすると高架線を境にこちらの
世界とあちらの世界とがあって、それをくぐって
向こう側へ踏み出すのかもしれない。
日本の感覚だと東進しても海に出るだけだから、やっぱり
西へ向かうのだろうか。夕陽を目指して歩くのか。

なんかでも、この曲の雰囲気からすると、いろんなものを
振り捨ててなお、厳しくて寒い北へ向かうとはあまり
思えない。やはり水うまし、風かぐわしの南の新天地を
目指すのではないだろうか。

こんなこと、もう久しく考えたことなかったなぁ……。

6月4日の日記

2008年6月4日
まったく評価されてないVan Halenの第三期がけっこう
好きで、武道館のコンサートも見に行ってる自分。
全体的に渋いのがうけないのか?「Josephina」は名曲だろ。
あとBON JOVIのアルバム「these Days」も時期が悪いのか
評価されてなさすぎだと今さら思った。

カセットでしか音源を持ってなかったJellyfishを買い直す。
あーQUEENとか好きだったなー。いいわー。
最近音楽の知識がずいぶん増えたけど、いわゆるロキノン系に
偏りすぎなのでもっと洋楽とか王道とかフォローしたい。


tacicaのワンマンライヴに行った。
前の時より高音が出なくて苦しそうだったけど、それでも
やはり歌が巧いなぁと思う。「上手い」じゃなくて「巧い」。
これだけ巧いと思ったボーカルは久しぶり。
高音の出なさが、煙草を吸う人にありがちなのどの血管が
収縮した感じに聞こえて気になる。煙草を吸う人なのか
どうかは知らないけど、やめといてほしいなあ。

ドラムが時たまポロッとテンポが変わるのも気になるん
だけど、すごい一生懸命で、見てて「ガンバレ!」と思う。
MCを振られたときにすごいおどおどしてた。あれだけ
可愛かったらなんでも許す(笑)
終演後に三人が降りてきてサインしてたんだけど、
その時もドラムの華奢さにびっくりした。
お客さんの中に溶け込んじゃう小ささ。

ボーカルは哲学者(ないし仙人)、ベースは陽気なお調子者、
ドラムは少年という三者三様(笑)とても同い年に見えない。

MCで「もう本州は梅雨に入ってるかと思って来て、土曜に
雨が降ってたから『これが梅雨かー、たいしたことねーな』
と思った」という話をしてて、サインもらうときに「北海道
にはゴキブリもいないと思うんですけど」と話しかけたら
「でもススキノの飲み屋の80%には小さいゴキブリがいる」
と言ってた。

おー確かに「バク」はアジカンの「自閉探索」に似てるかも?
4月6日(日)

5:30起床、6:00朝食。
朝、お風呂に入っている人がいて洗面所が使えず(風呂のドアを閉めると洗面所にも入れなくなるつくり)、「みんなが使うってわかってる時間帯にお風呂に入るなんて!ぷんすか!」と思ったが、よく考えたら1階にも洗面所はあったのだった。

朝食のメニューはほぼ昨日と同じ、サバの代わりにソーセージ。
港はすぐそばだけど、雨が降っていたので車で送ってくれる。
「帰ったら明日から仕事ですか?」「いや、今日からですかねー」「今日から!?」「空港から帰りに会社に寄ってしまいそうです」
そんなこと自慢げに言うようなことじゃないのにねー。

「また来てください」と言われて「ぜひ」と返したものの、なんだかもう来ないような気もする。屋久島の自然は素晴らしかったんだけど、やっぱり南の森より北の森のほうが好きみたい。北海道だったら何回でも行きたいけど、屋久島はもう十分堪能したからいいかなって感じ。うっそうと茂る苔の森もいいけど、ツンドラの大地とかがいいね。

宿代は夕食あり6000円+夕食なし5000円。

今度は船の窓際の席を取ったけど、雨が降っていてよく見えない。種子島に寄って、鹿児島に戻るころにはうまいことやんでいた。

来るときにも通った、港の食べ物屋が並ぶドルフィンポートをぶらぶらする。まだ10時前なので空いてない店も多いが、大きなお土産屋があったのでそこでじっくり買い物。
さまざまな黒砂糖を試食。通称「黒棒」という、黒砂糖麩菓子を堅くした版というか、揚げてないかりんとうというか、そういうお菓子が大好物なので、それに似た鹿児島名産の「げたんは」というお菓子を買う。「下駄の歯」に似ているからついた名前らしいが、単なる三角形のどこが下駄の歯なのか……? しっとりめの黒棒テイスト。あと、小さい黒棒も買って、道々歩きながら食べる。
お土産は島内で買ったものも含めて4,690円。

ここから繁華街の天文館を通過して鹿児島中央駅まで歩こうと考える。空模様があやしいのが気になるけど……。
微妙に朝早いからかにぎやかさはいまいちだけど、アーケード街をちょっと見て回り、途中のお茶屋で休憩しようか悩み、お土産が重くてわりと途中で歩くのやめりゃよかったなどとも思いつつ、大きな橋のたもとのやたらカッコいい大久保利通像を見て、駅に到着。空港行きのバス停までもうひと歩き。

1200円のバスで空港へ、お土産はもう十分なので空弁の黒豚角煮弁当1000円を買う。
「天候不良のため屋久島行きの飛行機は引き返す恐れがあります」というアナウンスが流れている。いいタイミングだったんだなぁ。結局ほとんど雨に降られなかったし。晴れ女だな。

帰りの京急の中、世界樹で全滅して、空港と機内でやっていたぶんをロストする。
そのまま16:00には会社に着いて仕事。
4月5日(土)

6:30起床、7:00朝ご飯。ほかの人は出発時間が違うらしく、食堂には私だけ。
メニューは鯖の焼いたの、卵焼き、納豆、海苔、味噌汁、ご飯、漬物。
7:25に宿のワゴン車に乗せてもらい、バス停の近くの弁当屋に行くが、本日休業とのこと。私は宿を予約するときに「2日目は弁当をお願いします」と頼んでおり、ガイドブックには「弁当は前日までに予約をしておけ」と書いてあるので、てっきり宿の主人が弁当を予約してくれているものだと思っていた。向かいの別の店に行ったらおにぎり弁当があったのでそれを買う。500円。
7:39のバスに乗る。一緒に乗った客は空港で降りた。バスには制服姿の高校生がいっぱい乗っていた。土曜日なのに。部活か?
会話はほとんど聞こえなかったけど、一回女子が「エルレ」と言ってるのが聞こえた。こんな遠い島でも高校生はELLEGARDENを聞いているのか!CDどこで売ってるんだろう?
思うに、流行の服を買おうにも島の中ではなかなか難しそうだし、かといって鹿児島に出るのに往復9000円かかるんじゃ、そうしょっちゅうは行けないだろう。どんな生活なんだろうか。
2003年ごろの本だと、屋久島には宮之浦にADSL回線が一本あるだけだと書いてあるんだけど、この宿の主人はブログにYoutubeの動画貼りまくってるから、今はネット環境も発達したのだろう。今はネットがあればどんな奥地でもけっこう普通に暮らせるけど、なかったころはだいぶ違っただろうな。

終点の港まで行ってしまうと即座にバスを乗り換えなければならないので、手前の宮之浦バス停で降り、あたりの道をちょっとひとめぐり。向かいのバス停から白谷雲水峡行きのバスに乗る。乗客は私ともう一人女の子がいるだけ。
細くうねってちょっとでも道をはずれたらまっさかさまに崖へ落ちそうな山道をぐいぐい登りながら、バスの運転手が「今はちょうど山桜がふもとから咲きのぼっていて見ごろだから、一番上の太鼓岩までぜひ行ったほうがいい」と勧めてくれる。また、車窓からサクラツツジや鹿を見せてくれたり。「ヤクシカは山にいっぱいいるよ。かわいかったら連れて帰っていいよ」とか。

バスを降りてトイレをすませ、入山料300円を払って地図をもらい、9:00に登り始める。
最初は石畳の歩きやすい道で、登山の基本「歩幅を小さく、同じテンポで歩く」というのを気にしつつ登る。
飛竜落としという、岩がギザギザに崩落した合間を滝が一直線に駆け下るところを橋から鑑賞して、少し行くと進路の矢印がいきなり巨大な岩の塊を指し示す。いきなりこんな大岩のつらなりを登っていけというのはかなりインパクトがある。「憩いの大岩」という名前なんだけど、「憩い」なのか? 足元を見ると屋久島を形作っている花崗岩の塊だった。
しばらく行くと石畳が終わり、原生林歩道という山道になる。
昨日の天気予報では雨ということだったけど、降らずに道が乾いていて歩きやすかった。歩くところがほとんど岩と木の根の上なので、雨が降ったら滑ってそうとう歩きにくかったと思う。ぬれるとコケや森の様子はきれいになるだろうけど。
岩に生えたコケがあまりにふわふわして見えたので触ってみたら、乾いてちょっとちくちく、ふさふさしていた。

ところどころの枝に結び付けられたピンクのテープで順路をたどりながら、人に追い抜かれ、たまには抜きつつ、のんびり歩く。人に出会う多さは、こないだ平日に高尾山の六号路を歩いたときくらい……10分か15分に一組会うくらい。中高年夫妻、親子連れ、ガイドつきの団体、カップルなどなど。
あとヤクシカに何度か遭遇した。すごい近くで草食べてて、まったく逃げない。こっちがじっとカメラを構えていると、逃げないどころか無視して近づいてくる。最短1メートルないくらいで、手を伸ばすとさわれそう。ただ、森の中なので光量が足りず、鹿の動きがけっこう早いので写真はうまく撮れなかった。さすがにフラッシュをたく気はないし。動画なら撮れたかもしれない。わりと小さい鹿で、すごくかわいい。
ここまでBGMはクレヨン舎「ちきゅうのうた」とか「もののけ姫」だったんだけど、ここでピロウズの「東京バンビ」に変わる。山歩きと全然合わない(笑) あとキツイ山道で「乱太郎」の主題歌の「がんばるしかないさ」ってやつが勝手に脳内再生されたりもしていた。

鹿を見ていたら女の子二人組が追いついてきたときもあって、彼女らが鹿に「たっしゃでなー」って声をかけたら、鹿が「キューーーン」という鳴き声をあげて、女の子のほうがびっくりしていた。なんか、ロケット花火を打ち上げるような音だった。鹿ってあんな声なのか……。
山にはヤクザルもいっぱいいるらしいんだけど、サルは一匹も見なかった。

一度道を間違えた。張り出した木の根が空中回廊みたいになってるところがあって、「すごいところ歩かせるなー」と思いながら渡って少し行くと、ピンクのテープがなくなっている。気づいて戻って道を探すと、「まさかこっちってことはないだろう」というような渡河ルートにテープが結んであった。これは間違えるよ。
順路に何度か沢を渡るところがあるので、雨で増水すると歩けないだろうから、やはり運がよかった。

切り株の上に生えた杉、倒木の上に並んで着生した杉、倒木更新が終わって下がくぐれるようになった杉など、いろんな杉を通り過ぎて白谷小屋にたどりついたのが11:30くらい。ここにもトイレがあるとのことだったけど、小屋の中は暗く湿気ていて、トイレはすごいにおいがして、なんともすごかった。小屋の中じゅうトイレのにおいが立ち込めているので、ここで泊まるのはしんどそう。

そこから少し上に行くといよいよ旅の目的地「もののけ姫の森」。映画の舞台になった場所とのこと。確かにシシ神さまが出てきそうな巨大な木々のうす暗がり、時々ヒメシャラ(表皮にコケを生やさないため、サルスベリのようにつるつるになっている)のあるところだけが明るく見える。
そこから辻峠まではけっこうぬかるんだ道で、岩をつたいながら靴をなるべくぬらさないように登る。沢を渡っていたら、すれ違った男の人が足を滑らせて足首まで川につかっていた。

辻峠から太鼓岩までが道中一番きつくて、狭くてうっそうと暗くて道もよくわからない急な道を、執念だけで登る。
登りは10分という表示があったが、15分ほどかかって登りきった。
思わず「うわあ」と声が出るほど、一気にぐわーーーーーと視界が開ける。
てっぺんの太鼓岩は巨大な丸い大岩で、草木が生えてないので、そこからほぼ360度、下の山々をはるかに見晴らすことができる。
「もののけ姫」のモロの岩といって伝わればいいんだけど……サンたちがねぐらにしてるところで、テーマ曲が流れるところなんだけど。眼下に山々を見下ろすあそこの風景が広がる。ただ、体感的にはあれよりもっとずっと距離感があって、FFXの死界の花畑の滝の場面くらい広いスケール感があった。
とにかくここの景色はすごくて、行った甲斐があった。バスの運転手が行ってた山桜はまだずっと下のほうにしかなくてあまりよくわからなかったけど。

何千歳もの杉とか、こういうスケールの中にいると、締め切りの一日や二日なんかどうでもいいような気になる(笑)
私が日々ラフ用紙や赤字や画像データやなんかに取り囲まれてあたふたしているときに、アラスカの山にはクマがいて、屋久島の森には杉がただ立っているということを想像するのは、気分がいい。
あと、人間はちょっと地球の上にはびこっているけど、動物の一種なんだから、今は殖えればいいんじゃないの、みたいなことも思った。石油がなくなったり温暖化で地面がなくなったり戦争が起きたり宇宙開発したり、人間は滅びたり滅びなかったりするかもしれないけど、結局動物の一種なんだから、とりあえず地表に殖えとけばいいんじゃないの、と。100年後はまだしも1000年後は誰にもわからない。

そんなことも考えながら山道を歩いていたんだけど、基本的には道を追ったり足元をよく見て転んだり滑ったりしないように気をつけるのに精一杯だから、あまり何かをぼーっと考える暇がない。わりと山歩きの間は自分が無になる。行く前に読んだ田口ランディの屋久島本に、「人が敷いたレールとか、歩きやすいところを歩いているから人はよけいなことをぐちゃぐちゃ考えるのであって、必死に道を探しながら進んでいたら何も考えない」と書いていた。そういうものだ。
あと、自然のままの山道のように見えても、歩きにくいところはけっこうちゃんと手を入れてある。ピンクのテーピングもそうだし、木で階段を作ったり、邪魔な根を削ってあったり。
全体として、「大自然の中にあって人間を思う」道のりだった。

さて、太鼓岩の上は風が強くて寒かったけど、こんな絶景のところで弁当を食べない手はないので、岩陰の風がしのげるところに座って弁当を広げる。私が来たときほかに2人いたけど、しばらくしたらいなくなったので私の貸切だった。
弁当はおにぎり2つと鳥のからあげとエビフライと卵焼きと昆布の佃煮。

食べていたら、ガイドに連れられた女性二人組がやってきた。ガイドいわく、混んでるときはここで弁当を食べると怒られるらしく、「ラッキーでしたね」とのこと。そうなのか。
その人にシャッターを押してもらって写真を撮った。一人だと自分の入った写真が撮れない。
ガイドがいると草花とか歴史とかいろいろ知識を教えてもらえて面白そうではあるんだけど、マイペースで歩けないのはやっぱり嫌だ。ガイドと1対1だったとしても、なんていうか、見栄えを気にするっていうか、「こんな程度で疲れたとか言っては恥ずかしい」とか考えてマイペースで歩けないと思う。友達とわいわいしゃべりながら歩くのも楽しいとは思うんだけどね。一人だと何か面白いことがあっても心の中にしまっておく(そしてあとで日記に書く)しかできないし。

太鼓岩は特定の場所を叩くとスイカのようなポンポンという音がする。中が空洞だかららしい。ますますサンのねぐらっぽい。
帰り道は来たときと別のルートを通る。
山は登りより下りのほうが怪我が多いというのは有名な話だが、ほんとにすぐさま脚がガタガタになる。休み休み、気を抜いて転んだりしないように気をつけて下る。

ペットボトルのお茶を飲みきったので、渓流の水を汲むことにする。屋久島の山の水は川で汲んでそのまま飲めるという。ミネラル豊富な超軟水らしい。すぐに流れ落ちるので川にはプランクトンや魚がほとんどおらず、そのため水鳥もいない。
ということは頭でわかっているんだけど、やっぱり川の水を汲んでそのまま飲むのはどうしても抵抗がある。実際飲んでみると冷たくておいしいんだけど、お腹が「???」みたいな反応を示す。気のせいだと思うんだけど。やはり都会っ子なので、本当の冒険とかでは生きていけないなあ。

9:00に登り始めて、太鼓岩のてっぺんに着いたのが12:20、下り始めたのが12:50。最後のバスが16:10なので、登りと下りを3時間半ずつという目安にしないと間に合わないと計算していた。でもさすがに下りは一気に降りられるので、その前の15:00のバスに間に合った。
といっても、弥生杉を見る寄り道コースは断念。もう足がくたくた。
帰りは楠川歩道というコースを通るんだけど、「歩道」という名前なので行きの最初のような石畳の歩きやすい道を想像してたら、全然違った。江戸時代、島津藩が屋久島の杉を伐採して売ってたころ、男衆が山に入って杉を伐り、女子供がこの歩道を使って運び出していたらしい。楠川歩道は当時から残る石を積んで作った道ということなんだけど、この石積みが歩きにくい。

最後に飛竜落としの横のベンチに座ってお菓子を食べていたら、突然ベンチにひょっこりとイタチ(?)が上ってきた。思わず「うわっびっくりした」と声を出したら、相手も「ひゃっ」って感じでびっくりして、逃げていってしまった。かわいかったなぁ。

15:00のバスはまつばんだ交通という別会社のバスなので、一日フリー乗車券が使えない。もったいないけど、16:10までただ待ってるのも暇だし、寒い(山はけっこう寒い。歩いてると暑くなるから、薄い服を何枚も重ねて脱いだり着たりしていた)。
待合所に落書きノートがあって、各地の観光客の感想が書いてあった。「見ろ、足が棒のようだ!byムスカ」はちょっとフイタ。

バスで530円払って宮之浦港入り口まで戻る。昨日の文化村センター付設のカフェ「ジェーン」に入って一休み。
たんかんタルトとカプチーノ、850円。たんかんというのはポンカンとネーブルのかけあわせで、大きなみかんみたいな感じ。タルトの上に輪切りにしたたんかんが載ってる。タルトの皮がやたら硬くて粉っぽいのが、いかにも手作りという味だった。

そのあとまた資料室で本を読んで、昨日と同じ16:46のバスに乗って安房に戻る。
バスに乗るころ雨がパラついてきて、乗ってる間けっこう降ってたけど、バスを降りたらやんでた。天気がもって本当によかった。
バス停の近くに本屋があったので入ってみる。文房具も売っている店で、外国人の客が折り紙を買っていた。白谷雲水峡でも何人か見かけたな。

宿に帰るなりお風呂に入る。明かりをつけるのを忘れて入ってしまい、だんだん日が暮れて暗くなってくるので焦った。小さいけど深い湯船にみっちりつかる。それにしても人の家のシャワーは使いにくい。

少し休んでから、19:00に宿の近くの「れんが屋」へ食事に行く。ここは鹿の肉で有名な料理屋で、ガイドブックにもよく載っている。
外に出ると、街灯が50メートルおきくらいにあるんだけど、家が少ないからめちゃめちゃ暗くて、人通りも車もまったくない。
でもれんが屋にはけっこう客が入っていた。大きな座敷をついたてで仕切ったすみっこの卓につき、鹿・豚・牛セットの焼肉定食1450円と、たんかんジュース400円を注文する。
一人カラオケはよくやるけど、ついに一人焼肉にもデビューか……。
肉のほかには、もやしの和え物、切り昆布のからしマヨネーズ、山菜の和え物、わかめスープ、ご飯、漬物。鹿肉は全部が赤身のくせのない味で、高たんぱく低カロリーらしい。牛はかたくて、豚が一番おいしいような気がした。

20:00にはまた小雨のぱらつく中宿に戻り、のんびりと世界樹を進めて、また23:00には寝る。疲れもあってよく寝られた。
4月4日(金)

7:00起床、7:55目黒発の山手線に乗る。やたら混んでいて何があったんだ?と一瞬思ってから、今日が平日だったと気がつく。
8:50羽田空港着。WEBチェックインをしているのでチェックインカウンターに寄らず、そのままセキュリティチェックのゲートに進む。私の前の人が、ICカードが読み込まれなくて手間取っている。私のQRコードはちゃんと読み取ってくれたけど、汚損とかでもし読み込まれなかったらどうしようもないだろう。便利さの裏の落とし穴か。

9:10発の機内にはビジネスマンが多い。中央通路側席だったので、飲み物をもらう時以外ずっと寝ていた。
11:10鹿児島着。すぐに市内行きシャトルバスに乗り込む。1200円。
飛行機の中でPHSの電源を切るのを忘れていて、電池をかなり消耗してしまったのと、このバスに乗るとき最前列が空いていたのについ後ろのほうに乗ってしまったのを、失敗したなと思う。

11:30に空港を出て、寝ていたら12:10には金生町に着いた。これなら13:10発のフェリーに問題なく間に合いそう。当初は次の15:50発にしようと思っていたけど、さっさと島に渡れるならそうしたほうがいい。
マイアミ通りというところを歩いて海の方角を目指す。桜島はかすんでいてあまりよく見えない。煙も出てないようだ。
港に「ドルフィンポート」という食べ物屋の並んだ施設があり、昼ご飯を見繕う。KOOTS CAFEのデリセットに惹かれたけど、すでに12:30で時間的にちょっと微妙だったので、隣の売店でパンを買う。チョコパンとココアメロンパンとクロワッサンハムサンド、500円。
道しるべに従って屋久島行き高速船「トッピー」乗り場へ。あちこちへ行く船の乗り場がこのへんにいくつもあるのでわかりにくい。建物のてっぺんにでかく「トッピー乗り場」って書いといてくれよ。
往復チケット9000円を買う。屋久島には大きな港が2つあって、宮之浦と安房という。行きの船は宮之浦どまり。私が泊まるのは安房。
お茶のペットボトル160円を買い、安心してパンを食べつつ、買ったチケットをよく見たら「20分前までに搭乗手続きをせよ」と書いてある。チケットをもう一度窓口に出して座席を取る必要があったのだ。1階の後ろのほうに窓際の席が残っていた(船は2階建て)。
待合室でも、船の中でも高校野球の決勝戦が流れていて、沖縄の高校がむちゃくちゃ勝っていた。点を取るたびに手を叩いて喜ぶ客が何人かいる。

13:10出航。甲板に出て潮風を浴びられるフェリーじゃなく、座席指定でシートベルトをしめて座ってるだけの船だと知ったときはけっこうがっかりしたんだけど、この高速船は羽根を出して水面i浮いて(船底をあまり水面につけないような感じで)、時速80キロで走るらしい。フェリーよりはるかに速い。
前の席の子どもが、メロンパンを食べている私をしきりにのぞきこんできて、かわいい。
#子どもは苦手なんだけど、これくらいの、どう扱っていいかわからない時期を乗り越えて、話が通じるようになってきたら「すばらしき新世界」の家族みたいにいろんなことを実地で教えたり、私の好きな本を読ませたりして育てたら、けっこう楽しいのかもしれないなぁと思う。

沖縄の高校が3回で6点とか取ってて、投げる球投げる球打たれまくってるほうがだんだん気の毒になってくる。
右の窓からはきれいな円錐の山が見え、地図を見たら開聞岳だとわかった。海岸線が地図の通りの形をしている。
船も飛行機もバスも電車も、どれで旅行するのもみんな好きだ。みんなそれぞれのいいところがある。自動車だけはちょっと酔うから苦手だけど、自動車で旅をするときは仲間うちでわいわいやりながら行くから、特別に楽しい思い出がついてまわる。大学の合宿で中野から本庄まで古本屋めぐりしながら行ったのも楽しかったし、山形D&D旅行も楽しかったなあ。あれは3年前の4月か……。

うとうと寝ていると15:00に宮之浦着。ちょうどヒーローインタビューをしているところ。
港に入って着水すると波につれて揺れるようになるが、高速で走っている間は小刻みな揺れしかなく、電車の揺れ方に似ている。
宮之浦のフェリー乗り場の中に観光案内所があるという話だったのだが、見つからない。あとでよく見たら別の乗り場のことだった。
そのまま道を上がっていくと、屋久島環境文化村センターという立派な建物がある。なんか閑散としてて入るのをやめようと思ったけど、別の入り口から屋久島の関連本を並べた資料室が見え、ふらふらと入る。「たくさんのふしぎ」のコケの号を見ていたら、「15:20より映像を放映しますのでおいでください」というアナウンスが入る。これも何かの縁と、500円払って映像ホールに入ると、すごく大きい。新宿の高島屋の映画館くらいある。頭上までそびえる巨大なスクリーンと、200人くらい入れる客席。でも客は7人くらいしかいなかった。
ナレーションも阿部寛と妙に豪華で、山の上を飛び回ったり渓流を遡ったりする映像で、屋久島の雨について解説したりする。
そのあと展示室を見て回り、屋久杉は1000年以上のものでないと屋久杉とは呼ばないとか、屋久島は「薬島」からきていて薬草がたくさんとれたとか、島の立体模型見たりとか。

次に観光センターという名前の大きい土産物屋へ行く。明日明後日はあまり土産を見てる暇がなさそうなので、今のうちに全部調達しようとひたすら探す。かるかんは重いからケーキにしてみたり。黒砂糖が大好きなのですごくほしいが、黒砂糖くらいどこでも買えるのでここは我慢する。
登山用具のレンタルもやってたけどけっこう高い。あとヤドカリ売ってた。

16:46の路線バスに乗り、今度はぬかりなく一番前に座る。
謎のドラえもんの像、コンビニっぽい小さな商店、何もなく入ったらすぐカウンターの空港……。バスセンターで運転手が突然降りてお金の箱を取り替える。

宿に行くには安房港で降りるのがいいんだけど、このバスは安房にしか止まらなかったのでそこで降りる。17:20くらい。810円。
ここどこだろ?と思いながらなんとなく歩くと観光案内所があったので、バスの時刻表とこのへんの地図をもらう。ずっと気になっていたバスの乗り継ぎについて質問したら、ついでに一日フリー乗車券のことを教えてくれた。知らなかった。明日はこれを買っとくとお得だ。
私のいる時に、観光客が1人マッサージ師を探しにやってきたが、全身マッサージができる人はこのへんにはいないらしかった。

向かいの、なんだか棚に並んだ本でさえ古めかしく見えるような(偏見)店で一日フリー乗車券2000円を買い、海沿いを歩く。
川沿いの堤に謎のすのこが並べてあったり、街路樹がやたら低く歩道に向かって張り出していてちょうど顔のあたりをさえぎるのがやたら歩きにくかったり、大量のジャガイモを一袋100円で売っていたり、そんなのを写真に撮っていたらもう18:00で、急いで宿へ。

予約してあったのは民宿「華のや」というところ。隣はパチンコ屋だが、静かで地味(島のパチンコ屋はみんなすごく地味)。向かいに廃墟のような(違うと思うけど)医院がある。普通の民家を改造した造りで、普通の家の玄関みたいなところを入り、2階の部屋に案内される。もとは二世帯住宅の子ども部屋だったと思われるところで、ベッド2つと、上にぬいぐるみの並んだピアノがある。電灯からはリボンが垂れていて引っ張って消せるようになっている。中央の居間みたいなところで泊まり客の家族がテレビを見ていた。

18時から夕食が食べられるとのことなので、さっそく降りて、はなれのような作りの食堂に行く。
メニューはさつま揚げ、フキのきんぴら、いんげんのごまあえ、トビウオの素揚げ(羽根も食べる)、タコとこんにゃくと野菜の酢味噌和え、味噌汁、ごはん、漬物。
ほかの人はトビウオの刺身もあったようだが、私は刺身が駄目だと最初に行ってあったので出なかった。
食べながら、浅野ゆう子と野際陽子が縄文杉を目指すというテレビ番組と、V6が「学校へ行こう」の夏休み編で屋久島の白谷雲水郷とウミガメ産卵を見るという番組を、HDレコーダーで見せてもらう。V6のほうは、「もののけ姫の森」で米良美一が歌ってるのが感動した。
あと、「屋久島ブック」の最新版を見せてもらった(私はこれの07-08年版を持って来た)。

隣の席の老夫婦と少し話す。熊本からリハビリで去年に引き続き来ていて、明日はガイドつきで宮之浦岳に登るらしい。そのほか、小さい女の子の三姉妹を連れた家族連れと、母子二人組と、私で計4グループ。「東京から一人で来るなんてすごいね」と言われたが、北海道は高校のころから一人でめぐってたよ。

急に食べ過ぎたのか、ごはんのあとお腹が痛くなって(食べたものに問題があったわけではない、念のため)20:00ごろからしばらく休む。持ってきた世界樹やったりガイドブック読んだりしてから23:00には電気を消して寝に入ったが、昼間乗り物で寝まくっていたので寝付けない。
また、部屋の壁がけっこう薄くて、朝4:00ごろに隣の老夫婦が目覚ましをかけて出かけていったときに目が覚めてしまった。

続きはまた明日以降にでも。
●12/7

朝7時に起きてネットで仕事して、朝ご飯を買いにやはり以前行った
Paxホールフードなんとかというカフェに行き、カットフルーツの
パックとアップルクランブルのバーを買う。アップルパイを固く
煮しめたようなやつ……ちょっと違うか。2.65ドルと3.80ドルで、
税込み6.67ドル。
フルーツは味の薄い固いメロンばかりだったけど、おいしかった。

でもってまたバスを待つ。バスの唯一にして最大の欠点は、待つ
ということだ。でも気苦労の多いタクシーより、バスのほうが
百倍楽だ……と思いながら乗っていたら、いつも曲がる角を
曲がらず、あれっと思っているうちにそのまま突き当たりの
ハドソン川のフェリー乗り場に着く。週末は観光用に寄り道を
するのかななどと思っていたら、「終点だよ」と言われる。
前言撤回、やっぱりタクシーが一番かも。

まぁ、そこから遠くはなかったので歩いて会場まで行ったんだけど、
同じ42番のバスでも行き先の違うのがあるなんて聞いてないよ。
会場の裏から入れるところがないかと思ってぐるっと歩いたけどなく、
会場を奥へ一回りする形になった。会場の裏が川沿いで、
ジョギングコースになっているとは知らなかった。

9:30に着いたけど、ちょうどドラフトが始まるのに間に合った。

昨日は紫スーツだったパトリック・チャピンは今日は普通の
パーカーで、フラッシュがいやなのかドラフト中を写真に撮られると
フードを深く下ろして銀河帝国皇帝みたいになってた。

「私の今の構築レーティングは1592です」と大書した紙を胸に
貼り付けている子がいたんだけど、罰ゲームなのか?
気弱そうな外見だったので、悪ノリなのかいじめなのか。
コスタリカの長髪のプレイヤー。

300ドル相当のカーナビがもらえる2HGトーナメントに日本人
チームが出ていた。アメリカのカーナビもらっても
300ドル相当のゴミだよね。

今日は昨日ほど時差ボケもないが、それでも生命活動低下中
みたいな時間帯はあって、泥のように寝た。あと、全然おなかが
すかず、何か食べようと思っても気持ちが悪くなる。
買おうと思ってもサンドイッチじゃ大きすぎるし。

隣のアニメフェアをちょっと見に行ってみたら、むっちりした
金髪のハルヒやら、すごいコスプレの人がいっぱい入り口にいた。
中はゲームやらアニメやらの展示会のような感じだけど、これで
入場料30ドルは高いな。
「しずのこぶん」って人がゲストに来るって書いてあったけど誰?

※今調べたらイベントのことが載ってた
http://canpan.info/open/news/0000002457/news_detail.html

あと、奥側の隣は超巨大立食パーティーの準備をしていた。

携帯電話が見つからない。
昨夜、バスを待っているときに時間を見たので、そのときまでは
あった。そのあとバスが来たので走り出し、そのときにたぶん
コートのポケットに突っ込んだのだと思う。かばんにこのとき
入れてたらなくなるはずがないから。
そのあと、タクシーに乗って座ったときにポケットからこぼれ
落ちたと考えるのが一番可能性が高い。

サイン会一番人気のアレクシー・ブリックロットは、横顔が
女性のように整った「テライケメン」。若くてハンサムな
だけでなく、仕事量も多いし絵も素晴らしい。
クリーチャー化する白土地の絵が好きなので、
第10版ハンドブック持ってきてサインもらえばよかった。
でもこの人、いっつもそのへんで1人で適当なご飯食べてて、
取り巻きとか友達とかいなくてさみしそうだ。

「スーパーフライデーナイトマジック」というサイドイベントが
あって、参加者全員に1枚ずつピザとドリンクがふるまわれる。
でかい給食のコンテナみたいのにずらっと行列を作ってた。

そういえば、「サイドイベント」とは言わずに「パブリックイベント」
と言うようになったらしい。「サイド」だと添え物的なイメージ
だからだろうか。

ベスト8の写真を撮るとき、モリカツがへんてこなポーズをとったら、
次のナシフが「俺もジャパニーズスタイルでやるぜ」ってことで
面白いポーズをとり始め、大うけだった。
日本人がやるピースは、「VictoryなのかPeaceなのか」と聞いてた。
お茶目さんで、人気があるのもわかるなぁ。
でもナシフは日本人嫌いらしい……。

今日はレガシーが早かったから早く終わるかと思ったがやはり22時。
今夜もバスを待つ。別の路線を1台見送ったあと2台来たが、それぞれ
停まって運転手が降りてしまう。
コーヒーブレイクに違いないと踏んで待ち続けて、やっと乗れた。
安楽に帰り、私も今日はピザでも食うかと思って42st.と8av.の角に
ある繁盛しているピザ屋に入る。

セラミのピザとバナナ1本(明日の朝食用)と、スナップルの
ピーチティーを買う。4.19ドルと0.89ドルと1.99ドルで
税込み7.66ドル。ここのスナップル安いな。
アメリカに来るとスナップルのピーチティーが飲めるのがうれしい。
帰りにも空港で1本買って帰ろう。
ピザは厚さが普通の2倍くらいあって巨大。
オーブンであたためなおしてくれるけど、ぬるい。
大味で、そんなにおいしいわけじゃなかったけど、まあいいか。安いし。

帰り道の土産物屋で絵葉書(1ドル)を買い、ホテルに戻ったのは
12時近かった。
携帯を探す。やっぱりない。規約と旅行保険の冊子を読み返すが、
やはり自腹で何万も払って賠償しないといけないっぽい。
盗難ならまだマシなんだけど、警察の盗難届けが必要。

日本に電話をかけて回線を止めてもらわないといけないので、
電話をかけることに。ロビーの公衆電話に「1ドルで海外に電話が
かけられます」と書いてあったので、1ドル入れてから番号を
押そうとすると変な音声メッセージが流れてうまくいかない。
番号を押してから1ドル入れたら、しーんとしている。
何も起こらず、お金も返ってこない。1ドル吸い込まれたまま。
しかたがないので部屋からかける。
ホテルからかけると手数料取られて割高なんだけどしょうがない。
「ただいま呼び出しております」みたいなメッセージを、「1分
いくらかかると思ってるんだ」と思いながら待った。

昨日ロデオをやっていたテレビでは、今度は投げ縄をやっていた。
馬に乗って走る黒い羊を投げ縄で捕まえ、組み敷いて後ろ足を
縄で縛り上げるまでの時間を競う。

●12/8

7時に起きてメールチェックをしながらバナナを食べて出かける。
トイザラスに行って少しお土産を見繕う。3.55ドル。
シュライファー社のミニチュアはいいものだ。
ブラウニーがおいしかったので、同じブランドのチョコバーを買う。

またもバスが来ず、やや遅れて会場に到着するがまだ始まって
なかった。1日として9時に始まったことがないな……。
2HGを国別2チームでやるシステムが存在しないので手作業らしい。

朝ご飯はスタバのボトル入りモカフラペチーノとダノンのヨーグルト。
3ドルと2.5ドル。うまい。
なんか今日はちゃんとおなかがすく。バナナの力か?

2HGって、ドラフトでも対戦中でもすごい顔寄せて相談したり
するから、いい男どうしだったりすると目の保養になる(笑)

隣のアニメフェアを少しだけのぞいたら、カオスな空間だった。
基本的には同人グッズや市販品のフリーマーケットっぽいところで、
そこに企業も出展してる感じ。JTBも出てた。
フランスでは日本のアニメやゴスロリが大人気だというのは
知ってたけど、アメリカでもそういう市場があったとは。
ハルヒダンスの映像を食い入るように見てた。

とりあえず、アメリカではどーもくんとナルトの人気が高いと
いうことはわかった。デスノートのTシャツ着てても、鉢金は
つけるぜみたいな。
あと、コスプレで長物OKなので、長弓を持った巫女とか、
セフィロスがやれるのはいいなと思った。
コスプレや同人誌の質はやはりピンキリ。とはいえスタイルの
良さが強みになるようなものは素晴らしい。
個人的には黒人の黒ゴスがかなりいいと思ったんだけど
話し中で写真をとれず。

日本にあこがれるアメリカオタクにとって、京都で舞妓の格好を
するのと、原宿と秋葉原に詣でるのは同列らしい。

昼ごはんは、近くのフードコートが一部だけオープンしていたので
そこでグリルチキンサンドとミニッツメイドのクランベリー
ジュースを買ってきて食べた。できたてなのにいまいちぬるい。
アメリカ人は猫舌?5.5ドルと3.5ドル。

近くの席にアニメフェア関係の日本人が2人いて、1人がずっと
持論をしゃべっていた。「ジャンプとサンデーの時代は終わった。
次はチャンピオンだ」みたいな話をしていたような。

スイスチームの強さはやばい。すごい練習をしてきたって話では
あるんだけど、奴らは何か特殊な訓練を受けているに違いないね。
伊達に高い税金で世界最強の軍隊は持ってない。

それにしてもフィーチャーエリアに特定の国しか呼ばれなさすぎ。
マジックやってる国は5、6個しかないのかよみたいな。

早めに終わったので早く帰れるぜーと思っていたんだけど、
今夜もバスが来ない。待ちながら絵葉書を書く。

アニメフェア帰りのアメリカオタクの群れが大勢、寒い外で
バスを待っていて、ついに痺れを切らして帰ろうとしたところに
バスが来た。私も外に出て行ったら、「Bus is coming!」と
大騒ぎ。オーゴッドとか叫んでた。しかしそのバスも求める42番
ではなく34番だとわかり、落胆の表情。
しばらくすると42番が来たんだけど、昨日同様いったん停車して
運転手が降りてしまう。
バスが来た瞬間、寒さで暴徒と化した群集が囲んで「乗せろ」
「ここをあけろ」と大騒ぎするのに無視する運転手はすごい。
なんか面白くなってきたので私も彼らと一緒に42番を待った。
34番で帰って、メイシーズのあたりからタイムズスクエアを
北上っていうのも、寒くなければまったく問題ないんだけど。
9:20くらいから結局10:05まで待ってしまった。

しかし、アメリカオタクの女子中学生3人組がうるさい。
猫耳をつけたりもこな帽子をかぶったりしていて、遠吠えをしたり
奇声を発して歌ったり猫のようにミューミュー鳴いたり、
すさまじくやかましい。
コミケに行く途中のバスとかもこんな感じになることはあるけど、
音量が桁外れで、一般人もいる中で騒いでる。
ニューヨークのことだから、運転手がぶちきれて「静かにするか
今すぐ降りるかどっちかにしやがれ」と言い出すような殺伐した
感じを期待したが、そんなことはなくずっと騒ぎ続けていた。
そのあふれる体力を少し私に分けてくれよ……。

ピザ屋の向かいの薬局というかスーパーみたいなところに寄り、
ミネラルウォーターを買う。エビアンだと500mlが1.59ドルで、
「ポーランドの泉」って名前の水だと700mlが1.49ドル。
お土産込みで計11.23ドル。

携帯湯沸かしとプラスチックカップ2つを駆使してお湯を沸かし、
食糧を買いに行けない日や、かつおだしの味が恋しくなるときも
あるだろうと思って持ってきたカップうどんを食べる。

明日履く予定の白いズボンが、初日の雪の日に履いていて泥はねが
できているのを見つけたので、風呂で洗う。

投げ縄のテレビ局はespnクラシックというんだけど、今日は
テキサスホールデムのポーカーをやっている。

●12/9

ホテルのカウンターで絵葉書を出そうとしたら、「そこの売店で
切手を買え」と言われ、2.2ドル出して買ってポストに投函。

朝ご飯は裏ヨーロッパで、チーズ&ハムオムレツとフレッシュ
オレンジジュース。7.75ドルと2.5ドルで、税込み11.11ドル。
オムレツにはバターを塗った薄切り食パンとポテトがついてくる。
できたてでおいしい。でも店内の出入りが激しくて寒い。

こないだ買ったメトロカードはあと1回分で、今日の帰りの分が
ないので、地下鉄の駅で2ドル分追加する。スイカみたいだ。

バス停に行ったら、なんと今までまったく気づいてなかったが
バスの時刻表を発見した。
それによると、ジェイコブ・ジャビッツ・センター止まりと
そうでないのがあることも、夜の便は30分に1本しかないことも
ちゃんと書いてあった。
ちょうどバスが行ってしまった時間とおぼしく、次は15分待つので、
歩くことにする。一度は歩こうと思っていたし、朝は明るいし
人通りもあるから怖くない。寒いのだけはしかたがない。

セブンイレブンやバーガーキングを通り過ぎ、会場に着いたら
もう準々決勝の準備ができていた。

毎年、プレイヤーは8:30に集合と言われても、結局なんだかんだで
始まるのは9:00ってパターンだから、今年もそんなかと思っていたら
ずいぶん時間通りに早く始めるらしい。
中継が入らず、朝早いので観客もあまり多くなくて寂しかった。

のどがかわいたのでまたフードコートに行って、ダノンの
ピーチヨーグルトと、スナップルのピーチティーのノンカロリー版を
買ってみた。2.5ドルと2.5ドル。
しかし、ノンカロリー版は全然味が違う。人工甘味料の味なのか、
とてもまずい。とても飲みきれずに捨てた。失敗した。

明日の空港へ行く乗り合いタクシーの、リコンファームをしないと
いけなかったので、公衆電話からかける。0.5ドル。
このとき、アニメフェアからやって来たスーパーマリオがATMで
お金をおろしているというシュールな光景が見られた。
予約番号を聞いて時間と場所を決めて、英語で1人でリコンファームが
できた。英会話に通った甲斐があったよ。

ナシフのミラクル大逆転は観客席で見てたけど、これはほんとに
漫画みたいだったなあ。
カバレッジを読むのは面倒とか、最近のカードはわからないと
いう人のためにかいつまんで説明しておくと……。

チャピンがとどめの一手として、「相手の手札をランダムに1枚
めくって見る。そのマナコストの分だけ相手にダメージを与える」
という呪文を5回撃った。ナシフの手札は3枚あり、観客には
その中身はわかっているのだが、マナコストは5,2,1。
ナシフの残りライフは9。5回めくるので、1回でもマナコスト5が
めくれてしまえば終了だ。チャピンはどれをめくるか、サイコロで
決めることにした。まずは2、次も2、3枚目も2。
これで残りライフは3。めくるカードはあと2枚。
次のカードは1、そして最後のカードも1! ナシフは残りライフ1で
ギリギリ生き残り、返しのターンで逆転勝利したのだ。
(※これ英語版だと残りライフ13からスタートになってるような)

観客席からは1枚めくれるごとに大きな悲鳴と歓声があがり、
最後は立ち上がっての口笛と会場中を包む大喝采になった。
基本アメリカ人はチャピンの応援なんだけどナシフも人気があり、
いい試合が見られればどっちが勝っても喜ぶらしい。

17:30には表彰式も全部終わって、こまごま残りの作業してから帰る。
雨がかなり降っていて、バス停からホテルへの道だけでもけっこう
濡れた。荷物の中に傘はあるけど、わざわざ観光にでかけようと
いう気にはならない。
ロックフェラーセンターとか、トップオブザロックの夜景くらいなら
見にいけただろうけど、そうやってなんでも張り切って行動すると
あとでくたびれてしわ寄せがくるんだ。

あまりに眠かったので20時から2時間くらい寝たら、もうご飯とか
面倒くさくなってしまって、水だけ飲んでこの日記書いたり、
カバレッジ読んだり、荷物まとめたり。
テレビもザッピングして、ビリヤード見たりプラネットアース見たり。

●12/10

飛行機の中で寝て日本時間に戻すため、早めに起きて裏ヨーロッパで
朝ご飯。パンケーキ3枚に、ベーコンかハムかソーセージのうち
ハムを選んで、卵2つをスクランブルにしてもらう。
デカフェつき。7.95ドルと1.35ドルで、税込み10.08ドル。
満足満足。裏ヨーロッパも、これだけ立地がいいので決して庶民的な
店というわけじゃないんだけど、ご飯はおいしいしサービスも親切。
何より選択肢がすごく多い。
世界中で、こんなにお世話になった食べ物屋はないよ。
ちなみに今後の誰かの参考になるかははなはだ疑問だけど、
裏ヨーロッパの位置は8av.の42st.と43st.の間で、ウェスティンの
南隣にあります。

チェックアウトし、インターネットの分と電話代を清算する。
日本への電話料金、3分間で46ドル也。笑っちゃった。
どんな高級電話だよ!!
割高とは聞いていたけど、「割高」ってレベルじゃねーぞ。
インターネット込みで78.74ドル。

空港への迎えは8:10。飛行機は12:25発なのでいくらなんでも
早すぎるだろと思ったんだけど、もしかしてホテルを順にピック
アップしたり、渋滞に巻き込まれたりして時間がかかるのかも
しれないし、空港での検査ですごく待ったりするのかもしれない
と思って納得したがやっぱり早すぎた。

来るときとは違う、ロープウェーのあるほうの橋を渡って、
かなり回り道をして空港に着いたが、渋滞回避のためっぽい。
車内ではずっとスペイン語のラジオがかかってた。チップ5ドル。
9時過ぎには着いて、空港もガラガラで、ものすごく時間がある。
ターミナル1にはあんまりお店も多くないし。

ハドソンニュースでひとしきりアメリカのゲーム雑誌を見る。
「チーターのために」と銘打ったコード雑誌は多いが、普通の
攻略が載っているようなものはほとんどない。
スーパーマリオギャラクシーは大人気。テレビCMもやってたな。
三味線のBGMに合わせて日本人がお辞儀してるやつだった。

あとフィギュアメインのおもちゃ雑誌があって、「古今東西
フィクション作品の強力な武器50選」という特集があった。
グラムドリングとかストームブリンガーとかFF8のガンブレード
とかライトセーバーとかあって、上位はアメコミ系が占める。
1位はグリーンランタンの指輪だった。

あと、狩猟雑誌があるのはアメリカっぽいけど、その中でも
「弓による狩猟」の専門誌があるのがすごいと思った。

フードコートのマックに、フルーツサラダというメニューが
あったのでそれを買う。2.72ドル。
スライスした青りんごとぶどうの粒があって、つける用の甘い
ヨーグルトと、砂糖がかかったくるみがパッケージされている。
けっこうおいしくて、これ日本でも出せばいいのにと思った。

空港でスナップルを買って帰るぞーと思っていたんだけど、
売店にはレモンティーしかない。はるばる反対側のゲートの方にも
行ってみたけど、そっちにはダイエットピーチティーしかない。
ダイエット版じゃ駄目なんだよー。
しかたなくレモンティーを買う。2.7ドル。
裏ヨーロッパで調達してくればよかった……。
ホワイトティーの日本梨味というのもあってかなり気になっていた。

飛行機は、帰りは14時間と45分かかり、行きより2時間強長い。
最初のごはんは鶏の照り焼きとごはん。お米はいいね。
あったかい緑茶もいいものだ。
食べたらひたすら寝て、日本時間で昼をすぎたあたりから猛然と仕事。
回りが暗いから目は悪くなりそうだけど、ほかに一切やることが
ない環境なのでかなりはかどる。5時間くらいぶっ続けで文章書いた。
時差ぼけが治りきってないぶん、日本時間に戻ると調子いいかも。

行きも帰りも、3列のうち中央が空いていたので荷物を置いたり
広く使えてよかった。

16:30に着陸、荷物を受け取るのにだいぶ待って、出ようとしたら
税関を通るのに書類を書かないといけなくなったことを知り、
それを書いたりして時間がかかった。携帯返却カウンターに行って
紛失の話をしたら、「機体代として35000円払え」という書類が
すでにできていた。ただ、電話を止めるまでの間に使われていたら
その分も払わないといけないので、その通話明細ができるまで
2か月ほどかかるという。

なんにせよ、私の人生史上最大の無駄金遣いといってもいい。
まぁ事故や強盗に遭ったりするよりはマシだ。
ちょっと病気になってお金使ったと思えばいい。

リムジンバスで新宿まで行くことにする。3000円。
18:00に出発して、20時前には会社に着いた。
そこからバタバタといろんな仕事を片付けて、23時帰宅。
おしまい。

●総括

・雪が降った1日目が一番寒かった。
 東京の冬がなまぬるい。
・耳にした音楽の八割くらいはクリスマスソングだった。
・忙しい慶太さんの負担を減らすため、私も通訳として使って
 もらえるよう、多少アピールしたほうがいいと思った。
 英和訳だけで、和英訳はできないヘボ通訳だけど。
・時差ぼけがひどかったり、電話をなくしたり、いろいろと大変だった。
 年とともに適応力・体力が落ちてるというのもあるし、ニューヨーク
 という街自体が忙しい都会だというのもある。
・今回は日本とメールのやりとりができたので、あまり1人で
 へこまずにすみ、慰められた。ただ、結局メールで仕事を抱えてきて
 いるので、まったく旅行気分にはならない。
・今はただ、パソコンも電話も時計もなしで静かな温泉にでも行って
 白いご飯と味噌汁でも食べてのんびりしたい……。
今さらですがニューヨーク旅行記をアップ。

※結局推敲してないので文章グダグダです
※1ドルは112円で両替しました

●12/5

6時半起床、出かける前に二つ三つ仕事を片付けたかったんだけど、
原稿が来てなかった。
8時前に家を出て、日暮里から京成特急に乗り換えて10時に
成田空港に着く。有料特急を使ってもいいなと思って調べたら、
15分しか変わらないのに値段は倍以上するのでやめた。

空港で間違えてファーストクラスのカウンターに行きそうになる。
チェックイン時に滞在先ホテル名を登録させられるようになった。
7500円くらいの旅行保険に入り(前より高くなったような……)、
携帯電話を借りる。緊急の用事はないと思うけど、持ってると安心。
1日250円で、電話を使うと1分240円。

お土産店を少し見て、あったかい帽子と腕時計と靴の中敷を探す。
結局、荷物に入れ忘れたコットンと、どうせボロボロになるだろう
肌の付け焼刃パックを買う。
11時に荷物検査をくぐって、シャトルに乗ってゲートの近くの
本屋でビジネス雑誌とファミ通を立ち読みして出発を待つ。

窓側で、最初のご飯はハンバーグとペンネ。今まで機内食の
デザートがあまりおいしかったためしがないんだけど、今回の
シュークリームは普通においしくてよかった。

「1秒間にテニスコート何十面分の北極の氷が消滅している」とか
「1秒間に日本のごみ処理に60万円ずつかかっている」とか、
「1秒」をテーマに切り取ったエコ番組が面白くてご飯を食べながら
見ていた。私もマイ箸持ちますかねー。
北極の氷が溶けてどんどん溺れ死んでいくホッキョクグマのことを
考えるといつも悲しくなる。

寝ていたら、頭が痛くなってくる。
こないだも飛行着でひどい頭痛をこらえながら映画見てたなぁ……
と思いだす。あれはいつだったっけ?

寝られないので「レミーのおいしいレストラン」を見る。
前に頭痛をこらえて見ていたのもやっぱりピクサーの、なんだっけ、
モンスターズ・インクじゃなくて熱帯魚の。あれも面白かったが
今回も、予想以上におもしろかった。
評論家が母親を思い出すところが泣ける(笑)

日本語吹き替えに字幕もついてたので、字幕の日本語がそうとう
やばいことはよくわかった。「分離しないように」が「分けろ」に
なってたり、「将来性を見せてくれ」が「視点をくれ」になってたり。

そのあと、なかなか寝られないけど目をつぶってじっとしてる
だけでも休息にはなるはずだと、うとうとしたり考え事。
12時間のフライトはJALの中でも最長らしい。
会社で12時間あれば、どれだけ仕事ができることか……。

あんまり仕事のことを考えると動悸とかして寝られなくなるけど、
せめて飛行機の中でできることくらいはやろうと、考え事。
あと、忙しくてまともに読んでなかったNYガイドブックや
バウチャーを読む。なるほど、会場へはバスがよさそうだ。

途中でサンドイッチ?みたいのが出たんだけど、そのときに隣の
人がトイレに行ったので私も行ったら、配膳台が通路をふさいで
席に帰れなくなり、配膳が終わるまで待ったら食いっぱぐれた。

おなかをすかして朝ご飯はワッフルとパンケーキのメープル
シロップがけ。果物とヨーグルトもおいしかった。

現地時間の10:30にニューヨークJFK到着。
入国審査に長いこと並んだが、荷物は一瞬で見つかり、送迎の
時間11:30に間に合うように急いで出た。「陸上交通情報局」の
カウンターに行けとバウチャーに書いてあるのだが、見つからない。

ウロウロしていると、すごい勢いで白タク屋のオヤジが「どこへ
行くのか」とか「町へ行きたいならこっちだよ」みたいなことを
行ってくる。JTBの札を持った日本人の人に声をかけ、カウンターを
探し出すが、11:30の便は出てしまったらしく12時の便になった。

私一人だけを乗せた大きい車はいったん別のターミナルに寄り、
ほかの客がいないか運転手(黒人)が探しに行く。
すると同じ会社の別の車が来て、そっちは一杯乗客がいたので
そちらに乗り換えろと言われる。

助手席に乗って、シートベルトをわやくちゃになりながらしめる。
乗客は外国人ばかりで、運転手(黒人)が「一昨日雪が降ったけど、
昨日雨だったから今日は何もなくなったよ、よかったね」みたいな
話をするが、あまり反応がよくなかったのであとは黙っていた。

ずっとクリスマスソングがかかっていたんだけど、その中の
セリーヌ・ディオンの曲がよかった。曲名とか言わずにぶっ続けで
かかっていたのでなんだかわからないけど、賛美歌系かな。

空港から、公園の廃墟を過ぎ、巨大な墓地の横を通り、トンネルを
抜けてマンハッタン島へ向かう。
ついこの間見たばかりの景色のような気がする。
坂を上ると一気にマンハッタンの高層ビルが見える瞬間がいい。
街中に入るとすごい渋滞。ホリデーシーズンだかららしい。
「ようこそニューヨークへ、そして渋滞へ」と芝居がかった口調で
運転手が言った。
ちらちらと雪が降ってくる。

ミルフォード・プラザホテルで下ろしてもらい、料金が19ドルなので
チップとして5ドル払う。ちなみにタクシーだと1台45ドルらしい。
ホテルのロビーが人でごった返している。
古めかしい内装で、ロビーに土産物屋とカフェがある。
チェックインし、インターネットのある部屋を所望する。
「1人か?」と確認されたあとで、「ベッドは1つ?2つ?」と聞かれる。
1人なのにベッドが2つ必要な理由がわからない。

エレベーターが来ていたので急いで乗り込もうとしたら、
「これは直通だからだめです」と言われ、慌てて降りる。
係員が駆け寄ってきて説明する。このエレベーターは最初に操作
パネルで自分の行きたい階数を押すと、A〜Fのエレベーターのうち
どれが来るかが表示される。そのエレベーターに乗ると、階数ボタン
などは一切なくて、自分の押した階にしか行かない。
古くさいホテルのわりに、すごいシステムだな……。

狭い通路のつきあたりの部屋は、クイーンサイズのベッドがあって
まあまあ広いが、鍵とか洗面台とか、細かいところが古びている。
あと、カーテンが半分までしか閉まらない。レースカーテンは
あるんだけど、窓から冷気がすごく入ってくるので困ったなと
思っていたら、レースカーテンの外にもう1枚不透明なカーテンが
あることが発覚。

なんだかんだでホテルに落ち着いたのは13:20だった。
まずはネットをつなぐ。
1日11ドルと書いてあるがしかたがない。
ネットくらいただにしてくれよなー。
問題なくつながったので、親と会社に携帯の番号を連絡する。

それから、昼ご飯とお土産を調達しに出かける。
まずはトイザラスへお土産のお菓子を買おうと思って行ってみるが、
なぜか臨時休業になっていて、店頭で「休業です」と叫んでいる
人がいる(でもあまり店員っぽくはない)。ストか?

しかたないのでハーシーズに行って、クリスマスパッケージの
キスチョコを買う。前のお土産もキスチョコだったけど、いいか。
子供がハンドルをぐるぐる回すと、上からチョコが流れ落ちてくる
という仕掛けがあって、回してる子供たちがすごく楽しそうで
いい絵だったんだけど、他人の子供にカメラを向ける勇気がない。
あと、おやつ用にピーナツバターのブラウニーを買った。
24.95ドルと1.95ドル。税込み29.15ドルの支払いに、30ドル
出したつもりが20ドル札を2枚出していた。

向かいのさびれたニューヨーク観光センターに切手が売っていた
はずだと思って行ってみたら、郵便局支店はなくなっていた。
ここがだめだとどこで切手を買えばいいかわからない……。

そこの交差点に、裸にパンツ1枚に白いカウボーイハットを
かぶってギターをかきならす有名な「ネイキッド・カウボーイ」が
いて、女の子たちがキャッキャと写真とってた。
この極寒なのに……。原宿でも見たことあるけど、この人って
この格好でどこかから通勤してくるんだろうか?

ほんとうはあちこち行きたいところもあるんだけど、何しろ
雪がどんどん降ってきてめちゃくちゃ寒い。やはり恥を捨てて
毛糸の帽子をかぶるべきだったか……。
あと昼寝もしておきたいので、そそくさと帰る。

帰りに通称「表ヨーロッパ」こと、タイムズスクエア沿いの
ヨーロッパ・カフェに行って、さんざん悩んでバジルチキンサンドと
スナップルの「青りんごホワイトティー」なるものを買う。
6.45ドルと2.95ドルで、税込み10.19ドル。
サンドイッチはちょっと薄味。
ホワイトティーは……「青りんご水」みたいな感じ。お茶ではないな。
「まだ若くて白いお茶の葉から作った」ってラベルに書いてあるけど。

サンドイッチを2切れのうち1切れ食べて、15:15〜16:40まで昼寝。
あまり寝ると時差ぼけになるのはわかってるけど、体が重い。

なんとか起き出して、会場ジェイコブ・ジャビッツ・センターへ。
当初は歩いて行ってみようとも思ったんだけど、あまりの寒さと
まだ17時すぎなのに真っ暗なのに恐れをなし、バスに変更。
42st.沿いを歩いていると42番のバスが来たので、追いかけると
バス停があった。バスの間隔はかなり短かった。
みんな私の1個手前で降りてしまい1人だけになった時、運転手が
「どこに行くの?」と声をかけてくれ、会場前で降ろしてくれた。
すごくスムーズで2ドルしかかからないのでこれはいいと思った。

会場には全然人がいなくて一瞬間違えたかと思うが、パシフィコも
こんな感じだからなと思い直して奥に行ってみる。
手前に「Tokyo Pop」なるアニメイベントみたいなものの準備が
してあったが、いろいろな絵のうち「xxxholic」くらいしか
私にはわからなかった。

会場の前には夜闇に浮かび上がるセラ天。
通路にスタバとハドソンニュースがある。

レジストレーションはパリの時みたいに混んではいない。
中でウロウロしているうちにフラッグセレモニーのリハーサルが
始まり、北山さんがまだ来ていなかったので、ジャッジが代わりに
日本の旗を持って2回歩いて、開会式が始まった。

殿堂プレイヤーを紹介するビデオが、いかにも手持ちビデオで
撮りましたって感じで、いまいちよく聞き取れなかったりする。
ローリーさんの紹介はやたら「動きが面白い」ことを強調していて、
ほかのプレイヤーと違って動画が多かった。

ローリーさんの袴姿はとてもカッコよかったけど、着付けに30分
かかるし、けっこう苦しいらしい。
袴の上にコートを羽織ってここまで来たという。

開会式のあとにパーティがあるはずだから晩ご飯をそこですまそうと
思っていたら、山盛りの小さなプレッツェルとコーンチップス、
それにかけるソースと、飲み物がレモネードとアイスティーしか
ないという寂しい状況で、とてもご飯にはなりようもない。

殿堂の人たちが対戦しているようなつくりのパネルがあって、
実際のデッキを置いてあるんだけど、それぞれ単色で白だけない。

帰ろうと通路に出たときにバスが通り過ぎたので、そっちへ行って
みるとバス停があった。バスが2台いたので、後ろのに乗ろうと
のんびり歩いていったら2台目のバスは行き先が違い、そこで
20分ほど待つ。
もう1人女の人が待ってたけど、待ちきれなくて帰ってしまった。

さすがにあれが最終バスだったのかと思ってタクシーに乗ろうと
外に出たところで、バスが来た。21:10くらい。
走って乗せてもらうが、コインしか使えないのを知らなくて
お札を2ドル出してしまい、「コインかメトロカードじゃないと
駄目だよ」と懇切丁寧に説明されたのち、ただで乗せてくれた。
「For you?」と言ってみたけど断られた。
やっぱバスはいい交通手段だなぁ。

タイムズスクエアまで乗ると、21時すぎでも店がみんなあいていた。
角のスニーカー屋に行く。スケッチャーズという名前で、今
はいているスニーカーはここで買った。
ここのスニーカーはほんとに私のほしいと思うデザインが多くて、
しかも安い。日本にないのかと思って調べたら、吉祥寺に旗艦店が
あるらしい。うわ、59ドルの靴が8000円になってる……
でもニューヨークから持って帰る手間を考えたら、日本で買おう。
茶色のパッチワークの可愛い平たい靴があって、店内で20分以上
悩んだ末、結局買わなかった。

部屋に戻って残りのバジルチキンサンドとブラウニーを食べる。
すごく甘いけどおいしい!
お風呂はお湯がぬるくて、あったかくなるまでに時間がかかった。
あと、いつも思うけど壁の高いところに据え付けのシャワーヘッドを
作った人って何考えてるんだろう? いきなり冷水が出てきて
心臓麻痺で死にそうになるんだけど。

メールで仕事を片付ける。
空調は入ってるんだけど部屋が寒い。布団から出た瞬間ひやっと寒い。
一頭立て二輪馬車の競馬を放映している番組を見ながら寝る。
走り方が普通の競馬と違ってとっとことっとこしている。
負荷が重いわりには差し馬がすごく速い。
00:30に寝る。

●12/6

夜中ちょくちょく目が覚めつつ、6:30に変な警報音みたいのが
聞こえて起きる。何の音だったんだろう?
寒くて、空調の温度調節ボタンはないのかと探していたら、
窓際にヒーターがあって、これのスイッチが入っていなかった
ことが判明。ヒーターのスイッチを入れたらとたんに部屋が
あったかくなり、一気に住みやすくなった。

メールチェックをして、ふと昨日もらったチラシみたいのを読んで
いたら、今日の朝会場からTV局行きのバスが出て、番組の生中継に
出てからまた会場に帰ってくる、ということをやっていたらしい。
なんか大きなカードを持っていた人は、それに行って記念品を
もらってきたんだろう。

あと、なぜだかパソコンの調子が悪く、うまくタイピングできない。
いろいろためしてみて、なぜかファンクションキーがロックされた
状態になっているとわかる。直し方がわからず、ずっとファンク
ションキーをおしたままタイプしなきゃいけなくて、不便。

8:30ごろ出て、朝ご飯は会場で食べることにして、バスに乗るための
メトロカードを買いに行く。最初に降りた地下鉄の階段は
「カードは42st.のほうで売っている」と書いてあったのでそっちに
降りなおしてみたら、「ここで売っている」と確かに書いてあるのに
自販機が撤去されたらしく、ない。
仕方なく1ブロック先の大きな駅まで歩き、10ドルで12ドル分乗れる
回数券を買う。クレジットカードで買いたかったんだけど、
「ZIP Code」を入力するというのがわからなかった。
暗証番号でもないし裏の3桁でもない。

しかし、バスがなかなか来ない。スケッチャーズの前でしばし待つ。
会場に着いたら9:10ごろだったけど、まだ全然始まっている
気配はなく、始まりそうな気配もなかった。

スタバで朝ご飯にパウンドケーキを1つとコーヒーを買う。
3ドルと2.75ドル。コーヒーは最低がトールサイズからで、
カップをもらって自分で3種類の中から選んで入れる。

結局10時くらいにやっと試合が始まった。
8ラウンドあるのにこんないつもみたいなのんびり進行で大丈夫か?
……と思っていたら、途中から1ラウンドが60分じゃなくて55分に
なっていて、そこで短縮した模様。

フィーチャーの呼び出しが「マイク・ロング」って聞こえて
「えっまだいるの!?」と思ったら、マイク・フロンの
聞き間違いだった。でもアレックス・シュヴァルツマンは来てた。
髪の毛の薄くなったフィンケルもいた。

アメリカのパトリック・チャピンは紫のシャツに紫のネクタイを締め、
スリーブも紫で統一していた。

ズヴィは、フシュシュシュって笑わなくなった。ハハハとフフフの
間くらいの、鼻で笑うような笑い方になった。
ドラフトで《概念の群れ》を出して喜んでた。
カイ・ブッディは1-4ラインにいるし、人は移り変わっていくなあ。

あと、プレイヤーがみんな英語で意思疎通をがんばるようになったと
思う。昔は「日本語のわかるジャッジを呼んでくれ」とか「通訳を
呼んでくれ」とすぐに要求していたものだけど。偉いなぁ。

ちょっとセンター内を探索したが、まだ木曜日なのでどこも準備中。
フードコートもあるんだけど、スタバしかあいてなかった。
一番奥のほうにジェイコブ・ジャビッツさんの銅像があって、
ホットドッグ(ザワークラウトかオニオンつき)が2.75ドルで
売っていたので昼ごはんをこれにしようかと思うが、会場でも同じ
ブランドのホットドッグがあったはずだと思い直し、戻って買ったら、
こっちではおまけなしで3.95ドルとられた。
味は、なんかソーセージの味がしょっぱくて風変わりだった。

日本って、お土産屋がいくつも並んでいたら、同じ商品は全部
同じ値段だったりするけど、アメリカってあんまりそういうのを
気にしないような気がする。

途中、ものすごく「寒い」と「眠い」しか感情がない時間帯が
あって、だるくて何もできなかった。せっかくはるばる
ニューヨークまでやってきて、そこでスタンダードの対戦が
行なわれているというのに、カード見ただけで眠くなって
「早く帰ってあったかくして寝たい」しか欲求が起こらないなんて……。
立つと足が痛いし、座ると寝ちゃう。
あんまり寝たら時差ぼけが治らないと思いつつ、寝てばかりいた。

7ラウンド目の開始時に、席で1人取り残されてぐっすり寝ている
日本人プレイヤーを起こした。通りすがりにたまたま気づいてよかった。

19時くらいからやっと体調が戻ってきた。
22時ごろモリカツの時間切れ引き分けを見届けて帰りのバス停へ。
昨日座っていた、バスが来るのがよく見える席におじさんが座って
しゃべっていたので、少し離れたところに立っていたのが失敗だった。
10分ほど待ってバスが来たので、走り出たらそのバスは一切速度を
落とさずにたちまち走り去ってしまった。
昨日のパスは停留所でしばらく止まってたのに……。

しかたないのでタクシーをつかまえることに。
ひと気のない会場前の道路に出て、帰り方向の車線に立つが待てど
暮らせど来ない。反対車線のほうはけっこう来ていて、そのたびに
会場から出てきた客を乗せていくので、しばらくして反対車線に移り、
てっぺんに明かりのついているタクシーに向かって手を上げるが、
広告が光ってるのを空車と勘違いしていた。

ここでも寒い中しばらく待って1台つかまえたが、「Could you
take me to the Milford Plaza Hotel?」と言ったら「お前の
言っていることは聞き取れない」と言われる。ホテルの場所が
わからない場合に備えて持っていた地図を見せても駄目で、
「ほかのタクシーをあたれ」と言われてしまう。
しかたなく、少し走りかけていたのを降りて、とぼとぼとまた
さっき乗ったところまで歩いて戻り、もう1台つかまえたら
今度は通じた。最初の運転手は白人で次は黒人だったので、
白人はちょっと英語がうまいからって差別しやがってと思った(笑)

メーターが上がるごとに、2割のチップをつけるといくらになるか
というのを計算し続けていたので、景色を見る余裕がなかったが
ニューヨーク・タイムズのビルの大きさはものすごかった。

ホテルのちょっと手前で降ろしてもらい、7.4ドルという
メーターだったので、20ドル札を渡して「11ドルお釣りをくれ」
と言ったら、10ドル札をくれたあとちょっと渋って1ドルくれた。
いや、もう10ドルでもいいんですけどね……。
ほんと帰れればなんだっていいですよ。

通称「裏ヨーロッパ」こと、庶民的なほうのヨーロッパ・カフェが
もう23時近いのに賑わっていたので、サラダを買って帰ることに。
チキンカツレツとチェダーチーズと、その場で輪切りにしてくれる
ゆで卵を選んで入れて、クリーミーイタリアンドレッシングを選んで
かけてから、店員さんが「ランチドレッシングも混ぜるといい
コンビネーションだ」と言うのでそれも入れてもらう。9.21ドル。

ちょっとドレッシングかけすぎじゃないかっていうような味に
なってたけど、おなかもすいてたし、すごくおいしくてぺろっと食べた。
しかもおいしいベーグルもついてて、裏ヨーロッパ最強。

昨日馬車競馬をやってたチャンネルをつけたら、今日はロデオの
大会を放映していた。暴れる牛に乗っていられる秒数を競う。
プレイヤーのプロフィール見てたら「OK」って書いてあったけど、
OK牧場出身ってことか。あと牛にも名前がついてて、「路地の猫」
とか可愛い名前が多かった。
ケージに入ってるときはおとなしい牛が、広いところに出た瞬間
暴れだすのはなぜだろう。闘牛みたいに傷つけてる様子でもないのに。
1時ごろ就寝。

12月12日の日記

2007年12月12日
とりあえず無事帰ってきて仕事三昧の日々です。
携帯の弁償は35000円以上となりました。
あと日本にかけた国際電話、3分で5000円(爆)
ニューヨークは寒かったけど懐のほうが寒いよ。
日記はこれからぼちぼちと添削して載せます。

12月10日の日記

2007年12月10日
おつかれさまでした。
ナシフ奇跡の大逆転はすごかったなぁ。
観客席は立ち上がっての拍手熱狂大喝采でした。
準々決勝の中継がなくて残念。

スイスが強かったのと、ドラゴンストームが早かったので
ずいぶん早く終わった。でもけっこうな雨が降っているので
もう寝る。

12月8日の日記

2007年12月8日
やっちまったー
レンタルしてた海外用の携帯を、タクシーの中に
落としてきたっぽい。賠償最大5万円って規約に
書いてあるのを見て泣きそう。
今とりあえず日本に電話してとめてもらったけど、
その電話代すらいくらかかったんだろうか……。
あーアホすぎる。
白タクに引っかかるとかそういうレベルじゃないよ。
単なる不注意だもん。
バカだー

12月7日の日記

2007年12月7日
時差ボケが治らなくて、眠くて寒くて困る。
あと、パソコンのファンクションキーが
入りっぱなしになってしまいすごい不便。
ワールドはのんびり進行で無事進んでおります。

12月6日の日記

2007年12月6日
開会式見てきました。
ローリーさんの袴姿がめちゃめちゃかっこよかったです。
そりゃもう、金だらいも落ちてくるくらい。

日記はあとでぼちぼちと。

あんまり役に立たない情報ですが、会場との行き来は
バスが鉄板で便利です。2ドルをコインで用意しないと
いけませんが、42st.ぞいをまっすぐ走って会場直結。
市民の足って感じで安全性も抜群です。
42st.からホテルが遠くない私は毎日バス往復が確定しました。

今日の帰りなんか、コインじゃなきゃいけないって知らなくて
お札を握り締めて乗ったら、「コインかメトロカードを
用意しなさい」と運転手さんが懇切丁寧に教えてくれた
うえに、ただで乗せてくれました。

12月6日の日記

2007年12月6日
ニューヨークにつきました。
積もってはいないけど、そこそこ雪がふってます。
インターネットが1日11ドルもとられるけど、
仕事しなきゃいけないので払わざるを得ない。
なかなか古めかしいつくりのホテルです。
これから昼寝しようと思うのに、
隣で工事してて超うるさいんですけど……
そんなこんなで手が空いたら日記書くかも。

11月6日の日記

2007年11月6日
ストレイテナーというバンドがありまして、
NHKのトップランナーに出たり幕張メッセでライブを
やってDVDを出したら月間売り上げ10位にランクイン
するくらいのそこそこの人気があるわけです。
彼らが今度出すミニアルバムのタイトルが「Immortal」と
いいまして、「音楽と人」のインタビューに答えていわく、
「D&Dから取った」そうです。

おいおい。
しかも「イモータルになるのは大変」とかそんな話も
しているとか(まだ読んでない)。
確かに、イモータルになるには人生を3回やり直さないと
いけないからねー(それだけじゃないけど)。

彼らに「ビギナーズ・セット」を送りつけて「一緒に
D&D遊びましょう!」って言いたい(笑)

---

そんなD&Dゲーマー(?)ホリエさんが企画したイベント
「BROKEN SCENE」に行ってきた。
新木場スタジオコースト、3500円。

ストレイテナー含めて4つのバンドが参加。ほかの3つを
まったく知らなかったので、もともと行く気はあまり
なかったんだけど、平日の18:30スタートという無茶な
時間のせいか、チケットが全然売れてないという噂が
あったので行くことにした。

確かに客の入りは2/3くらいの雰囲気。
かなり空いていて、踊ったり跳ねたりするにはいいけど、
ダイブした中山さんが床に落ちていた……。

1つめ、ブランキージェットシティの中村達也がドラムを
叩く4人のバンド。オルタナ+プログレみたいな感じ?
1曲がやたら長くて、デスメタルみたいな瞬間もあって、
現代的な、ハウリング音楽。
ドラムは4バンドとも同じ物を使っていたんだけど、
明らかに音が違った。ドラムというより「太鼓」。
「キチガイじみてドラムがうまい」。ものすごかった。
「ギターの腕が攣る曲」の最中に、左側のギターの弦が
切れたんだけどそのまま演奏してた。
あと、煙でかすんで、ドラムの動く影以外何も見えなくなる
照明がおもしろかった。

2つめ、「toe」と書いて「トー」と読む5人(+1人)のバンド。
ギター2人とドラムが向かい合うような形で、ギターの後ろに
ベースが立ち、さらにその後ろにキーボード。
ドラムの補助をする人が1人途中で出てきた。

最初は2人ともアコースティック・ギターを使っていて、
美しかった。後半でギターを持ち替えたら、普通になった。
ずっとアコギのほうがいいよ。
あと、メインのギターの人が、冒企の川嶋さんに背格好と
ヒゲが似ていて、その人が「あーもう!」みたいな感じで
ギターを弾く合間に自分の頭をポカポカ叩いたりするのが
面白くてしかたがなかった。

3つめ、サックスとトランペットとキーボードとドラムと
ウッドベースと、メガホンでMCをする人の計6人のバンド。
名前は「SOIL & "PIMP"SESSIONS」。

トレードマークのウサギのキメラがとてもかわいく、
Tシャツを買おうかと思ったけど色がいまいちだった。

シートベルツを思い出すようなノリノリの演奏で、
すごく楽しかった。CDを聞くよりライブで見たほうが
はるかに面白いと思われる。

しょっぱなから超しんどそうなトランペットソロがあり、
アルトサックスなのに音域がめちゃめちゃ広いことに
驚き、客席に酸素吸入器が投げ込まれたのにも驚く。
あと、ウッドベースのカッコよさはずるい。

最後がいよいよストレイテナー。
TODAY始まり、キラーチューン終わり。
定番曲セットリストだったため、正直、一番印象が
薄めかも(笑) 悪くはなかったんだけどね。
アンコールでは中山さんがソイルTシャツ着てた。

バーサーカーチューンのときはモッシュの輪のフチにいて
広かったんだけど、キラーチューンでどっと後ろから
押されて、顔面に誰かの肘打ちが入ったりも。

そういや、イベントの最初にホリエさんが1人で
とことこと出てきて挨拶したのが面白かった。

こんな機会がなければ一生知らずに終わっただろう
バンドの演奏を3つも聴けてとても面白かったので、
またやってほしい。

美瑛日記2

2007年8月2日
(1の続きです)

拓真館は写真館で、ここも庭にラベンダー畑がある。たまたまツアーバスでも来ていたのか、ここの庭ですれ違った2、30人の観光客が全員中国語を喋っていた。日本人はどこへ行ったんだ。
中の写真は相変わらず美しく、息子の記事や文章が増えていた。
12:30なので何か食べようと思うが、向かいの「四季の交流館」という土産物屋にはろくなものがなかったので、おやつを食べて先へ。「牧場レストラン」なる看板が出ていて心ひかれるが、そっちに行くと帰り道に近すぎるので、遠回りして「哲学の木」を見に行く。

拓真館で休みすぎたのか、なんだか妙に足が重く、日差しも強い。素直にレストランを目指せばよかったかなあと思いつつ進んで行くと、坂の上にすごく大きな木が見えてきた。広い畑の金色と緑色の境目にぽつんと立っていて、空と畑が広いからスケールがわかりにくいけれどもすごく立派な木。

近くで写真を撮っていた家族連れの、麦わら帽子をかぶって白いワンピースを着た小さい女の子が木の下に駆け寄っていく。どこの「大草原の小さな家」もしくは「ハウス名作劇場」かと思った。絵になりすぎる。

しばらく、前の道路を車が通っていってたけど、音が途切れて静かになって、しんとした中に大きな木の葉ずれの音だけが響いてきたとき、鳥肌が立った。
さらに坂を登っていくと遠くの丘まで見渡せて、とにかく空も大地も広く、晴れた青空に夏雲が浮かんでいて、今回の旅行代金のうち3万円くらいはここの分だなぁと思った。行ってよかった。

そこからすぐに左へ曲がっていけばさっきの牧場のほうへ出られるので、下っていく。このへんは車もあまり通らない下り坂で快適。大声でジターバグとか夏草の線路とか歌いながら走る。7年前も夏草の線路は歌っていたような気がするな。

広い敷地の、動物が飼われているほうから入り、砂利道を自転車を引いてレストランへ向かう。日差しが強くて暑いので牛は外に出ていない。羊もぐったりしている。自由に餌をやれるようになっていて、ヤギが餌をもらいに柵によじのぼっていた。目が横線。羊はなでようと近づくと逃げるイメージが強いが、1匹だけやたらとすり寄ってきて尻尾を振る羊がいた。餌付け効果恐るべし。

牧場付属の「千代田レストラン」は、待っている人の名前リストがすごく長くて驚いたが、近くにちゃんとしたものが食べられそうなところはないし、お腹もすいてるし、待つことにする。ただ、カウンター席みたいなのはなくて全席が4人がけテーブルなので、1人だとちょっと気がひける。

日記メモをつけながら外で待ち、13:30くらいに待ち始めて14時には入れた。メニューはこのあたりにしてはけっこう高くて、旭川市内でハンバーガー80円のマックの看板を見たけど、ここはハンバーグセット1300円など、東京っぽい物価。ステーキはもっと高かったけど、ここでビール酵母を与えて育てている牛らしい。「千代田ステーキ150g」セット1780円を頼む。脂身のないヘルシーなもも肉、ウェルダンで。6切れくらいの肉にステーキ醤油をかけて、付け合わせがしっかりした野菜で、ヴィシソワーズとライスつき。空腹スパイスもきいていたのでおいしかった。

出がけに帽子を忘れ、自転車の鍵を落とすもののすぐに気がついてよかった。
そこから「千代田の丘」なる見晴らし台へ、石ころ道の急坂を自転車を押して登る。けっこう急で車もどんどん来るのでしんどかった。太陽が雲に隠れて、その雲の影が落ちている範囲が見渡せる。牧場の、あっちの影からこっちの影までがあの雲の中で、その影の範囲がだんだん動いていく、というのもわかる。
上がると水谷ダムという小さい湖みたいのが見えて、たいへん美しい。

そこから三愛の丘へ続く舗装道路に出たあたりが絶景ポイント。左手に広々と色とりどりの丘がうねる。パノラマすぎて普通のカメラでは写せない。
三愛の丘の展望台から、林の中に小道が続いて「塔の見える丘」と道しるべが出ている。奥に喫茶店があるらしく、そのひなびた看板の風情が素晴らしい。行ってみると、残念ながらその店は定休日だったが、丘に面してベンチと二人乗りブランコがあった。しばらく座ってボーッとする。1人おばさんが来てやたら腕を突き出して写真を撮って帰っていった。そういや今どき使い捨てカメラを使っている老夫婦もいたな。
15:15にここを出て、この道中で一番楽なゆるやか下り坂を走る。自転車屋のおじさんも「登り2/3、下り1/3」と言っていた。ほとんど漕がない。

途中、「星の丘」という名前のペンションがあって、小さい星の観測所がついていた。次泊まるならここがいいな。
美瑛の町に入る直前、プレハブっぽい家が連なる区域があって全然今までの雰囲気とも美瑛の町の雰囲気ともそぐわない。避難所みたいな、密集した感じ。

行きは赤い橋を渡ったけど、帰りは緑の橋を渡って町に入り、四季の塔の前を曲がる。参院選の立て看板があって、開票速報見てた人は知ってると思うけど、「女ムネオ」って大きく書いた候補者がいるんだよね。「女ムネオ」ってそんな、ポスターに書くようなことなんだというのがカルチャーショック。一瞬写真とろうかと思ったけどさすがに怪しいのでやめた。といっても道路を歩いてる人は全然いないけど。

17:20発の旭川行きがノロッコ号という特別列車なので、それまで1時間くらい時間をつぶそうと思い、カフェか何かないか探す。観光センターの四季の交流館というところに入ったらただで使えるネットがあった。ほとんど壊れていて2台しか使えなかったけど、そこからmixiにログインしてサッカー韓国戦の結果を見る。昨夜はテレビがなかったから見られなかった。

その建物の奥に道の駅「丘のくら」というのがあるのを発見。こっちには客がやたらたくさんいた。軽食を売るカウンターがあるんだけど、奥にはレストランもある。窯を備えたピザ屋なんだけどメニューにはカレーとかシューマイもある。そこでミルクティーを頼むがなかなか来ない……。と思ったら牛乳をわかしていたかららしい。ちゃんとしたミルクティーが来た。おいしかったので調子に乗ってプリンも注文。男爵いもと有機卵のプリンにチョコレートで蓋をしたというもの。ミルクティー450円とプリン350円。

17時に自転車を返す。朝9時に借りて今まで返してないような客は私くらいのものらしい。荷物預かり場所にも私の荷物しかなかった。
とにかくここでもらった地図が正確だったので、道には全然迷わなかった。次は反対側の「パッチワークの路」コースを走りたいな。というか自転車に乗るのがすごく楽しかったのでもっと乗りたい。自宅前の急坂さえ押して登れば、会社まで自転車通勤できると思うんだけど……人と車が多すぎて無理だろうかな。

ノロッコ号に乗る改札がオープンすると(改札は電車の時間に合わせてしか開かない)、待ちかねた客が列を作る。日焼けしたくないからギリギリに行ったら、ホームにも日陰があった。
外国人観光客がノロッコ号の入ってくるところをカメラでねらっていたけど、撮るべきはその横で大きな葉っぱを手に手に掲げて列車に手を振っている子どもたちのほうだろうと思った。これ、なんて「ぼくのなつやすみ」?って感じの光景。線路まで走ってきて、手を振り終わったら帰っていく。

ノロッコ号は機関車に牽かれた窓があけっぱなしの列車で、天井に花が吊ってある。東側の席は窓のほうを向いていて、西側は四人がけの席。西日が強い。私は扉のわきに立っていた。530円。
17:45に旭川に着いて、そのまま18時にホテル入り。受付に市内食事どころのパンフレットがあって「おーこれは立派だなー」ともらって部屋で読んでいたら、裏に「300円」って書いてあった。でも、ほかの無料チラシと同じところに置いてあったし、ホテルの人にも何も言われなかったよ?

テレビをつけたらヒロシが旭山動物園を訪れていた。
少し部屋で休んで、19:30に晩ご飯を食べに近くの「一蔵」という店へ。旭川ラーメンでは「まつ田」というのも近かったんだけど、そこはスープが二種類ありますって書いてあってなんか優柔不断な気がしたので。
カウンターに案内され、置いてあるメニューを見て「一蔵ラーメン」のしょうゆ味850円を頼む。しかし、そのあとでカウンターの上を見ると、ふつうの「しょうゆ・しお・みそ」ラーメンが600円と出ている。一蔵って書いてあるから一番基本のラーメンかと思ったのに。
出てきたのは、スープが見えないくらい刻みあさつき(わけぎ?)が載り、さらにその上に白髪ねぎが載っているラーメン。中にはメンマとチャーシューと卵。チャーシューはちょっとマグロっぽい風味があったが、スープは魚っぽくなくておいしかった。ねぎはわりと苦手なんだけどさっぱりしてどんどん食べられた。唯一言うなら、卵が完全に負けていた。卵の食感がするだけ。

コンビニで明日の朝ご飯を買って帰る。390円。動物園特製の「ペンギンパン」というのがあった。メロンパンの上の部分でペンギンの絵を描き、中にはこしあんが入っているというもの。
ホテルに戻って開票速報番組をザッピングしつつ、風呂に入る。なんか急に腕が赤くなってきた。かなり日焼け止めは塗ったし何度も塗りなおしていたんだけど、手の甲と手首がすっかり赤くなり、腕時計の跡もある。首すじもひどい。水で冷やす。

本を読みテレビ流しつつベッドに入るが、NHKの北海道情報を喋るアナウンサー(解説者?)のアクセントが変すぎて気になる。日本人だけど、日本人とは思えないアクセント……。
22:30就寝。

30日(月)

またもや5:30にいったん目が覚めるが、7:20の目覚ましで起きる。すぐに湯沸かしのスイッチを入れ、朝ご飯を食べて、駅のコインロッカーに荷物を預けようとチェックアウトするが、ホテルのエレベーターを待っているときにふと「動物園から空港に直行するつもりなんだから、駅のコインロッカーに預けちゃダメじゃね?」という基本的なことに気づく。時間に余裕ができたので、駅前の歩行者天国商店街のあたりを2ブロックほど歩き回る。丸井今井がセールだったので、昨日の18:00〜19:30の間に来てもよかった。

一回りして動物園行きのバス停に行くと、すごく行列ができている。グランプリ京都の朝の、大混雑流血バスのことを思い出してうえーと思うが、実際にバスに乗ってみたらあまり混んでなかった。400円。
バスの中から、動物園の入り口前にできた長蛇の列を見て、どよめきと「えーっ、なんでー?」という声。入り口がまだ開いてないから列ができてるのに決まってるじゃん!
駐車場をぐるっと取り囲む長い列につく。今日一日でツアーバスが200台くらい来るらしい。
10分早く入り口が開き、9:30には中に入る。心配していたコインロッカーが開きまくっていたので200円で預ける。

ペンギンは通り越し、一昨日見られなかったもうじゅう館に行く。このへんの檻にはみんな細い電線が張り巡らせてある。
アムールトラが目の前1メートルより近く来て、隣の男の子がおしっこを噴射されていた。光に模様が浮かび上がるクロヒョウが超カッコいい。ユキヒョウは高い網の上で毛づくろい。ライオンはグダグダしていたが、立ち上がって歩くだけでカリスマがある。オスはライラ、メスはレイラ、まだ一ヶ月の息子はアキラという名前らしい。お母さんとゴロゴロじゃれ合っていた。猫科の猛獣は美しいなぁ。
生茶ペット150円を買ったら旭山動物園限定ボトルで、四種類絵柄があるうちのペンギンを見事引き当てた。

次に猿のあたりへ。10時のサル山の餌やりを見る。
まず、氷漬けの果物を青いポリタンクに詰めたものが用意される。一生懸命齧っていた。それから、穀物のようなものを地面に撒いて土をかける。猿たちが一粒ずつそれを掘り出して食べる。猿には落ち葉をめくって虫を探す習性があるらしい。残りの穀物はドラム缶に流し込む。このドラム缶を転がすとこぼれ落ちてくる仕組み。あと、蓋の閉まった青いポリタンクをしきりに転がしている猿がいて、「はてしない物語」の元帝王たちの都っぽいなぁと思ってたけど、しばらくして気がついた。小さい穴が開いていて、転がすと中からひまわりの餌みたいのがこぼれるようになっているらしい。

次にチンパンジー館に行った。中でも外でも餌を食べている。以前のボスが息子に地位を奪われ、家族みんなから迫害されて重傷を負ったので、今では父親のグループと息子のグループに分けて収容しているという。
すごい目の前で子どもが食べている様子が見えるのはすごい。屋外の遊具の上でも目の前でジャガイモを齧っていたが、固いらしくて踏んづけてつぶしていた。
テナガザルがスイスイと天井を渡っていくのも面白いし、クモザルも「ロープをそんなふうに使って柱に飛び移るのか!」とか、コンクリ扉を器用によじ登ったり、動きが斬新で飽きない。ただ、見上げるから空がまぶしい。遊具が観客の頭上に張り出しているので、そこから飛び降りたら外に出られるし、柵も簡単に乗り越えられそうに見えるけど、出てこないものだな。

次に10:30のペンギン餌やりを見に行く。キングペンギンには小さいホッケ、それ以外にはイカナゴを与える。横取りする奴もいる。お姉さんが解説を喋りながら餌をやっているので、手に持った魚をひょいと上げて喋ると、それを受け取ろうとしていたペンギンが「それ、それがほしいのに」と首を伸ばすのが可愛い。でもフンボルトペンギンはあまり外見が好きじゃない……。
次にようやくペンギン館の中に入る。水中トンネルの上を泳ぐペンギンは空を飛んでいるように見えてとてもきれいだが、行列ができているので立ち止まれない。ガラス越しに5センチくらいのところでペンギンと目をあわせたりも。

土産を買いに行き、目をつけていたペンギンストラップと、動物園特製「き花」と、かなり悩んだ末ペンギンぬいぐるみを買う。4540円。もっと手触りのいいのがありそうだけど……意外と探しても見つからないから、今買っておくべきだと思った。

残り少しの時間で猿のほうをもう少し回って、出口で海洋堂のヴィネットのガチャガチャをしげしげと見ていたら、バスガイドっぽい人に「ペンギンいりませんか?」と声をかけられる。ペンギン持ってるのに引いちゃったらしい。300円払って譲り受ける。なんかペンギンづくし。
私は「アッラーフ・アクバル!」という文句を聞くと気分が高揚するので前世はムスリムじゃないかと思っているんだけど(笑)、ここまで寒い場所と寒い土地の動物と南極探検の物語が好きだと、前世は南極探検員じゃなかろうかとも思う。たぶんペンギンが好きなのは、本当は「おいしそう」だと思っているのかもしれない。

コインロッカーから荷物を出して、11:45発空港行きのバスに乗ろうとバス停に行ったら、なんとこの便だけなくなっている! ホームページには出てたのに。客がいなかったんだろうなぁ。
タクシーで空港までの値段を聞いたら4000円とのことだが(バスは500円)、なんにしろ間に合わないからタクシーで行くしかない。しかし財布の中に2300円しかなくて、カードを使えるタクシーを呼んでもらう。旅行中はもっとカードを使うつもりだったんだけど、動物園の土産屋でカードが使えなかったのが響いた。普段から2000円以上の買い物はほとんどカードだけど、それ以外、カードを使えそうな場所には全然行かなかったしなぁ。
そうこうしていたら、私と同様、11:45のバスをあてにしていたらしい人がいて、乗り合いましょうということになる。母親と、小学校低学年くらいの女の子と中学年くらいの男の子の3人。その人も手持ちが全然なくて、2千円もないからカードで払いたいと言っていた。でも、子ども2人連れてバスに乗ったら最低1000円はかかるわけで、そしたら財布にもうお札が入ってないことになるよ? 大丈夫なのか? 私も人のことは言えないけど、あとはsuicaで会社行くだけだし。

動物園では、普段の自分の生活には入ってこない子どもをたくさん見た……というか、子どもを扱う親をたくさん見た。ただ、この子ども2人はタクシーに乗る前も乗ってるときも降りたあとも、全然喋らなかった。子どもってもう少しうるさいものだと思うんだけど、私がいたから遠慮していたのかな? まあ、私は子どもが苦手なので、子どもも私が苦手なのだろう。今日記を書いている時になって、普通の人なら「動物園、おもしろかった?」などと子どもに声をかけて仲良くなったりするものなのかなあ、と思った。そんなことその時は思いつきもしなかった。

12:15に空港に着き、半分より少し少ない2000円を払う。財布の中身は残り300円(笑)
千歳空港に比べてすごく小さい土産売り場で自宅用にロイスのポテトチップチョコと、おにぎり空弁をカードで買う。1380円。そんなに見るところもない空港だったのですぐ待合室に入ったが、羽田空港の雷雨のせいで出発時間が遅れている。中で売っている空弁は寿司系ばかりだったので、外で買っておいてよかった。

席は通路側で、隣の人はずっと寝ていた。アイスコーヒーを頼んでそれをテーブルに置いたまま着陸態勢に入るまで寝てしまったので、揺れてこぼれるんじゃないかと心配になった。おにぎり弁当はおいしかった。湿気の多い東京に15:30に着いて、そのまま会社へ。終わり。

美瑛日記1

2007年8月2日
●美瑛旅日記

メモ書きです。「読みやすい」とか「読んで面白い」ことをあまり意識してません。余裕があったら「読んで面白い」ように書きなおしたエッセイ風のものも練習として書くべきだと思っているのですが。

28日(土)

朝7:30起き、出かける前にサカつくをやっておきたかったんだけど全然ログインできず。帰ったら再インストールだな。
8:30に朝ご飯を食べて家を出る。山手線の上行きに間違えて乗ったらジャッジのナカジマさんたちがいた。渋谷で乗り換える時間ロスがあったものの、品川での京急乗り継ぎがすごくスムーズにいき、9:20に空港着。

JALチェックインカウンターの向かいに空弁のお店があったのを見過ごして、1階まで降りて端っこのコンビニで天むす3個230円、お茶ペット130円を買う。プラザでサイクリング中の栄養補給用に小さなスニッカーズ6個入り130円を買う。
1階は意外とおしゃれで、よーじやの和風カフェやDEAN&DELUCAやマフィン屋がある。フードコートにIN THE HARBSがあったり。
荷物検査でペットボトルを出させられ、検査器にはめ込んで判定した。待合室の中に入ったらおいしそうな空弁をたくさん売っていた。
あと何やらパリのお菓子とか売ってる店で血のように真っ赤なウサギのぬいぐるみを売っていた。手足に磁石が入っていて、好きなところに貼り付けられるしくみ。血まみれウサギの人に誕生日じゃない日のお祝いに贈りたいと思ったけど、けっこういいお値段だったのでやめた……。

10:45発の飛行機は子どもだらけで満席。
私は2-4-2の右窓側で、隣は男の子を抱いた父親。その中側の列に母親と女の子2人がいて、その向こうの人がこっちの父親に向かって「代わりましょうか?」と声をかけてきたが、断っていた。窓の外を子どもに見せたかったらしい。でも私も窓側大好きだから絶対席代わってやんないもんねー。
飛行中は飲み物しか出ない。もうおかきすら出ないのか。
天むすを取り出し、製造日が2日前だということに気づく。賞味期限は今日の昼までだけど、すごいな保存料って。
飛行前半は天気がよかったけど、だんだん雲の壁みたいなのが見えてきて、機長アナウンスでも「北海道上空で積乱雲と雷雲を迂回します」と言っていた。心の中で「行こう!竜の巣へ!」とかハルヒの歌とかを再生する。

降りるときに「揺れます」とアナウンスがあって、子どもが連鎖的に泣き出すんじゃないかと危惧していたけど、意外と揺れなかった。操縦うまい。かなり強い雨の中、着陸。着地直前の下の景色が畑のパッチワーク模様で、千歳空港のときと全然違うのが面白い。気温は20度。

迂回のため到着が15分遅れたので、急いで空港を出て目の前の動物園行きバスに乗る。飛行機の遅れに合わせてバスも時間を遅らせ、13時に出発。500円。
道路の水たまりの水を盛大に跳ね飛ばしながら進むのが、雪国らしいなと思う(雪の降る土地ではタイヤのせいで道路が削れて水がたまるから)。道ばたにラベンダーが無造作に植わっている。13:40に動物園に着く。

入園料は580円だが、2回来るつもりなので年間パスポート1000円を買い、名前と性別と年齢を書き込む。
バスから降りる頃にちょうど雨が小降りになった。ラッキー。濡れそぼった観光客も見かけたので、天気予報に従って折り畳み傘を持って来てよかった。
正門すぐのコインロッカーに荷物を預ける。200円。

最初に右にフラミンゴがいて、鳥の大きな檻の中を歩いて進むと、行列のできているペンギン館がある。行列を避けて、外から見えるペンギンをしばし眺める。換羽時期だからか、ずっと羽づくろいをしている。
携帯とかでみんなが写真を撮っているが、フラッシュは禁止ですとしきりに係の人が叫んでいる。フラッシュはペンギンの白内障の原因になるらしい。そうなのかー。ほかの動物園でもちゃんと禁止してるっけ?

次に少し並んであざらし館に入る。テレビなどでも有名な、ガラスの筒の中をあざらしが上下に移動するところを見るために待つが、なかなかあざらしが通らない。
人間たちがぎっしり周囲を埋め尽くして、あざらしが白い腹を見せてゆっくり通り過ぎると歓声が起き、たくさんのシャッターが切られる。あざらしにしてみれば、「人間ってアホだなー」と思っているに違いない。
「一度通り過ぎるのを見たら、前の人は入れ替わってください」と言われる。今度は後ろのほうで見ていたら、ひねりを加えながらぐるぐる回って通った。サービス精神旺盛だ。

近くにクラゲの水槽もあって、詳しい解説がついていた。ここの動物園は、飼育係の人たちの手作り解説がすごく充実しているのが特徴のようだ。いちいち読んでいくと、ただの学術的な解説じゃなくリアルさがよく出ていて面白い。

外に出て、水の上からもあざらしを見るが、子どもたちが「かわいー」と言っている。あんまり……かわいくないと思うんだけど……。

近くに激混雑の土産物屋があったので入ってみた。餌をくわえた動物たちのぬいぐるみストラップがすごくかわいい。このペンギン版を買おうと思う。そして一時やたらと欲しかったペンギンの大きめのぬいぐるみ(キングペンギン)もあった。これは買うしか! ただ、今買うと荷物になるので、今日は偵察のみ。

次にしろくま館に並ぶ。ホッキョクグマが2頭いて、オスのほうはしきりに首を振って歩き回り、メスはぐったりしている。水槽の前に張り付いて見るが、全然こっちへ泳ぎに来ない。続いてドームの下からのぞく(ガラスのドームから人が顔を出すと、アザラシと間違えてクマが寄ってくるらしい)。クマはどこにも見えない。このときは雨もやや強くなっていて、向こうで見ている人々がかすんで見えるだけだった。ここも行列していて、短時間で交代しなくてはならない。
順路を進んでいくと今度は中2階。さっきの水槽をやや上から眺める位置なのだが、今度はクマがこっちにたびたび泳いできてよく見えた。大きな足で水中の岩を蹴っている。がんばって写真を撮ろうとするが動きが速いしガラスもあって難しい。
外に出ると、さっき下からのぞいたドームを外から見る形になる。ちょうどクマが出てきていて、ドームの中でクマに迫られてあわあわしているおばさんを眺めるのが面白かった。

小腹がすいたので、骨なしクリスピーチキン200円を買って食べる。レストランは激混雑だったが、外の屋台はすいてた。おいしい。

3時にオランウータンへの餌やりを見に行こうかとも思っていたが、中止のアナウンス。トナカイのいるところと爬虫類館に入り、猿のあたりをぐるっと回って入り口に戻る。結局全然見切れない。まあのんびりじっくり見ていたというのもあるけど。

あと、ここのトイレは「バイオトイレ」という変わったものだった。以下下ネタ注意。
作りはボットン便所みたいなんだけど、穴の底におがくずがいっぱい入っている(昔流行ったエッセイ「負け犬の遠吠え」によれば、いい年をして一人旅に出るような女は結婚できないそうだが、便所の底を好奇心に駆られて覗くような女も絶対に結婚できないことは断言してもいい)。このおがくずで排泄物を分解するらしい。終わったら「作動」ボタンを押すと、おがくずがういーんと機械でかき混ぜられる仕組み。

それと、園内を流れる川に飛び石があって、ちょっと渡ってみたいなと思っていたら、通りがかった男の子たちが渡りはじめ、その母親が「もうーやめてよ、すべって落ちるから。もうーそんなとこばっかり行って、ほんとイヤだ」とこぼしていて、思いとどまった。大人になるってそういうことですよねー。

3時半のバスで旭川駅へ。400円。交差点で、どこまでも道の先が見えるのが北海道だなぁとしみじみ思う。
予定より早く16時に着いたので、駅の売店で動物園特製の塩クッキー150円と、夏みかんブッセ110円を買う。
改札のところにペンギンのぬいぐるみがしばりつけてあって、思わず写真を撮る。さらに中に入ると「ペンギンと写真を撮ろう」というコーナーがあって、ぬいぐるみが大量に置いてある。シュール。

2両編成ワンマンの16:30発富良野線に乗る。530円。学生が多いが、ほとんどが携帯にイヤホンをつないで音楽を聴いているのが印象的だった。今どきはiPodとかじゃなくて携帯なの?
うとうとしつつ美瑛駅に着く。駅前の景色は7年前の記憶とそんなに変わってない。ちょっときれいになったかな。

宿の人に迎えに来てもらい、バンに乗ってペンション「遊岳荘」へ向かう。新栄の丘手前にある、ロッジみたいな建物。運転してくれた女将さん……というか宿主の奥さんに、動物園の話をする。今日は子どもが多かったけど、平日は大人ばっかりらしい。あと今日は雨で気温が低いが、昨日は30度くらいあったらしい。ただ、湿度が低いので暑くないらしい。

受付で宿代6900円を払い、シーツを借りて、部屋に荷物を置く。アイヌ語の長い名前がついた部屋(メモるの忘れた)。4畳くらいの広さで、床に低いベッドが2つあり、頭の上に吊り戸棚(ステンシルつき)。窓は開いていて、晴れていれば正面に山が見えるらしい。さらに階段があって、上に屋根裏みたいな天窓つきのロフトがあり、そこにも布団が二組ある。
コルクボードの案内板とか、白熱球の明かりとか、いい雰囲気。

荷物を置いたらホールに行く。ソファーがあってコーヒーと麦茶のセルフサービス、本棚にいろいろな紀行関係の本や小説がぎっしり入っている。ストーブのまわりにいくつか楽器ケースもあり、ここで合奏したり歌ったりするような風景が目に浮かぶ。ミニコンポからジャズスタンダードがBGMで流れているが、テレビはない。
アイヌ民話の本と、植村直己がグリーンランドで犬ぞり訓練をする本を読んでいたら、お風呂に入っていたお客さんが戻ってきて挨拶をする。30すぎくらいの男の人で、車で1人北海道のあちこちを回っているらしい。

夏休みだから基本的に客は多いはずなんだけど、7月末はなぜか毎年客の谷間なのだそうで、今日の宿泊客は私とその人の2人だけ。
今回の旅で撮ったデジカメの写真を見せてもらう。新潟からフェリーで小樽に出て、函館と札幌大通り公園のビアガーデンを経てここに来たらしい。今日は富良野へそ祭りに行こうと思っていたが、天気が悪くなったので予定を変更してここに泊まったという。つまり天気次第では宿泊客は私1人だったのか。
デジカメは記録用で、フィルムカメラも持って風景を撮っているという。旅行好きでカメラ好きだったらそれだけで話は尽きないので、いろいろと今までの旅行の話を聞いた。
面白そうだったのは、自動車雑誌のツアーで、シルクロードを小さなオアシス町に泊まりながら中国産のチェロキーで走るというもの。砂漠の一本道を無線で連絡とりながら走るらしい。
あと美瑛は昔とずいぶん変わって、絵はがきになるような名所に駐車場や売店ができて景観が損なわれ、ツアーバスがじゃんじゃん来るようになったという話。

しかしこの人はまっ黄色の高そうなオープンカー(湘南ナンバー)に乗っていて、よく旅行に行っていてお金持ってそうなんだけど、なんでそんなに気ままに旅行ができる身分なのかがよくわからない。謎。かといって一人旅慣れした人特有の馴れ馴れしさみたいなのもなくて、話しやすいいい人だった。

写真についてはいろいろ言い訳がある。美瑛は構図と題材なら誰だって絵はがきと同じものが撮れるので、あとは光と雲とか月とか時間をかけて狙うところの勝負になり、すごく難しい。最初からまともに勝負しようという気が起きないのでデジカメしか持っていかなかった。こんなこと書いてもしょうがないと思いつつ書く。

18:30すぎに晩ご飯。テーブルに載った大皿から2人で取り分ける。メニューはラムのにんにく胡椒炒め、豆とひじきのサラダ、大根を鰹節と煮付けたもの、海老のから揚げ、わかめと麩のみそ汁、ごはん、メロン。特にお肉はおいしかった。

夕日は曇ってて見られなかったけど、月がきれいだと宿の人に言われて外に出てみた。静まり返った道路を明るい月が照らし、向こうには残照も。でも手ブレして写真がとれない。三脚があれば。

ごはんのあとコーヒーを飲み、お風呂に入る。こういうところだとタオルないんだね。まぁハンドタオル1枚で風呂全部間に合わせるのは前にもやったことがあるから問題ない。よくあったまり、9:30には部屋にひっこんで、静かで真っ暗な部屋で10:30には寝る。

借りたシーツは、敷いてその上に寝るのか、それともこれを毛布の下に入れて間に挟まるようにするのか、よくわからなかった……。

29日(日)

天窓から光がさして5:30にいったん目が覚める。なんという老人的な睡眠時間だと思いつつ、さわやかな朝の風の中ラジオ体操をする……こともなく二度寝。
7時起き、7:30朝ご飯。メニューは厚切りのトースト、手作りバターと山ぶどうジャム、スクランブルエッグと輪切りの皮付きじゃがいもとサラダをワンプレートにしたもの、キャベツとベーコンのスープ。
トースターにパンを入れたまま喋ってて焼きすぎた。

今日は晴れるという天気予報だが、まだ空は曇っている。
駅まで歩いて行こうとするが、黄色いオープンカーの人が送ってくれるというので、8:50に宿を出る。入り口で写真をとる。母親の知り合いが友達だということで教えてくれた宿なんだけど、すごく静かでごはんもおいしくてよかった。

オープンカーで美瑛の道を走るのは大変気分がよくて、テンションがあがった。オープンカーはやっぱり都会じゃなくて自然の中を走るものだね。歩いたら荷物を抱えて40分かかったはずだけど、あっという間に駅に着いた。

7年前と同じく、駅前の店で自転車を借りる。かなり客は多いらしく、自転車の台数も増えていた。前回同様、手書きの地図をもらい道案内もしてもらう。
自転車はマウンテンバイクだと1日1500円で、普通のシティサイクルだと1000円。マウンテンバイクのほうにしようと思ったけど、機構が複雑なだけにチェーンが外れたりしたら自分では直せないし、お尻が痛くなるよと言われ確かにそうだったなと思い出して、普通の自転車にする。こっちも3段切り替えつきでライト自動点灯の新車だそうだ。荷物もお店に預けて9:15に出発。

もう何年ぶりだかわからないくらい久しぶりに自転車に乗ったけど、漕ぎ出した瞬間すごく軽くてすいすい走れて、とても気持ちがよかった。自転車ってこんなに気持ちいいのかーと感動。
あと、立ちこぎという技術の存在を思い出すまでにかなり時間がかかった。

まずは来た道を戻ってペンションの前を通過し、新栄の丘を目指す。途中、7年前に写真を撮った記憶があるトウモロコシ畑があって、そこの坂に同じように自転車を止めて写真を撮った。あと、大きな犬3匹とヤギ3匹を飼っているペンションがあった。
上り坂は歩いて押したりしつつ、新栄の丘へ。昔来たときには観光客のおじさんが1人だけ写真を撮っていた何にもない展望台だったけど、今では売店ができて記念写真を撮るためのベンチがあり、広い花畑が作られ、景色じゃなくて花がメインになっている。家族連れが切ったメロンを食べていた。

坂を快調に下り、次は「クリスマスツリーの木」を目指す。坂を登るとすぐに暑くなるけど、湿気がないので風がさわやかで、普通に走っているととても涼しい。
クリスマスツリーの木のあたりは、昔来たとき雨が降ってたような記憶がある。
このへんから後ろを追ってきた自転車の人がいたのでちょっと後ろを気にしつつ、美馬牛の中学校まで坂を登ったり下ったりして出て、町中を通り踏切を渡る。
郵便局の前を通る。昔この郵便局からアングルードのボックスを買うために某氏に振り込みをしたのだった……。
絵はがきを送るための切手をここで買おうと思っていたんだけど、日曜なので休みだった。

美馬牛小学校の正面を通る。ここのきれいな白い塔は有名で、私のデスクトップPCの本体の横にはここの写真のポスターが貼ってある。小学校の前に「ここは学校です。窓からのぞかないなど、マナーを守ってください」という大きな看板が設置されている。うーむ、観光客って……。

ここの道路で、巨大麦刈り機とすれ違う。最初に先導車が来て、なんか奥から工事車両みたいのが来るなぁ……と思って見ていたら、二車線分くらいの大きさの麦刈り機がゴゴゴと通っていった。その大きさにあっけにとられて見送ってから、写真撮ればよかったと思うが遅い。恐ろしげな刃がびっしりあって、アメリカの映画ではこれに巻き込まれるホラーシーンがさぞかしたくさんあるんだろうなと思った。

11時ごろ「四季彩の丘」という展望台に着く。こんなところは昔はなかった。ここも大きな花畑に売店がある。トラクターで牽く観光トロッコのようなものに観光客をたくさん乗せて、花畑をぐるっと一周していた。

あと、銀杏で作った人形を売っているコーナーがあって、アンパンマンが口から長い舌をビローンと突き出しユラユラさせているのはかなりグロかった。似てないピカチュウやドラえもんもあって面白かったんだけど、その場で作っているのでさすがに写真は撮れず。

白樺林一周コースをバギーで走る、というのがあって、500円払って1人用に乗った。ゴーカート大好き。アクセルのレバーを押すだけで進む単純なものだけど、150ccだかあるらしくて予想外にスピードが出る。砂利道を飛ばすのがかなり面白くて、ぶわーっと走ったら「もう戻って来たの」と言われた。道が狭いので曲がるのが難しいが、楽しい。

向かいのロッジ風の店で神戸ビーフカレーとかいうメニューが出ていていいなと思うが、まだ11:30なので次の拓真館で昼ご飯にしようと思う。

5月10日の日記

2007年5月10日
相当忙しくなってきた。体調大丈夫かな。

9日、池澤夏樹の朗読&サイン会に行ってきた。
場所は紀伊国屋サザンシアター、800円。
お客さんは200人くらい入っていた。

まずはサイン会用の新作を買う。池澤夏樹の本が
とぶように売れていて、ファンがずらりと並ぶ
光景に感動する。池澤夏樹ファンというだけで
点数があがるのかもしれないけど、さっぱりとした
お洒落な女性や、素敵な男の人がたくさんいた。

先日出た久々の短編集「きみのためのバラ」
(表題作がいい話なんだ、これが)から
「ヘルシンキ」を朗読し、少し話をはさみながら
次は「骨は珊瑚、眼は真珠」の中の「贈り物」を
朗読する。この話は「花を運ぶ妹」に通じるね。
どん底で偶然出会うものが救いに変わる。
川を潜り抜けたところに奇跡がある。
今思えば私も昨年末にそういう瞬間があった。

もういいお年なのですっかり好々爺然とした感じも
あって、すごく気さくなんだけど言葉にはある種
長老のような威厳がある。本の読み方はやたらと
かっこよかった。

短編を書くのは、指物師がいい木を見つけて、
きっちりとほぞを切って組み立ててすべすべに
やすりをかけるような作業だ、という話が素敵。

最後に詩の「この世界のぜんぶ」を聞く。

サイン会では、プレゼントを渡している人がいた。
一緒に写真を撮っている人もいた。
そういうのもありなのか。
芝居の差し入れと違って食べ物ってわけにはいかない
だろうから、何をあげたらいいか難しいが……。

後ろで編集者か書店の人かはわからないけど、
何人も見守っていた。私は整理番号が遅かったので、
だんだん巻きが入っていたんだけど、何か話せと
言われても困ってしまうからそのほうがよかった。

茶色の紙に銀のペンでサインを入れてくれたが、
このペンだとちょっと太いと言って細いのに
取り替えていたので、太いバージョンはレアリティが
高いかもしれない……。

やはり本を読むなら今生きている人のものに限る。

5月8日の日記

2007年5月8日
7日、ストレイテナーのライブに行ってきた!
横浜ベイホールというところで、元町・中華街のひと気の
ないほうの出口から出て、奇妙な巨大結婚式場や
廃墟アパートの隣を通り、外国みたいなスケールの
歩行者むきに作られてない道路を通ってたどりつく。

ちなみに元町・中華街駅の、ひと気が多いほうの出口は、
エスカレーターを降りるときの景色が物凄くカッコいい。
一気に視界がぐわっと開けて金属の天井が迫る。

ここの会場にもシャンデリアがあった。ディスコを
改装したんじゃないかというような雰囲気の建物で、
トイレの中に「薬物の持込禁止」と張り紙があった。
コインロッカーが全然足りないのでクロークに荷物を
預けるのだが、大行列で500円払ってビニール袋をもらう
ようなシステムで、しかも引き取りは外の地べただった。

中は横長三段で、邪魔な柱があったり、音の輪郭が
あんまりよくわからなかったり、天井が低いので暑さが
ものすごかったりと、かなり条件の悪い会場。
たぶん彼らも二度と使うことはないだろうから、
一生でもう来ることはないと思う。

一段目の一番後ろのあたりにいたんだけど、序盤から
すごい人の密集ぶりで、京王線急行の満員電車で
潰されて「もう無理、もう無理」と繰り返していた
学生時代を思い出した。後ろにはもう下がれないのに
前からどかどか押されて足踏まれて、後ろからも押し
出されてもみくちゃで大変だった。
眼鏡なんかかけてる場合じゃない。どうせステージも
そんなによく見えないんだし、外しとかないと壊れる。

とにかく暑くて汗だくで、Tシャツが絞れるくらいに
なっていたので体重減ったと思う。しかし、あんなに
汗だくの状況でメイクが崩れてない女の子たちは不思議。
どうやってるんだろう。私は「ふふふ、おぬしらには
できまい!」と心中得意がりながら終演後にトイレで
ざふざぶ顔を洗ってサッパリした。

6曲目くらいまで休みなしで、もみくちゃでいつ
「たすけて」って言おうか迷うくらいだったんだけど、
みんなの立ち位置が決まってくるとなんとか大丈夫に。

「GHOST OF CHRISTMAS PAST」はいつもCD聞いてて
飛ばしちゃうんだけど、今日もまったり感がなんともw

「SIX DAY WONDER」の冒頭のピアノのアルペジオが
素晴らしかった。

「AGAINST THE WALL」はここ数日のマイブームだったので
聴けてよかった。

「BERSERKER TUNE」→「KILLER TUNE」は、
「殺す気か!」と思った。酸欠寸前まで叫んだ。
このあたりで手前にモッシュゾーンができており、
空間を跳ね回りながら手当たり次第に背中を突き飛ばし
肘うちをくらわしまくっている女の子がいたんだけど、
さすがに「アンタそれ楽しいの?」と思ってしまった。

「The Novemberist」のイントロがすごく好き。
なぜだか郷愁を誘う。
うまく説明できないんだけど、時々「あ、今の場面を
私はずっとあとまで覚えているだろうな」と思う瞬間が
あって、このイントロの音はその感覚と似ている。
実際、10年くらい経ってからこのイントロの音を
聴いたらいろいろ思い出すだろう。甦る記憶の手がかり
として、音とか声ってビジュアルより大きいかも。

「MARCH」の時はやや押し流されていて、中山さんが
よく見える位置だった。残った力を振り絞って、
力任せに前へ進めるような気迫と魂の演奏。
客席に飛び込んでは冷静なスタッフに引っ張り戻されて
いるのがやたらおもしろかった。

「Melodic Storm」でおしまいかと思ったら、
「MAGIC WORDS」が来てぎゃーっと盛り上がり、
駄目押しの「YES,SIR」! 殺す気か。

客もステージ上も体力の限界でアンコールはなかった。
いやぁ疲れたけど、楽しくていいコンサートだった。
最後は6月末の幕張メッセ。
ニューヨーク日記その2
●地下鉄

いよいよ地下鉄に乗る。
自販機に日本語ガイドが表示されるので、それに従って2ドル入れる。出てきたシングルライド(1回券)カードを通し、檻を回して中に入る。
あまり人がいない上、頑丈な雰囲気の檻で、「こんなところに入って大丈夫なのか?」と最初ちょっと怖かったが、入ってみると人がいっぱいいた。

アップタウン行きのホームから乗車。大江戸線並みに狭い車内で、道路同様に線路もでこぼこなのか、かなり揺れる。
次の駅名が車内に表示されるので、わかりやすい。ただ、車内に、他路線に乗り換えられる駅だけが表示してある路線図があって、降りたい駅がその路線図に載ってなかったので、間違えて急行に乗ってしまったのかと一瞬焦った。

あと「ニューヨーク市法により、地下鉄内での暴力行為は、最大七年間刑務所に入れられます」と掲示してあったり、「警護引き受けます。武装もしくは非武装」という貼り紙があったりするのが、さすがだと思った。

50st.で下車し、ロックフェラー・センターまで歩く。有名なスケートリンクは、実物を見るとかなり狭い。タンクトップで滑っている気合の入ったお姉さんがいた。
隣にはメトロポリタン美術館の土産物屋があった。そこを見てからホテルまで歩いて戻り、途中でお土産を買い込む。
HERSHEYSでは、一度買ったあとでレシートを持ってもう一度買うと1割引きになるので、小分けにして買うのが吉。会社用に、でかいバケツに入ったキスチョコの詰め合わせを買う。

喉が渇いたので、Snappleのピーチティーを買う。アメリカといえばSnapple。かなり好きなんだけど、日本では見かけない。輸入食料品店などに行けば手に入るのか?

あと、昨日飛行機から降りるときにマフラーを機内に忘れてきてしまったので、JALサービスカウンターに電話をかける。調べてホテルに連絡くれるとのこと。京都で買ったばかりの和風のやつで、気に入っていたのでなくすとへこむ。

●観劇

いったんホテルで昼寝。
19:20にマジェスティック劇場へ行く。開場前に、道路にぎっしり人が詰めかけている。全席指定なのに、なんなんだこれは。

席は2階のかなり高い位置で、舞台全体が見えるが、幕の位置によっては舞台奥が見切れることも。
ドレスとスーツで正装している客もいれば、めっちゃ普段着みたいな人もいた。

四季版のオペラ座は見たことがないので、比較対象は映画しかないが、たいへん派手で面白かった。シーンがどんどん変わるし、衣装が素晴らしい。
歌は、クリスティーナはサラ・ブライトマン版や映画版の素直な歌い口に慣れているのでちょっとしつこいかなと思わなくもなかったが、怪人がめちゃめちゃうまい。

墓場での戦闘など余計なシーンがないので、すっきりしている。逆に、ドンファンを練習する際に太っちょが音程を取れない、というシーンは映画版にはなかった。でも、ポイント・オヴ・ノー・リターンのシーンはどうにも長くて眠くなる……。
ラストも映画よりいいと思った。最後の怪人のキョドっているところが、とても人間らしくて良い。

客がよく笑うし、シャンデリアが落ちる(かなりゆっくりだけど)ときに声をあげたり、反応がいいのがアメリカっぽい。
カーテンコールの際に怪人役がいろいろとチャリティーグッズの宣伝をしゃべっていて、客が大受け。なんかイメージが崩れるような……。

帰りに、ホテルのすぐ隣にあるヨーロッパ・カフェで晩ご飯を買って帰る。
昨日の晩ご飯を買った店と「ヨーロッパ・カフェ」という名前が一緒で、サラダなどのメニューもほとんど一緒なので、同じ系列のチェーン店かと思っていたが、あとで違う店だとわかった。こういうカフェのメニューはどこも非常に似通っているし、ケーキやクッキーの種類まで一緒。
我々の間では、昨日行ったほうのカフェのほうがお洒落でブロードウェイに面しているので「表ヨーロッパ」、こっちのほうが庶民的な感じなので「裏ヨーロッパ」と呼んでいた。

というわけで、裏ヨーロッパでツナのパニーニ(ポテトチップつき)を7ドルで買い、シャワーを浴びて寝る。

■3月25日(日)

●朝食

7:30起床。
用があって公衆電話から携帯電話にかけたところ、普通は25セントでいいのに1ドルとられた上、「のちほどおかけ直しください」とアナウンスが流れてお金は返ってこなかった。

裏ヨーロッパに行って朝ご飯。フレンチトースト+ハム、パンケーキ+ハム+フルーツ、コーヒーと紅茶で20ドル弱。しかしフルーツはフレンチトーストのほうに載っていた。まあいいけど。
シロップとバターが2つずつついていたが、1つで十分。

人がひっきりなしに出入りしていた。
ニューヨークではこういう店が山ほどあるので朝ご飯にはまったく困らないんだけど、逆にアメリカの人が日本に観光に来たら、朝ご飯に困るんじゃないかなあ。ホテルに朝ご飯がついてなかったとしたら、朝マックくらいしかない。喫茶店のモーニングは量少なそうだし。

今回のツアーに地下鉄一日無料券(7ドル、1日4回乗ると元が取れる)がついていたので、それを使って自然史博物館に行く。
今度の地下鉄は車両が大きく、駅名表示もついていない。線路の幅自体が違うと思われる。

地下鉄の駅はどこも駅名がモザイク画になっているのだが、ここの博物館駅はさまざまな生き物のモザイク画が壁面を彩っていて、とてもきれいだった。
博物館の地下1階入り口が駅と直結していたのだが、せっかくなので正面入り口に回る。

●博物館・プラネタリウム

ここは行きの飛行機で見た映画「ナイト・ミュージアム」の舞台。

といっても、映画版のセットはかなり展示を縮小した感じになっている。入り口がいきなりすぐ恐竜になっていたけれど、実際はチケット売り場があって恐竜は2頭いるし、ライオンのジオラマもあんなふうに外には出ていない。インディアンの女の子や大統領の蝋人形もいない。
とはいえ、全体の雰囲気は似通っている。

プラネタリウム込みのチケットを買い、さっそく第1回の上映を見る。
入り口前で、ビデオを見ながら少し待たされる。プラネタリウムの番組が「Cosmic Collision(宇宙的な衝突)」というタイトルなので、隕石が衝突してクレーターができることについてのクイズなどが流れていた。

プラネタリウムのドームに入ると、中央に普通はあるはずの映写機がなく、がらんとしている。
照明が落ちるとぼんやりとした星空が現れるが、やたらぼやっとしていて、こんなのだったらこないだ見たメガスターのほうが100倍きれいだよ!と憤りを覚えた。
しかし、このプラネタリウムは星を見るものではなかった。全天周スクリーンの映画に近い。
すぐに星空がぐおんぐおん動き始め、太陽系の惑星たちがすごい勢いで現れたり遠ざかったり、ダイナミックな映像が頭上全体に派手に展開される。
これは3D酔いする人だと間違いなく酔うと思う。

地球と隕石が衝突し、その欠片が集まって月ができる様子を映像で見せたり、太陽から放出されるストームが地上に降り注いでオーロラになるところを説明したり、恐竜がを絶滅させた隕石の話をしたり、もっと規模を大きくして星どうしや銀河どうしが衝突したり、といった様子を早回しでどんどん見せていく。途中から口ぽかんとあけて「スゲー」とつぶやいてばかりいるような状態だった。

いやあ、ハリウッドパワーって感じ。
これをもとにしたものを日本でも放映するという話を小耳にはさんだ。ぜひまた見たいものだ。

外には、プラネタリウムの球形ドームを太陽の大きさに見立てて惑星を浮かばせたり、10の何十乗からマイナス十何乗までのスケールごとに物の大きさを比較して見せたりする展示があって、これも面白かった。宇宙の壮大さがわかりやすい。

そのあと、土産物屋で「火星のファイアーボール」という辛そうな飴を買ってみる。

●博物館・その他

全部じっくり見て回るにはあまりに広いし、体力も温存したいので、とりあえず恐竜展示室に行ってざっと見る。

母親は「幕張でやってた恐竜展のほうが、大きくてすごかった」としきりに言っていたが、さまざまな説明つきで体系的に展示してあるので、時系列を追って進化する様子がよくわかるようになっている。

全般的に言えることだが、英語の説明が読めるとここの面白さはだいぶ違うのではないだろうか。

それから爬虫類部屋やアフリカ・アジア・アメリカ動物ジオラマなど。
母親ガエルの背中を食い破って、たくさんの仔ガエルがプチプチと生まれてくる模型というのがあって、ひっじょうにキモかった。SANチェックが必要。思わず写真を撮る。

ジオラマは立体感をつけてきれいな景色に作ってあり、動いてない動物園のよう。
巨大なクジラが頭上に浮かぶ海洋室では、癒し系の海中映像が流れており、子どもたちが床に寝転んで見ていた。

それから、世界のさまざまな文化を展示してある区域へ。
インディアンの、さまざまな種族ごとの民族文化の展示はもっと時間をかけて見たいものだ。

日本の部屋はかなりうさんくさい感じで、掛け軸を意識したと思われる怪しげな縦長の抽象画みたいなものがあったり、雛人形を飾るのにお内裏様とお雛様の隣にもう1つ謎の部下の人形が並べてあったり、日本家屋のジオラマがいろんな時代の混合物だったり(服装は江戸の町家っぽいのに茅葺き屋根だとか)、いろいろ突っ込みを入れながら見た。隣のアイヌ文化も相当怪しかった。

ということはたぶん、インディアン文化やなんかも、我々は感心して見ているけど、本物に言わせれば「こんなの全然間違ってるよ!」ということになるんだろうなぁ。

喉が渇いたのでフードコートへ降りる。さまざまな人種のさまざまな子どもたちが大騒ぎしていて大混雑だが、とりあえず飲み物だけ買って席を見つける。ネスカフェならぬネスティーというレモン入り紅茶のペットボトル。

最後に土産物屋に行く。
今度「ユニコーン、ドラゴン、マーメイドなど想像上の動物展」という企画展示が始まるらしく、それらのグッズが面白かった。

三つ首のドラゴンのパペットがあり、手を入れてみるとすごく動きが可愛い。手の平にちょうど当たるお腹の丸みも素晴らしく、これは買って某DMさんにゲームに出してもらわないと!!と思う。

●休憩

地下鉄で帰る。
しかし、乗ろうと思っていたCラインが「工事のため今日は運休」と出ている。しかたないのでDラインに乗って近くの別の駅に出るが、地下の広い駅構内を出口を捜して歩いていたら、いつのまにかCラインの駅の出口まで来ていた。

裏ヨーロッパでサラダを買う。
今度はゆで卵とグリルチキンとコーンを入れ、ドレッシングはイタリアンにする。ドレッシングを入れるときに「好きなところでストップと言え」と言われ焦ったが、うまく少なめにできた。

「Nuts 4 Nuts」という屋台で、ハニーローストのピーナッツをひと袋1ドルで買う。超おいしい。
あと、プレッツェルの屋台から煙がもくもく出ていると思ったら、かなり焦げついた焼き鳥?を作っているところだった。

ホテルに帰り、ディスカバリーチャンネルで北方カニ獲り漁船の番組を見ながら昼寝。
そういえば朝方に「石川県で大地震」というニュースをやっていたが、一瞬しか映らなかったのでどれくらいの被害だったのかわからなかった。

JALから電話があったが、見つかったのは私のマフラーではなく違う人のものだった。

●散策

16時すぎに、母親は今回の旅行の目的であるコンサートに出発。エルトン・ジョンの60歳の誕生日をマディソン・スクエア・ガーデンで祝い、昔作った「僕が60歳になったら」というような歌を歌う、というコンサートらしい。
ビル・クリントンやウーピー・ゴールドバーグが祝辞を述べたらしい。

私も一緒にホテルを出て、ひとり絵ハガキやお土産を買うことに。
昨夜、劇場でのど飴を失くしたので(よく物を失くすなぁ)ホテルの小さい売店でHALLSのビタミン飴を買い、外に出て42st.を歩き、「ブロードウェイの怪人」という名の土産物のチェーン店などを見る。

ホテルの裏にコールド・ストーン・クリーマリーを発見。吉野家の並びだ。
さらにマダム・タッソーの蝋人形館と、ネオンがやたら派手なマクドナルドが向かいにある。

ブロードウェイとの角あたりに位置するスニーカー屋にふらっと入る。
Michelle Kというブランド名の、よさげなスニーカーを65ドルで見つけて、履いてみたらサイズもぴったり。
さっそく店頭に出ていた右足分だけを持ってレジに行ったら、店員が箱を持って来てくれたので、右足の見本を返す。すると箱の中には左足しか入ってなかった。再び見本を取りに行く。
2足目を買うと20%オフだと言われるが、さすがにそんなに持って帰れない。

それから、向かいあたりのLOFTという店に入る。ややお洒落系のGAPといった感じで、値段もそんな感じ。
小さいがま口型かごハンドバッグみたいなのを、いいなと思って眺めていたら、イケメン店員が「カードを作ると20%オフになりますよ」みたいなことを話しかけてきた。慌てて「ジャストルッキング」と言うものの、「ニューヨークに住んでるんですか?」「どこから来たんですか?」など愛想良く話しかけてくるので、動転して店を出る。小心者である。

次はトイザらスに入る。
入り口前にスパイダーマンの着ぐるみを着た人がいて、ポラロイドカメラとチップ入れを持っていた。
3階建ての店内をぶち抜いて、中に観覧車がある。かなり早く回っていて、1回乗り込むと何週もできるらしい。

1階がコンシューマゲーム系で、XBOXが一番中央にある。その次に人気があるのはDSで、PS2もそこそこ大きい面積を占めており、PS3とWiiはそんなに目立たない。PSPはあるのかどうかわからないくらいだった。

3階にはボードゲーム系があって、「ドラゴン学」のフィギュア付きすごろくゲームが良かった。
カードゲームは遊戯王とポケモンしか扱ってなくて、「2パック買ったらもう1パックはタダ」となっていた。

大きなペンギンのぬいぐるみがあって、ものすごく手触りが良くて、抱きかかえていたらなんか泣きそうになった(笑)。欲しすぎ。日本で買おうと思った。

あと片隅にお菓子コーナーがあって、ちょうどイースター前なので卵やウサギ、ヒヨコ型のお菓子がたくさんあった。

続いて、観光客用のインフォメーションセンターに行く。けっこう広いのだが、がらんとしていて変な場所だった。
いろいろな言語の観光パンフレットがあり、ヤフーのフリーメールが使えるパソコンが埋まっていて、中央ブースでおじさんが1人だけで客の相手をしていた。
郵便局の出張所があって、切手を買いたかったのだが、今日は休みと張り紙がしてある。ほかにも空きブースがいくつかあって、閑散としていた。

ここで日本語のフリーペーパーを2種類ほどもらう。現地の日本人が書いたコラムや情報が載っているものなのだが、誌名が「踊るで、しかし」。
誌名としてまったく意味がわからないし、あきれを通り越して憤りすら覚える。
内容はR25みたいな感じといえなくもないが、「卵子提供者募集」という広告が出ているあたりが、ニューヨークっぽいかも。

19時になり、そろそろ暗くなってきたのでホテル近くの庶民的デリ(前にバナナを買ったところ)で、チーズバーガーを買って帰る。フレンチフライつきで7ドル弱。
いかにもアメリカ的なハンバーガーが食べたかったんだけど、肉がちょっとパサパサしていてレタスが固く、いまいちだった。やっぱりポテトはおいしかったけど。

●夜

ホテルで絵ハガキを書くが、ディスカバリーチャンネルで「プラネット・アース」が始まってしまい、釘付けに。別に、わざわざアメリカで見なくてもいいんだけど……。

あと「VOICE」というエンタメ系のフリーペーパーをペラペラめくる。一般人が何でも告知できる掲示板みたいなページに、「あなたの不要なCD50枚を新品のiPodと交換します」という広告があって、とてもうさんくさい。
あとどうでもいいけど、いかがわしい系の広告はブロンドのお姉ちゃんじゃなくアジア系童顔黒髪のほうが主流っぽい気がする。

寝ていたら、母親が24時過ぎに帰ってきた。
シャワーを浴びようとしたら断水していた。ホテルからの何やら告知文とともにミネラルウォーターのペットボトルがたくさん部屋に届いていて、何だろうと思っていたのはそういうことだったのかー。

■3月26日(月)

●最後のニューヨーク

7時半起床、シャワー。
42st.のPaxなんとかというこぎれいなカフェで朝ご飯。
コンビーフ+パストラミ+ザワークラウトのパニーニと、ポークソーセージとチーズと卵をパンに挟んだ朝マックみたいなものと、グラノーラ入りブルーベリーヨーグルト1カップ、小さめのフルーツ盛り合わせに飲み物をつけて、全部で18ドルちょっと。

スーパーでお徳用クッキーを買い込んでから、インフォメーションセンターに行って切手を買う。
スーパーヒーローズの切手があった。スーパーマンとかバットマンとか、いろいろ。でかくてハガキに貼るのが難しかった。
日本までの郵送代は75セントとのことだったので、39セントの切手を2枚貼って、ゴミ箱みたいな青いポストに投函。間違って吸殻とか捨てちゃいそうなポストだ。

ホテルに戻って、荷物をスーツケースに詰め込む。
スニーカーは昨日買ったやつに履き替えて、古いのはここで捨てる。足に吸い付く感じで、軽くてとてもいい。思わず走りたくなる。

10:15に迎えが来て、またバンで空港へ送ってもらう。
「ジェイコブ・ジャビッツ・センターで冬にイベントがあるのでまた来るんですが、あのあたりは徒歩で行くと危ないですか?」とガイドの人に尋ねてみる。
イベントのときは人通りも多いし、42st.と11av.などの大通りを通ればまず問題ないとのこと。

●空港

チェックイン時にマフラーのことを聞いてみたら、相手がちょうど電話をくれた落し物担当のお姉さんだった。結局見つからなかったらしい。掃除のおばさんが「イッツナイス」とか言って拾って使ってくれてるんだったらいいんだけど……ゴミになるのは悲しい。

空港でダラダラと待つ。工事中で、ボーリングのような作業をやっており、ドシンドシンと建物が揺れる。
「ターミナル」の舞台はこのJFK空港だが、あんなにぎやかな場所はどこにも見当たらない。たぶんこんな国際線の端のほうじゃなくて、国内線のターミナルのほうに行かないといけないんだろう。

Snappleを買い、ハドソンニュースでティーン誌など見る。フードコート内の日本食を売っている店で、看板の「ネ」の字が衣編になっていた。

●苦難の機上

飛行機に乗り、最初の機内食は蒸した白身魚のトマトソースとペンネで、やたら味が薄くておいしくない。里芋の煮物もあった。

もう見る映画もないので、ソリティアとかをポチポチやりつつ寝ていたら、突然びっしょり汗をかいて目が覚める。体中から冷たい汗。あごからしたたり落ちるくらい。
「具合が悪い」としか言いようのない感覚だった。狭い椅子の中で寝返りをうちながら煩悶していたら、母親が別の空席(1つだけあった)に移ってくれ、2つ分の座席に上半身だけ横になって寝る。
隣にはアジア系の若い男の人が1人で乗っていたんだけど、「おいおい、コイツ大丈夫かよ」という感じでイヤだっただろうなぁ。

しばらくそうしていたが、また嫌な汗をかいて起き、トイレに駆け込む。そのまま1時間以上ずっとトイレの中で、うずくまって便器を抱え込むような変な体勢で休んでいた。

ベッドの上で苦しみながら一夜を越すのでさえしんどいのに、飛行機の中は狭いし行き場がないのがつらい。
朝から母親と違うものは特に食べてないので、旅行疲れの胃腸に来る風邪だと思われる。以前、フィリピンから帰ったときにもなった。

途中のパンと二度目のご飯を抜き、ボーッとしながらもなんとか着陸。
耳抜きもうまくいかなくて左耳は痛いし、唇はずっと荒れたままだし、鼻水はほとんど止まったけど、散々な飛行だった。

朦朧としながら、空港から家までほとんど全部寝て帰った。
20時ごろ家に着き、ほうじ茶を飲んで次の日の会社に備え、11時間睡眠。おしまい。

●冬のニューヨーク用覚え書き

・たぶんすごく寒いので防寒対策をしっかり。
・ウェスティンのあたりからなら会場まで歩いて15分くらい。
・いったん場所がわかればバスでもいい。42か34路線。
・食べ物はデリ・カフェで問題ない。
・物価は日本よりちょっと高い感覚。
・MoMAには金曜夜に行け。
・自由の女神を見るなら朝イチで。土日はやめとけ。

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