8月31日の日記

2011年8月31日
ぐるっとパス日記

今日はぐるっとパスの中でももっとも入場料が高くて
元が取れる美術館二つに行った。

○ブリヂストン美術館

青木繁展が終わりに近づいているからか、すごく混んでた。
書簡や小さいスケッチがかなり多いため、人が滞留して混む
というせいもある。
この人のこと自体ほとんど知らなかったが、確かに
非常にこう……器用なのが伝わってきて、夭折したのが
もったいない、長生きしてたらどれだけ大成したかと思った。
絶筆の海と朝日の絵がすごく穏やかで美しいと思った。

中央通りをまっすぐ神田方面に向かって歩き、
丸善に寄って日本橋を渡って室町コレドってところに
入ってみたりと、普段行かないエリアを散策。

○三井記念美術館

日本美術に見る「橋」、という企画展をやっていた。
相変わらず建物が超立派で内部も広々としている。
絵で橋をとりあげると、一種の名所案内図のようなものが
多くなるので、清水寺の参拝絵地図みたいなのを、歩く順を
追って見て行くのなんかがおもしろい。「清水の舞台の横の
階段って桜並木だったんだー」とか。
とはいえかなり地味めな内容だったかも。

結局東京駅から神田駅まで歩いたことになる。

8月30日の日記

2011年8月30日
ぐるっとパス日記

○東京国立近代美術館工芸館

シマシマ展っていうのが8月いっぱいで終わるので急いで行った。
本当は昭和館と同じ日に見ようと思ってたんだけど……。
かなり近代の作品ばかりなので、現代的な感覚で「これは
素晴らしい!」ってひと目でわかるものが多く、思ったより
ずっと良かった。特に三代目徳田八十吉の皿!
磁器の中から光を放っているようなすごい色でしばし見とれた。
こういう質の高い工芸品というのが家に一つあったら一気に
格が上がるだろうなと思った。もらった江戸切子の花瓶
使ってみようかな……。
あと、子どもたちによる「一番印象的だった作品」の絵が並べられて
いたんだけど、一点透視法の絵が人気ありすぎ。私はこれを見て
「ぴゅう太のレースゲームにそっくり!」と思った。

○新宿歴史博物館

去年も見て、特に展示替えもないので別に書くことも
ないけど、企画展のほうで子供向けに動物の形をした
昔の道具をたくさん並べていて、それはめちゃめちゃ
味のあるいい出来で可愛かった。

8月28日の日記

2011年8月27日
もろもろひと段落したのでまた「ぐるっとパス」の旅を始めた。

○江戸東京博物館
前回、予想以上に展示物が多くて全部見切れなかったので
そのリベンジから始めた。
ミュージアムショップにすごくカッコいいぽち袋があって、
2枚で280円という高級品だったけど買ってしまった。
江戸をぶっとばして明治に入ったあたりから見物再開。
それでも見るものが多い。外国人観光客がけっこういた。
しかし無駄に大仰なあの3階の屋外スペースは何なんだろう。

○昭和館
大雨だった昨日、自転車で九段下まで行って千鳥が淵緑道の
さしかかりにあるおしゃれなカフェ(コペンハーゲン?の
メモリアルプレートがずらっとかかってる)でおいしい
コーヒー(カップが桜だった)とケーキを食べ、それから
武道館入り口横にある昭和館へ。
主に戦時中の暮らしぶりと戦後の復興についての資料館。
食糧が足りない時の手引きの中に、「トウモロコシの芯を
薄切りにして煮立てると砂糖の代わりになる」というのが
印象的だった。
最近はなんでも電気で便利にすませるのではなくて洗濯板や
箒や手作り味噌なんかがもてはやされているから、当時に
学ぶことも多い気がする。
いろいろ見終わって出てきたらものすごい大雨で、ロビーで
待っていたが手持ちの本も読み終わってしまったので
資料室に戻って「夕凪の街、桜の国」を読んだ。
「被爆者と結婚するのか」っていうセリフが、この2011年の
世の中にリアルな言葉となってしまっていることに戦慄を
禁じ得ない。
多少雨脚が弱まったところでコンビニでレインコートを買い、
なんとか自転車で帰った。日よけ帽の上からレインコートの
フードをかぶってクリップで止めると、つばがあるため
眼鏡が雨に濡れなくてけっこう快適だった。

8月18日の日記

2011年8月18日
8月12・13日に北海道は石狩のライジングサン・ロックフェスティバルに行った。
従弟の家が会場から車で5分のところにあるので、泊めてもらって車で
送り迎えもしてもらった。(従弟も来場していたが別行動)

ベストアクト
1.サカナクション
2.the telephones
3.→Pia-no-jaC←

以下、ざっくり覚え書き。

8/12 1日目
地下鉄麻生駅からシャトルバスに乗り13時ごろに会場到着。
腕に巻くテープはチロリアンテープっぽくてかわいい。
まずはテント村の間を通ってアース周辺をひとまわりして店を見る。テント楽しそう!うらやましい!

テナーのグッズがひどい。あのCDアルバムを作るバンドがなんでこんなグッズを作ってしまうのか理解できない。

15時にオープニングアクトの髭(&挨拶)をサンステージの遠くで見る。
風の方向によって音の聞こえ方がまるで違う。ナウシカで「気流の流れが見える」ってところがあったけど、音によって風の塊が今通り過ぎて行ったとかがわかるのが面白いなと思った。さすが屋外。(屋内フェスはけっこう行ってるが屋外は初めてなので)

数曲聞いてアースに戻り、ONE OK ROCK(&挨拶)を後方で聞く。終わってから16:40の石毛バンドのためにクリスタルパレスに行ったら長蛇の列で入場規制となっていたが、入ってみたらそこそこ余裕があった。
クリスタルパレスの建物は外は木でしょぼいが、中に入るとステンドグラス風でシャンデリアの下がったサーカスのテントっぽく立派だった。
ふちの座席に座るとステージはフミくらいしか見えないが、途中でステージ奥の黒カーテンの向こうから覗き込んでいるtelephonesのほかのメンバーが見えた(余談だけど11日の夜に泊まった札幌のホテルにtelephonesも泊まっていてびっくりした。ロビーにスタッフとかと大勢いて、PCでぐるなびか何かを検索してから寿司を食べに出て行った)。マスクをした中肉中背もいて、たぶんハヤシ。フミはAラインワンピで、バイザーがないとただの可愛い女子ベース弾きだった。

そしてまたアースに戻り、ベボベの最後のほうだけテントの外から聞き、続いて18:40にアースの怒髪天。けっこう混んでて、会場の一体感がすごい。
「ステージの時間がかぶってるくるりと互いに客をディスろうって言ってたんだよね、せっかく人数増えたのになんでくるり見に行かねぇんだお前ら」というMC。くるりから電話がかかってくることになっていたがかかってこなくて「おーい電話しろ~岸田ー!」と叫んでいた。
知らない曲でも全部わかりやすいし大変盛り上がった。

それからサンステまでくるりの終盤を見に行く。
歩いてる途中に少しずつ聞こえてきたフレーズが「ばらの花」だった。
遠くから見てたが、最後のほうの新曲はトランペットが生きてていかにも5人で作った曲って感じでなかなか良い。
MCで「そういや増子さんに電話することになってた」と言ってかけたら、とっくに怒髪天のステージは終わってて「義理は果たした」。

それからまたアースに引き返し、20:10のpillowsを横で見る。超久々に聞いたらすごい名曲ぞろいだった。
それから体力温存のため40分以上PAブース脇に座って休み、だいぶ元気になったので21:40のPOLYSICSは踊ってた。最初全然人が少なくて、テントの前半分くらいしかいない。
前半はHow are you?くらいしか知ってる曲がなかったが、後半から好きな曲のメドレーで畳みかけてきた。
あと「フミは石毛バンドに出てたんだよね、どうだった?」「ポリでやってる半分くらいのテンポだったから、ポリがすごく早く感じる。ちょうどいいのはないのか」というMC。
釧路で炉端焼きが食べたいがために北海道ツアーを企画したと言っていた。

23:20から続けてアースでtelephones。ノブは真っ赤なスパンコール衣装。あれどこで作ってるんだろ。
これも客席の一体感がすごく、全体がゆさゆさと踊りまくっていた。全部同じようなテンポのディスコチューンなのに、これだけバラエティに富んだ特徴的な曲を作れるのがすごい。結局フェスでしか曲聞いてないレベルなのにけっこう振りとかもわかるようになっちゃった。

telephonesに体力を吸い取られてへろへろになりつつ、ついにラストの1:00ストレイテナー。
荷物があるのであんまり前へは行けなかったが、かなりセットリストがよくてさらに消耗した。
スタギタはテンポがちょっと戻ってきて一時期よりだいぶマシになったが、サビに「the」を入れるための間延びは変わらない。
マンライククリーチャーは相当ドラムが締まってきて良くなった。
中山さんが「俺以外は明日みんなステージあるからよろしく、ひなっちは全部で5ステージ」と言ってた。あとミトイトの2人だけ呼んでくれればアナサニが出られたのに……。

アンコールで「ライブで初めて」というプロローグをやり、「さてラストはROCKSTEADYかなー、まさかTODAYとかじゃないよなー」と思っていたらYES,SIRが来たので、すごい勢いでジャンプして完全にぐったりする。

8/13 2日目

昨日より暑い。風は涼しいけど、日陰がほとんどないのがつらい。
レッドスターフィールドへの道のりは大変遠かったが、12:40のレッド、OKAMOTO’Sからスタート。
始まった途端に客席の前の方からもっわあぁぁとすごい砂ぼこりが舞い上がって風と共に流れていくが、明らかにステージに直撃してる。

ベースの安定感がすごい。ものすごくハッキリした音でキッチリしたリズムでよく聞こえる。ほかのバンドでこんなにくっきりペースが聞き取れることってあんまないんだけどステージの音響のせいなのか?ハマのベースの特徴?

タオルを顔の下半分に巻きつけて砂よけにし、はじっこの極小日陰に入って少し聞いてから、ボヘミアンガーデンまで長旅(確か一番遠いアースからボヘミアンまでは徒歩40分近くある)。グリーンオアシスのハンモックにちょっと入ってみる。日差しの中なので暑いが中に入って閉めきったらまだマシ。ゆらゆら揺れてとてもいい。欲しい。

レッドからグリーンまでは近かったがそこからボヘミアンまでは遠かった。白樺の木陰(びっしり人がいる)にもぐりこんで仰向けで少し寝る。
しばらく待って14時のハンバートハンバートが始まる。空の下で寝っ転がって聞くのにふさわしい歌。
トークが天然ですごくゆるい。風呂にナメクジが毎日いるらしい。小倉家!?

15:30グリーンのピアノジャックへ。PAテントの後ろの日陰に潜り込むとステージがのぞける。
このころ熱中症気味になって頭痛がしてて体調悪かった。
でもステージが始まったらノリノリで、特に会場の人がほとんど知らなそうなビッグブリッヂをやったのでびっくり。
しかしほんとにフェス向けな人たちで、曲を知らない客もみんな参加させて、キーボードを立てて曲芸弾きもやって、盛り上げ上手。

17:20の高橋優は、サンステのスカパラに取られたのか全然人がいなかったので6列目くらいの前方に行く。
「誰もいない台所」は女々しいが歌い方が泣きそうで感情移入した。常に一生懸命歌ってて、謙虚で「次に歌わせていただくのは……」って言ってるのがいいキャラだ。
東京では全然チケット取れないのに、こんなに空いてて近くで見られるなんて儲けものだった。

これでだいぶ元気復活したので、できたてピザとしょっぱくておいしい豚串焼きをBirthdayをBGMに食べる。人がいっぱいいて砂ぼこりもすごいがカッコいい。

それからクリスタルパレスのentを見る。「平坦な音楽なんでリラックスして聞いてください」
OJに加えて、ゲストでひなっちが出てきて2曲やるが、ベースが入ると突然別の曲みたいにロックな感じだと思った。

このあとすべてのステージが休憩のタイミングがあり、花火が上がる。一発ずつ、とりとめなくいろんな種類の花火が散発的にあがる。隅田川だったら密度これの30倍くらいあるな。でもこんなふうに花火が上がる足元が全部見える経験はちょっとほかではない。

それから21:00にアースのMODS、ギターとベースも位置を変えて1曲ずつ披露するのが昔っぽい。あとボーカルがギターを舞台袖のスタッフに5メートルくらい投げ渡したのがすごかった。びっくりした。
今まで何十年もやってきたんだろうけど万一落としたらどうするんだろう。

かなり早めに終わったので、22時のサンステのサカナクションへ。
相当人は入ってた。会場中の人がだいたい来てるんじゃないかと思うくらい広範囲に人が集まってた。

オープニングも凝ってたし、煙は出るしレーザーは広がるし、けっこう古い曲もやったし好きなkleeやったし、バッハとルーキーはCD音源だとかなり微妙だと思っていたけどライブの大音量と照明の中で聞くと全然違う。ホーリーダンスもマイナーだけどカッコいい。サカナクションはステージが大きければ大きいほど映えると思う。
でも途中、サングラスかけて全員が横一列に並んで謎の機械を操作してアドリブ?をやる時間があって、フェスでも絶対こういうサカナクションらしさって譲らないんだなーと思うけど、正直手元が何やってるか全然わからないしあんまり面白くない。

それからアースに戻り、途中からLOW IQを聞き、これで体力的にもほぼ限界だしもうこのあとはあんまり見たいアーティストがいなかったので撤収。
夜明けを見たら感動的だろうとは思うけどやっぱりテントがないと厳しい。
また機会があったら今度はレンタルテントとかを検討したい。

8月5日の日記

2011年8月5日
展覧会2件。

1つ目は上野の古代ギリシャ展。
展示品がいっぱいあって見ごたえがあり、面白かった。
朝から混んでるだけのことはある。
歩きながら、ルーブル美術館で歩いても歩いてもギリシャ彫刻の
胸像が並んでるフロアがあったなぁ……とか思い出した。
ギャグ漫画みたいな顔をしたゴルゴンとか、全裸の男どもが走る
古代オリンピックの再現映像とか、男同士のカップルが3組
並んでイチャイチャしてる絵柄の壺なんかもあって面白い。

2つ目は世界報道写真展。
なぜだか毎年欠かさず見に行っては、恐ろしい写真の数々に
衝撃を受け、「日本に生まれて良かった……治安のいい場所に
住めて幸せだ……」などと背筋を寒くしながら思う。
特にメキシコの、「家族でドライブしてたら銃撃されて母親が
殺され、3歳と4歳の子供をその場に置き去りにして父親が
拉致されバラバラにされて首だけ路肩に放置」がすさまじい。
枯れ葉剤でインスマウス面みたいになった少女のポートレートも。
東日本大震災のスライドショーもあり、ある日突然完膚無き
までに日常を奪われることに対して思いを馳せる。

全体としてあまりにも写真を撮るのがうまいために、背景と
なっている世界のさまざまな問題の深刻さよりも、その中の
人間の強さ、美しさが浮かんで見える感じ。
写真ってスゲー。

7月9日の日記

2011年7月9日
tacica「アリゲーターは眠らない!」ツアーファイナル
赤坂BLITZに行ってきた。覚え書き。

・2009年12月「三大博物館」以来。
・本当に感動して泣いた。最初のほうはトシ君がコーラスするだけで涙が出た。永久列車のコーラスも泣いた。アースコードはライブの最後に聞くのが下北沢シェルターでやってたころから好きだったのと、中盤でトシ君が泣きながら叩いてた(たぶん。きつそうな顔して叩いてることは多いので確証はもてないけれども)のを見たときにすごい泣いた。
・MCとグッズ紹介はずいぶん喋るのうまくなったと思う。「あれっ何だコレ」がウケた。
・「SOLの時は自分たちももうちょっとうまくできるんじゃないかと思ってたんだけど、小西なんか部屋に入ったらじきに別の世界に行っちゃって、目がずっと正面見てた」とか。「トートバッグを光らせるために5回のライブを使いきった」とか。
・裸電球がつり下がっているような照明は、最初見たときはなんかチープだなと思ったけど、すごくtacicaの雰囲気に合っていた。全体的に照明が、特にすごい技術とかを使ってるわけでもないけれど素晴らしかった。
・猪狩さんの歌は巧くて力があり、CDを聞きながら歌詞カードを見ているよりもライブのほうが「ああ、これってこういうことなのか」とストンと入ってくる。また、ライブだとtacicaはこの3人であることが大事だな、猪狩さんだけがtacicaじゃないんだなってことがすごくよくわかる。
・観客が曲の合間でシーンとしている。ちょっと前のRADWIMPSのZEPPの時は静かな曲の後や曲の最中でも構わずキャーキャーって感じだったので落差がすごい。
・rock’in onの読者レビューに直接お礼を言っていた。読まなきゃ。
・三大博物館の後、2010年2月ごろイベントで演奏したのが最後だったらしい。「トシ君の病気がわかって、あれが最後になるかもと思うとすごく悔いが残って、いつだってライブを適当にやってたわけじゃないけど、1回1回のライブがどれだけ大事かってことがやっぱりわかってなかった。人間は経験しないとわからない。僕たちは変わりました」というようなMCがあった。三大博物館だって別に適当なステージではなかったと思うけど、あれが最後の演奏だったフジファブリックの残り3人には悔いが残っているんじゃないかと思って、つらかった。その日、一日を生きるってことを改めて考えさせられた。

6月22日の日記

2011年6月22日
タダ券があったので、1200円モッタイナイ!と思って
ブリヂストン美術館の「アンフォルメルとは何か」展に
隙間を縫って行ってきた。
東京駅から行くとずっと地下道通ってたどりつけるのか!

似たようなリトグラフや似たような作品群がずらっと
並んでいるところとかあって、全体の点数は少ない感じ。
でも最初が印象派から始まるし所蔵作品展もついてるので
有名どころはけっこうちゃんと見られる。

「よくわかんないけどスゲー!」というのがけっこう
あるので、抽象芸術はまあまあ好き。
写真とかで見るより、マテリアルっていうの?
キャンバスの盛り上がりとか絵の具の勢いとかが面白い。

思ってたよりは面白かったという印象だけど、なかなか
お金を払って行こうとは思わないな……。
帰り道に東京駅で高級パンやケーキを買って豪遊。

6月8日の日記

2011年6月8日
今度は庭園美術館の「森と芸術」展を見てきた。
いつも思うけどここは建物自体が芸術品のように美しく
それぞれの部屋で天井の明かりを見上げて飽きない。
あと、展覧会ロゴもいいね。

絵ごとに説明文がついていてわかりやすく見ごたえがある。
おとぎ話に出てくる森の挿絵特集が大変素晴らしかった。
アーサー・ラッカムとか、小さい頃にこういう絵を見て
育ったらさぞかしセンスが磨かれそう……。

展覧会の宣伝に使われているアンヌ女公の絵は、複製で
見るよりはるかに全体の色が緑がかっていて、背景の
森と人物が一体化しているような感じがした。

全体的に趣味のいい展覧会。

6月6日の日記

2011年6月6日
国立近代美術館のクレー展を見てきた。
朝イチで行ったけどさすがに日曜は混んでた。
展示作品数は多いけど、かなり小さい作品が多く、
油彩転写の素描で水増しされてる感あり。

あと会場に斜めの壁が多い複雑な構造になっていて
どっちからどういう順番で見るのかわかりづらかった。
空いているところから好きなように見てたけど、
正しい順路を求めてうろうろしてる人がけっこういた。

油彩転写はマンガのトレースみたいで線が整理されるんだけど
転写時に黒いべたべたした汚れが画面につくのが気になる。
それがひとつの味なのか。

一度完成させた絵を切り離してそれぞれのポイントを
はっきりさせてるのはすごい。でも、「この絵とこの絵が
ここでつながってる」とあとから発見する人もすごい。

裏表に絵が描いてあるのは、意図してそうしたものも
あるだろうけど、インスピレーションがわいた瞬間
手近にあった裏紙を適当に使っただけのような気もする。

「花ひらいて」が一番美しいし見ごたえがあった。
TシャツやクリアファイルやiPhoneケースなど、
いろんなグッズにぴったり。Tシャツ欲しかったな……。

見たことのなかった魚の絵が可愛くて気にいったんだけど、
色合いがむちゃくちゃ暗いので絵葉書にするとほぼ
真っ黒のやたら暗い絵にしか見えず、可愛さが出てこない。

そして「来たるべき者」は、昔からこれは分厚く盛り上げた
絵具を画面にたくさん貼り付けて作った絵なのだろうと
ずっと思っていたんだけど、実際は「貼り付けた」ように
見えるように細かく描いた、平らな絵だった。
平らとはにわかに信じ難く、前から横から夢中で見ていたら
絵に近づきすぎて係員に注意されてしまった……。
この目で見るまでは「貼り付けてない」と言われても
絶対信じなかったと思う。
あと「襲われた場所」も好きなので見られて良かった。

ついでに2階に上がって「路上」という企画展と現代美術の
部屋だけ見てきた。東山魁夷の「道」はいいものですなぁ~。

6月4日の日記

2011年6月4日
少年社中「天守物語」の初日を見に行った。
いつものことだけどまとまらないので思いつくまま箇条書き。
ネタバレ注意です。

・廿浦さんってそうか、主役はなかったのか……
この超難役をよくやりきったと思う。すごい!
・堀池さんが喋り出すまで堀池さんだとわからなかった。
黙って立ってるとすごい美人。でも女性役をやる必然性が
いまいちわからなかった。笑いを取るため?
・加藤さんって常にこういう人外の役もらってるイメージ。
・あずみれいかのオーラ、存在感はさすがの一言。
・最初のほう、台詞が聞き取れないところが多かった。
古臭い言い回しで、音だけで聞いても意味がつかめない
台詞を早口で言われるとついていけない。
まぁ雰囲気で内容は伝わるのでそんなに問題はなかったけど、
耳に集中しなきゃいけないのはややストレス。
落ち着いてきた後半は良かった。
・原作を知らないのでどこまで原作に沿ってるのかとか
まったくわからないけど、ロミオとジュリエットをさらに
壮大にしたような話に、地震の話を織り交ぜてある。
人間は弱くて天災ですぐに死ぬ、というのをちょっと連呼
しすぎな気もしたけど、日常にかまけて忘れかけてた
地震直後の感情を一気に思い出させてくれた。
生きてるってだけで奇跡、とか。
・登場人物がみんな死んでいき、なんで生きるのかとか
ごちゃごちゃ悩む芝居というのは、大学のころはたびたび
見せられてそのたびにうっとうしくて中二病っぽいと
思っていたけれど、今社中がそれをやるには十分な重みがある。
・最後が「踊れ!」なのは「エレファント」を思い出させた。
「エレファント」のときはまだ唐突な感じの言葉だったけど
今はすんなり入ってくる。人生は祝祭、的な。
・鷹の髪型が「昇天ペガサスMAX盛り」みたいだと見るたびに思った。
また思いつき次第追記します。

6月2日の日記

2011年6月2日
最近の出来事

○友達の結婚式

高校時代の友達の結婚式が、池袋のリビエラという式場で行なわれ
結婚式・披露宴・二次会とフル参加した。

高校時代、オリジナルのミュージカルを作るサークルに入っていて
その仲間一同が披露宴の余興として合唱を頼まれていた。
曲は「天使にラブソングを」の「Hail Holy Queen」。

招待客である5人と新婦本人を加えて、全部で6人。
ソプラノ3人で、アルトとテナーとバス(低いところは
1オクターブ上げる)のパートが1人ずつ。私はテナー。

練習は全部で4回(私は1回出られなくて3回)。
映画を見たことがなくて曲自体を知らなかったので、
最初はYoutubeで繰り返し見ておいて、最初の練習で譜面を
もらって、ピアノで音取りしながら練習した。

この曲、最初は聖歌風のハーモニーで始まって、途中から
ノリノリの手拍子付きになるので、そこからはお客さんも一緒に
手拍子してくれるだろうし勢いでなんとでもなるんだけど、
聖歌部分はごまかしようもなく複雑な和音があって超取りづらい。
練習中いつも音が取れなくなってスーッとフェイドアウトしてた。

2回目の練習ではYoutubeのいくつかの動画を参考に振りをつけた。
譜面を全部暗記するなんて無理だろと思ってたけど、
振りつきでやってるうちにけっこう覚えられた。
ちょっと気を抜くと繰り返しがわからなくなって間違えるけど。

また、シスター服を着たらいいんじゃないかということで
ドンキのコスプレ服を見に行ったが、4000円くらいもして
高かったので、白と黒の安い布を買って100円ショップの
カチューシャにボンドで固定し、頭にかぶるベールを作った。
さらに、裁縫の得意な人が新婦には内緒で服も作ってくれた。
新婦はサプライズが好きなので、「あれっと頭だけ作るって
言ってたのに服も着てる!」って驚くかなと思って。
黒いワンピースを頭からすっぽりかぶって、白い襟付きの
よだれかけ状の布を首に巻いてマジックテープで止める仕組み。
遠くから見るとちゃんとシスター服に見えるけど、
布代は全部で750円しかかからずにすんだ。

練習に使った場所が大久保駅の近くで、駅前のトリアノンと
いうケーキ屋が有名らしく、受賞作のケーキを食べたら
大変おいしかったのでもっとほかのケーキも食べに行きたい。

ここから当日の話。
自分ではほとんどメイク道具も持ってないしちゃんとした
化粧ができないので、池袋のスピードメイク店に朝寄って
行こうと予約の電話を入れたら、朝から一日中満員と言われた。
しかたないので新宿と東京の店にも電話したけど朝は無理。
大安の土曜日で結婚式シーズンなのでどこも大混雑らしい。
しょうがないので家の近くの美容院をググって、そこも
10時からはいっぱいなので9時からならできます、と言われて
それでようやくなんとかなった。値段は倍だけど……。

帽子をかぶるし眼鏡もしてるのでなるべくナチュラルで、
あと夜まで落ちないようにして下さいとリクエスト。
さすがにプロのメイクで、肌のキメが整った。目には
かすかにゴールドのキラキラつき。
でもけっこうすぐに目の下が黒くなった……。

10時にメイクが終わって、そのまま池袋に行くと早すぎるので
電車で遠回りして寝ながら向かう。
駅前のカラオケ館で、最後の歌練習のためみんなと待ち合わせ。
CDをかけられる部屋を予約しておき、そこで衣装を着てみる。
衣装を着るのにどれくらい時間がかかるかも練習してみる。

11時から13時まで練習して、雨だったので地下道を通って
会場へ行く。
入り口を入ると人でいっぱい。会場案内を見ると今日1日で
20件近い結婚式があるらしい。
ごったがえす中を更衣室に連れて行ってもらって、それぞれ
雨用のブーツを脱いで着替えるなど。

それからクロークに荷物を預けて結婚式場へ向かうが、
進行が押しているらしく廊下で待たされたのち、我々が受付を
スルーしていたことがわかって会場内を行ったり来たりする。

やっと待合室に入り、新郎新婦へのメッセージボードを書いたり、
みんなでビデオに向かって「おめでとー!」と手を振って
録画してもらったり、写真を撮り合ったりする。
高校卒業以来会ってない友達に会ったら、もう8年も前に
結婚していたと知って驚く。もともと美人顔だったけど
相変わらず美人だった。

ガラス張りの明るいチャペルに案内され、結婚式スタート。
最初に神父と新郎が入ってくると、新郎側参列者の間から
こられきれないような笑いが漏れる。真面目くさって白い
タキシードを着ているのがそんなに面白かったんだろうか。
そして、「皆様、後方をご注目ください」と言われ振り返ると、
後ろの壁一面の曇りガラスがパッと透明になって、待っている
新婦が見えるようになり、「おおー」と声が上がる。
あれ、どういう仕組みになってるんだろう……。
(今調べたら瞬間調光ガラスといって電圧で変えるものだと
思われる。http://umu.jp/

新婦はレースいっぱいの大変見事なドレスだった。
新婦母親がまずベールをかけ、父親と腕を組んで進んできて、
新郎がベールを外す。
クリスタルのでっかいキラキラの十字架を使って儀式を行ない、
神父が「とある画家が“平和”というタイトルの絵を描きました。
しかしそこに描かれていたのは嵐の海でした。吹き荒れる嵐、
逆巻く海の中に小さな岩でできた島があり、そこのひび割れに
小さな鳥が2羽身を寄せ合って羽を休めているという絵でした。
何事も起こらないことを、平和と言うのではありません」
という感じの話をした。
退場の際に、本物の花びらを参列者それぞれが撒いた。

そのまま披露宴会場に移動。
余興をやるメンバー5人は1つのテーブルに集められる。
新郎新婦がいろいろ試食して決めたというだけあって、
たいへん豪華で量もたっぷりあるメニューだった。

でも新婦のドレスの写真も撮りたいし、新婦が勤めている
アクセサリーのブランドで特注で作ったというゴージャスな
ネックレスとブレスレットもよく見たいし、ケーキカットに
ラストバイト・ファーストバイトなんて儀式もあるし、
新郎新婦それぞれの誕生月にちなんだカクテルも配られるし、
次から次へと料理が運ばれてくるしで、とても忙しい。

すぐにお色直しがあって、新婦が昔からピンク好きなのを
知っている我々は「カラードレスはピンクで決まりでしょう」
「ピンク以外の色に賭ける人がいないから、ピンクの中でも
ローズピンクかコーラルピンクかとかの種類で賭けないと」
と言っていたが、実際にはピンクがかったイエローにさまざまな
色合いのバラがたっぷりちりばめてあるというドレスだった。
こっちも見事。

新郎側の身内の女性たちが、「新婦きれいだよねー、幼くも
見えるし大人っぽくも見える」などと褒めているのを聞き、
自分とは何の関係もないのにちょっと得意な気分になる。

キャンドルサービスの代わりに、テーブルごとに風船を
割って回るというサービスがあった。大きい風船を割ると
中から小さいハート形の風船がいっぱい落ちてきて、
それをみんなで慌ててキャッチする(キャッチしないと
ふかひれのスープにドボンしたりするから)。
さらに赤い風船をキャッチした人にはお土産もあった。

余興は、まず新郎の友人が作ったDVDが流れて、昔の写真を
いろいろ編集したものに、最後に新郎がカラオケでGacktの
バニラ?だったかな?を歌っているところを隠し撮りした
映像がついてるんだけど、新郎の歌が芸術的に下手で(笑)
盛り上がった。新郎はステージで頭抱えてた。
絶妙な下手さなんだけど本人が楽しそうに歌ってるのがまた……。

その後我々はいったん外に出て衣装を着て、5人で並んで入場。
司会のお姉さんが「それでは歌っていただきましょう」と
言ったところで新婦がガタッと立ちあがり、「実は新郎にも
内緒で練習してました」と言って一緒に歌うというサプライズ。

実際の出来は……新婦はソロ部分が全然できなかったといって
嘆いてたけど、ソプラノに配置されてる歌でお金もらってる
友達の歌声がかなりしっかり聞こえてたので、メロディさえ
はっきりしてればあとは衣装と振り付けでごまかせる範囲って
ことで、たぶん大丈夫だったと思う……。
マイクにどれくらい声が拾われてるかわかんなかったので、
会場の後ろの方ではどう聞こえてるかは怖かったけど。

歌い終わったら一気に気が楽になって、その後別室に移動しての
デザートビュッフェをいっぱい食べた。
本当はガーデンでビュッフェの予定だったらしいけど、残念ながら
雨だったのでガーデンを借景にして、ブーケプルズと、新郎から
新婦へのサプライズプレゼントとして新しい名字のハンコが贈られ、
新婦が新郎のひたいに押すポーズで写真撮影した。

最後に新婦が両親への感動的な手紙を読み、おしまい。
デザートももちろん、食事がとてもおいしくて大満足。
お土産は帰ってから開けてみたら大きいバームクーヘンと
カタログギフトで、カタログは注文し終わったらアルバムになると
いうのがセンスいいなと思った。
帰りに友達と「結婚式にやたら呼ばれて、独り暮らしなのに
家に大皿がいっぱいあって困る」という話をしていたところだった。

その後、建物のロビー的なところでしばらくグッタリしてから
二次会に移動する。
二次会が開催されるバーの場所を、仲間うちの誰一人として
チェックしていない! 全員が「誰かが連れて行ってくれる
だろう」と思っていた似た者同士。

バーの場所は朝にいたカラオケ館の隣だった。
高校時代の友達がさらに1人合流し、写真を撮り合う。
みんなで「ガンつけ」して撮った写真が異常に面白い。

二次会は幹事を立てずに新郎新婦が企画したとのことで、
シャンパンタワーに2人がシャンパンを注いで乾杯し、
ケーキカットとファーストバイトをやり、新郎のカラオケの
DVDがまた流れて、さらに新郎がその場で歌わされる。

それからお絵かきゲーム開催。8つのグループに分かれ、
1人ずつお題の絵をスケッチブックに描いて持ち寄り、
新郎新婦や店長らが「どの絵がいいか」を決める。
1~3位にそれぞれポイントが入って、最終集計の上位には
黒毛和牛焼肉セットなどがプレゼントされるというもの。

最初のお題が「ペンギン」だったので、「私ペンギンなら描ける」
と言ってsuicaのペンギンを描き始めたんだけど、なぜか
絵描き歌のコックさんみたいな顔になってしまい、
「なんか違うよそれ! もうこうなったらウケを取りに行こう」
ということになり、七三分けの髪の毛を生やしたりして
ヘンテコな絵ができた。描きながら自分で腹が痛くなるまで
笑ったけど、残念ながら選ばれなかった。

その他のお題は「麦わらのルフィ」「ドナルドダック」「天使」
だったかな。我々は、(私も含め)昔絵を描いてた人はそこそこ
いるんだけど、全然選ばれなかった。
最後までポイントがなかった3チームのうち、1チームが罰ゲーム
として不味い飲み物を飲まされるとのことで、じゃんけんに
駆り出されたが、1人が後出ししたのでそのチームの負けになり、
ノニジュースとクエン酸ドリンクを飲むのは免れた。

最後に残りの賞品を全員じゃんけんで分配。
高校の友達が、目玉賞品の「羽根のない扇風機」をみごと
勝ち取っていた。相手の「俺パー出しますよ」という出任せに
まったく動じないのがさすが。

我々からは、新婦にサプライズでアルバムをプレゼント。
高校時代に撮った写真を引っ張り出してきて、スキャンして
メッセージを入れてきれいなアルバムに仕立てたもの。
オチとして、当時のコスプレ写真が最後のページに載って
いるので「一人のときに見たほうがいいよ」と伝える。

そういや新婦は二次会用のドレスを手作りしたとのことで、
徹夜して一晩で縫ったらしいがフリルがたくさんでなかなかの
出来だった。披露宴の席次表やピンクのナプキンなども
手作りで、卓上の鉢植えとともに持ち帰らせてくれた。
ほんとにいろんな演出を細かく考えて、こだわって作った
結婚式だったんだなと感じた。

今回の余興をきっかけに、ほとんど音信不通だった昔の
友達と連絡を取るようになって、「今度はジブリ美術館に
行こう」とか「カラオケ行こう」とかいう話も出たし、
話してるとあまり時間の経過を感じず昔と同じ調子で
大笑いできて、とてもよかった。


○歯医者で大工事

※ややグロ系の描写があります。
痛そうな話が苦手な方は読まないほうがいいかもしれません。


話を最初にさかのぼると、私は寝ているときに歯ぎしりするらしく、
噛み合わせが悪くて無意識に奥歯に力がかかりすぎていたため
顎関節症ぎみになったことがあり、その際にマウスピースを
作った。これをはめて寝ることで、噛み締める力を分散する。

ただ、しばらく経ってもう顎関節症も治ったし、マウスピースは
めんどくさいのでいつの間にかしなくなっていた。
そのせいか、今年の3月くらいに左下の奥歯(昔虫歯になって
銀をかぶせている)が痛くなってきたので、歯医者に行った。
原因ははっきりしないが、噛み締めているせいで奥歯の神経が
腫れてしまってるのではとのことで、新しいマウスピースを作る。

しかし歯医者でいろいろ触ったせいか、その夜から激痛。
あまりの痛さにこれは奥歯の銀歯の中が虫歯になっているの
ではないかと疑い、銀歯をはがしてもらう。
だが、特にそういう虫歯はなく、神経を鎮める薬を塗って
しばらく落ち着かせてからかぶせ物をして元に戻した。

その際、麻酔の注射を打ったところがしばらく腫れている
感じがあったが、徐々に治まってきたので「麻酔で内出血でも
したのかな?」と思って放っておいた。
しかし、奥歯の下、頬との付け根のあたりにあるその謎の
腫れは4月になってもなくならず、体調が悪くなると大きく
なって触ると痛む。

歯医者に行って調べると、こないだ治療した歯ではなく、
さらにその奥にある一番奥の歯の根元が腫れていて、そこの
神経がやられている可能性が高いので、歯に穴を開けて
神経をひっこ抜き、膿を出さないといけないと言われる。

おおごとになりそうなので、これを機に歯医者を替える。
今までの歯医者でも別に問題はなかったんだけど、父親が
紹介してくれた歯医者は非常に治療が丁寧で有名なところ
らしいので、遠いけどせっかくだからということで。

新しい歯医者でも、やはり一番奥の歯の神経がやられている
という診断。ただ、どうやら歯の奥側に見えないひびが
入っており、そこからバイ菌が入って骨を溶かすに至っている
ということもわかった。
まずは歯に穴を開けて神経を抜き、それで膿が出て行けば
とりあえずかぶせ物をして今の歯を維持できるとのこと。

医科歯科大で歯の根っこの治療を専門にしている先生が
通っているとのことで、その先生に診てもらうことになった。
次週に紹介されたその先生は、私より若そうな女性で驚く。

「強力な消毒薬を使うので」とのことで、真ん中に小さい
穴を開けたゴムをかぶせ、その奥歯だけを出してあとはゴムで
覆った状態にして治療する。
麻酔なしで歯に穴を開け、何やらグルグルした棒を突っ込んで
神経を抜き取る(見てないけどそういう話を聞いた)という、
効くだに恐ろしい作業をやったが、神経が死に絶えていたので
まったく痛くなかった。

でも「痛かったら左手上げてくださいね」と言われていて
「いつ痛くなるか、いつ来るか」とハラハラしっぱなしで
すごく気疲れした。
けっこう力任せに根元の細い神経まで取り除いて、
仮の蓋をして様子を見たけど、腫れは全然ひかない。
どうやらひびがすでにかなり深くまで進行していて、
根本的に歯を抜かないとダメということがわかった。
(受けた治療が無駄だったみたいに読めるかもしれないけど、
最初から「ひびの深さがわからないので、神経を抜いて
ダメだったら歯を抜く作戦に移行します」とは言われていた)

私の左下の奥歯は、すでに親不知を抜いていて上より1本少ない。
これでさらにもう1本抜くと、上が2本多いことになりバランスが悪い。
そこで、左上の、噛む相手がいなくて余っている親不知を抜き、
下の歯を抜いたところに代わりに植える、という案を提示される。
親不知を、歯が足りない場所に植えかえられるなんて初めて知った。
親不知が生えているのも無駄じゃないんだなぁ。

ただ、植えた歯が骨に定着するかどうかの確率は85%らしい。
「若いから大丈夫だと思います」とは言われたが……。

2本抜いて1本植える大工事を1時間でやってのけると
言われたのが約1週間前のこと。
けっこう憂鬱になる。

ここから当日の話。
まず下に麻酔を何本か打ち、力任せに引っこ抜く。
「これが抜いた歯です」と見せられたが、ひびに沿って
赤黒いぐっちゃぐちゃの物が長ーく尾を引いていて、
「これが全部膿です」と言われ卒倒しそうになった。
気持ち悪すぎる。
「お持ち帰りになりますか?」と言われ断固拒否。

それから「膿をかきだします」と言われ、骨をゴリゴリ
するような感触があったが麻酔でよくわからない。
怖いのでずっと目もつぶってたし。

次に上に麻酔を何本か打ち、金属製の強力小型コルク抜きの
ようなものを装着して親不知をギュッとつかみ、ゆっくり
コルクを抜くような感じで押していくと、かなりあっさり
抜けてびっくりした。

そして抜いた歯をそのまま下側にはめこむ。
先生が「あ、ぴったり」とつぶやいたのが聞こえた。
さらに「スーパーボンド取って」と助手に指示している。
スーパーボンド!?
はめ込んだ歯を、ボンドと針金で隣の歯に固定するのには
けっこう時間がかかった。
最後に、噛み合わせ部分をかなり削って上とぶつからないようにする。

この間ずっと口の中が血だらけで、うがいをするたびに
細かい血の塊が出てくるのでうわっとなった。
麻酔で全然痛くはないけど、骨に感じる圧迫感はけっこう
あったので緊張で手が震えてたw

「すぐにはまったので、たぶん定着しますよ」と言われたのは
ありがたい。
痛み止めと抗生物質をもらって、本当に1時間かからず終わった。
上の歯を抜いたところはそのまま穴が空きっぱなしで、
「大丈夫なんですか」と聞いたら「ちょっとご飯粒とかは
はまるかもしれませんけど大丈夫ですよ」と言われた。

この日の治療は7000円以上かかった。
遠いため通うたびに交通費が600円ずつかかってるのも痛い。
今年に入って歯医者にいったいいくら使ったんだ?
年度末には医療控除受けられるまであるな……。

そのあと飲み会があったんだけど、口の中がずっと流血して
いたのでお茶漬けしか食べられなかった。

これからは、しばらく消毒しながら様子を見て、落ち着いて
きたらはめた歯の神経を取り除く処理をして、定着するまで
2か月くらいかかるとのこと。

いろいろ大変だけど、歯に関してはほっとくわけにいかないし、
適当な治療をするとますますひどい目に合うのでしかたがない。

もしこれを読んでる人がいたら私からのアドバイスとしては、
「歯を噛みしめる癖がある人は要注意! 顎関節症や
ひび・歯の欠けによって恐ろしいことになるかも!
5000円くらいはかかるけどマウスピースを作りましょう」
と強く訴えたい。

5月9日の日記

2011年5月9日
アナサニのインストライブに行ってきた。
客の女子率9割。3列目。
最前列にいた、スカルシットのTシャツを着た男子が最初に
腕を振り上げたが、周りは全然そういう雰囲気でなく、
体を揺する程度だったので静かになっていた。
まぁ狭いしみんなTシャツ+タオルスタイルでもないし。

既出の6曲と新曲を2曲やって(OJ「皆さん、6曲しかないと
思っているでしょう? ふっふっふ……」)、途中でピタッと
止まるところとか、かなり良かったので今後も楽しみ。

そんなに喋らなかったが、中山さんが「楽屋が寒くて、
あったまってない1曲目は怖い(OJが「できてたよ」)」
ってのと、「電気で演奏するのは今日で3回目」ってのと、
「みんなCD買ってくれてありがとう、おかげで生まれて
初めてオリコン1位(インディーズ)取れました。
でも翌週にはあっという間に圏外になってて諸行無常を
感じたね」って話をした。

伊藤「大山さんヒゲがないですね(マイクを外して)素敵素敵」
OJ「(ポーズを決めてから)……いらんこと言ったね?」
中山「たぶんあとで説教だよ。ベロンベロンになった夜中の3時
とかに。でも伊藤ちゃんも酔ってるから受けて立っちゃったり」
ミト「いっつもそんな感じですよ」
……ハッキリ覚えてないけど、こんなような会話にすごい和んだ。
仲良さそうでいいね。

私はOJはヒゲがないほうが良いと思う。
ビジュアルの話をすると、中山さんがプレデターズみたいに
目の周りを黒く塗っててびっくりしたが、4人とも黒服で
細身で髪が長いこともあって大変色気があってキレイだった。
それぞれちょっとずつジャンルの違う色っぽさ。
中山さんのサラサラ髪も素晴らしい。

終わった後で前方にいた女の子が「あーんもう無理―!好きー!!」
って叫んでたのがほほえましかった。

5月9日の日記

2011年5月9日
3~5日の3日間、JAPAN JAMに行ってきた。
意外な組み合わせのアーティストがジャムセッションをやる
というコンセプトのロックフェスで、一生見られない珍しい
ものが次から次へと見られる貴重な機会。

仲井戸麗一&Charのステージだけ休憩&ご飯食べてて
見てないけど、あと20ステージは全部見た。

○ひとこと感想
・Dragon Ashはダンサーがいるので見てて飽きない。
・FACTは音楽の切れ味とMCの素人臭さの落差がすごい。
・OAUバージョンの「福笑い」の音源が欲しい。
・OAU&マサムネもぜひ見たい。
・怒髪天のステージは紅白みたいで最高に面白かった。
・ノブはダンサー。
・TOTAL FATは楽曲が全体的に良い。Gだけメタルだけど。
・電撃ネットワークの痛い芸の数々に客の9割がドン引き、
1割がゲラゲラ笑っていた。ひどい空間だったw
・BAWDIESのMCで3DSの「戦国無双」の話。作った人も嬉しかろう。
・奥田民生はどこにいても換骨奪胎してしまう。
・藤井フミヤから溢れるカリスマオーラが半端ない。
・ZAZEN BOYSステージの七尾旅人は道にいたら避けて歩くレベル。
・エレカシ宮本のメンバーへの強気→ベテランへの気遣いの差が面白い。

○個人的ベストアクト
1.OAU&高橋優「素晴らしき日常」
2.サンボマスター「I love you & I need you ふくしま」
3.エレファントカシマシ&仲井戸“CHABO”麗市&泉谷しげる「ガストロンジャー」
4.怒髪天&山本譲二「GREAT NUMBER」
5.ヒダカトオル&中村一義&monobright「Hey Jude」
6.BIGMAMA&masasucks「ツルギが無い」
7.THE BAWDIES&スカパラホーン隊「Land Of Thousand Dances」
8.真心ブラザーズ&松たか子「500マイル」

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特に書いてなかったけど、今回に限らず実はけっこうライブや
コンサートに行っている。
数が多いのはストレイテナーとNothing’s Carved in Stone。
テナーの宮崎公演でスティックをキャッチしたのが良い思い出。
一番レアリティが高かったのは、ELLEGARDENの
最後のライブかなぁ。でも自分としては後ろからやってくる
ダイバーに蹴られまくって辛かった記憶がもっとも強い……。
フジファブリック志村最後の舞台「三大博物館」にも行った。
tacicaが謎のバンドと対バン(しかもtacicaが前)、懐かしの
下北沢シェルターなんてのも。

面白かったのは、レーザーが綺麗だったサカナクションの武道館、
小さなライブハウスのOVERGROUND ACOUSTIC UNDERGROUND、
バスで行った「フジフジフジQ」など。
フェスはNANO-MUGENやCDJなど屋内のものだけ。野外フェスにも
あこがれるけど、体力的に敷居が高い。

これからAnother Sunnydayのインストアライブ。

4月3日の日記

2011年4月3日
4月3日の日記
今ならまだギリギリシーズンオフかな?ってことで高尾山に行った。
リフトで上がって1号路で山頂まで行き、6号路を降りてくるのが
定番のパターンだったけど、今回はリフトに乗らずに1号路を上がり、
途中から3号路に入って、下りは稲荷山コースを降りた。

9:50に新宿を出る京王線に乗って50分くらいで高尾山口へ。
表参道を冷やかして酒まんじゅう130円を食べ歩き。

11:00に1号路の舗装された坂道を登り始める。人の多いケーブルカー
乗り場を少し離れた途端、杉の大木が立ち並ぶ深山幽谷の趣。
新宿から1時間もかからずにこんな山に来られるってのはやっぱり
奇跡的だと思う。ただし人は相当多い。

しかし、先週の鎌倉アルプスのときも思ったけど
山歩きしてるのは老夫婦、親子連れ、若いカップルが主で
たまにおじさん一人はいるけど女性一人ってのはほとんど見ない。
「山ガール」ブームってのは、あれはもっと本格的な登山を
する人のためのものなのか?

1/3も登らないうちに、右足の付け根あたりに筋を違えたような
痛みが出てきて、参ったなと思いつつ歩幅を小さくしてちまちま歩く。
上り坂に飽きたころ、リフトの音が聞こえてきてケーブルカーの
客たちと合流する大通りに着く。
40分と書いてあるコースをぴったり40分で上がってきたことに
ちょっと感動する。

ここで十一丁目茶屋に入り、みたらし団子と草団子にコーヒーが
ついて650円のセットを注文。テラス席でややかすんだ
下界を見下ろす。紫外線は怖いけど、ぽかぽか日光に照らされて
さわやかな風が吹いている気持ちよさにはかえられない。

12時過ぎ、薬王院の鳥居をくぐらず、左手に逸れて3号路に入る。
常緑樹の緑の濃い細い道で、一気にひと気がなくなり、
中盤まで誰にもすれ違わなかった。
ただ、サル園のスピーカーの音がずっと響いてきていて、
あまり鳥の声は聞こえなかった。
ずっと平らで歩きやすく、たまに橋もある。
上り坂でなければ脚も痛まないのでラクラク。

山頂を通らず、5号路を経由して稲荷山コースに抜けようと
思っていたら、5号路は工事で通行止めになっていた。
人波に加わって、山頂へ行く。
高尾山頂は人ごみがひどくてほこりっぽいのであまり好きじゃない。
さっさと通過して、稲荷山コースのとば口まで急階段を下る。

階段下のベンチに座り、作ってきた鮭ワカメおにぎりを食べる。
おにぎり2個と三角チーズをお腹におさめたら荷物が軽くなった。
隣のベンチに外国人の若い男子二人が座っていたら、
通りがかったおじさんが英語で「どちらから?」などと
話しかけており、「モンティ・パイソンって知ってる?」
「Yes, I LOVE it!」という会話が聞こえてちょっと笑った。
そのあとそのおじさんが私にも「これから山頂行かれるんですか?」
と話しかけてきて少ししゃべった。
全国の電車ICカードコレクターらしく、北海道のKITAKAや
九州のSUGOCAなどを見せてくれた。もしや私からSUICAの
ペンギン好きのオーラがにじみ出ていたのだろうか……。

稲荷山コースは多少木の根や岩がごろごろしているところも
あるけれど、全体に人も多くてのんびりした尾根コース。
左右ともほぼ切り立った崖という場所もけっこうあったけど、
これって横から見たら壁が立ってるようなものだろう。

今回は一応山用のウール靴下にトレッキングシューズで
来たけど、スニーカーでも大丈夫そうだった。
トレッキングシューズが重たかったので、スニーカーだったら
もう少し脚の痛みが軽かったかも?
変なポーズで付け根をストレッチしたり、少し休めば痛く
なくなるので、だましだましずっと歩いてたけど、どうしても
痛みが気になって山歩きを十分堪能できずもったいなかった。

およそ半分くらいのところに見晴らし台があって休み、
途中から大きな犬二匹とほぼ同じペースで下って行った。
13:15に下り始めて、休憩込みで15:00に降りてきた。
脚のせいですごいスローペースだったので、逆に体力は
あまり消耗しなかった。

ケーブルカー乗り場に戻り、お土産を物色。
小さい高尾せんべい250円と、ざらめせんべい100円。
ハーブソルトやネギ味噌も買いそうになるが、別にここじゃ
なくても買えるよなと思いとどまる。
あと「ネギ味噌せんべい」が気になったんだけど試食が
なかったので大袋を買う勇気がなかった。

15:30の京王線に乗ってぐっすり寝ながら新宿に戻った。

思い出してみれば、小学校のころは父親に連れられて
高尾山から小仏城山に抜け、相模湖に降りるというのを
やってたはずなので、相当な健脚だった気がする。
今も脚が痛くならなければやれなくはないと思うけど、
それだったらやっぱり山用の雨具とかリュックも欲しい。
しかしアウトドア装備はお金がかかる……。
ランウェアも欲しいけど高いから悩んでるところなのに。

3月27日の日記

2011年3月27日
3月27日の日記
じりじりと旅行したい熱と山登りしたい熱が上がってきたので
鎌倉でハイキングしてきた。

11時ごろ北鎌倉で降りて、鎌倉五山でけんちん汁(大根ぎっしり)と
沖縄のじゅーしーをあっさりめにしたような炊き込みご飯と
菜の花のお浸しの「紫陽花定食」1050円で早めの昼ごはん。

拝観料300円を払って建長寺に入る。
上の写真は建長寺の門と梅。
古めかしくも質実剛健な感じのお寺で、すべすべの木の床を
きしませて静かな庭を見る。

そこからしばらく歩き、赤青の幟に彩られた長い石段を
ゆっくりゆっくり登って半僧坊へ。岸壁に天狗の像が
いっぱい立っていてとても不思議。

ここで、持ってきたコンデジに「容量が一杯です」と
表記が出て写真が撮れなくなる問題が発生。なんと、
コンデジを新調したためSDカードを入れるのを忘れていた。
内蔵メモリだと全部で20枚くらいしか撮れない……。
今まで撮っていた写真をぷちぷちと消し、空きスペースを作る。

気を取り直しててっぺんの見晴らし台に着き、鎌倉市内を一望。
反対側には横浜の街が見下ろせ、さらにその先にうっすらと
スカイツリーが見える。鎌倉からスカイツリー見えるのか!
景色を堪能しつつ、北鎌倉で買ったざらめせんべい560円を食べる。
安くはないせんべいだけど、しょうゆがしっかりしみてて
すごくおいしかった。

ここから山道に入る。
そこそこアップダウンもあるけど全体ではそんなに高低差がなく、
道も踏み固められていて歩きやすい。ぬかるむ場所にはちゃんと
迂回路もあるし、岩場に足型のくぼみも彫ってある。
人通りがずいぶん多く、初心者でも安心のハイキングだった。

登山靴じゃなくてスニーカー履いてたけど、防寒のために靴下を
二枚重ねにしていたせいで、靴の中でちょっと足が滑る感じに
なってしまってた。やっぱり山用の靴下のほうがよかった。

風は冷たいけど天気がよくて日差しがあったかく、木漏れ日が
キラキラしてて爽やかな山道だった。

大平山の山頂に出ると、大きな岩場が開けていて、そこかしこに
座ってお弁当を食べている人たちがいる。
そんな人たちの後ろのちょっと小高い所の岩に座って休憩して
いたら、空から鳶が急降下してきたかと思うと、私の5メートル
くらい前に、こちらに背を向けて座っていたカップルの、
男女の頭の隙間をビュワッ!とすり抜けて、あっと思う間もなく
女性の手から割り箸を掴んで飛び去って行った!
「うわっ!何っ!? びっくりした! あっ! お箸がない」
みたいな反応だった。
食べ物を奪おうとしたんだろうけど、割り箸じゃ外れだよな。
でもビックリした。この日一番のスペクタクルだった。

そこからすぐに天園茶屋というところがあって、おでんとか
おいしそうだなと思ったんだけど、そんなにおなかがすいて
なかったのと、歩き続けてないとけっこう寒そうだったので
立ち寄らず、途中で特に休憩するような場所もなかったので
黙々と歩き続けていたらあっさりと瑞泉寺まで降りてきた。

山道を歩いていたのは実質1時間半くらいだった。
200円の拝観料を払って瑞泉寺に入る。
花のついていない梅林の足元が、いちめん紫色の花畑になって
いてきれいだった。日なたに座って、持ってきた無印の
オレンジパームクーヘンを食べて休憩。
有名な庭は、巨大な岩をうがったなんというか殺風景な場所で、
いろんなものが取り除かれたあとのような印象。
これがわびさび……?と思った。

舗装道路を鎌倉宮まで歩く。
紅白の鳥居が可愛い。身代わり守りのカエルも可愛い。
ここまでくると一気におしゃれな街になる。
有名なベルグフェルドがあったので、パンを買い(367円)、
道端の甘味処を通り過ぎては何を食べようか迷う。

鶴岡八幡宮まで来るとすごく人が多くて、行列ができていたので
参拝をあきらめた。大銀杏は小さな枝がたくさんもしゃもしゃ
生えていてたくましかった。
200円でお守りつきの「鳩みくじ」を買ったら、吉で
「自分の力量を把握し、それに合わせて着実に焦らず進めば
時間はかかっても成功するであろう」というようなありがたい
教えが書いてあったので肝に銘じる。

若宮大路の店を冷やかしつつ、鳩サブレーを2枚だけ買う(190円)。
鳩サブレー特製あぶらとり紙がすごくかわいくて気になる。
その裏道、豊島屋の喫茶店に入り、あんみつを食べる。
白みつか黒みつか選べるのもいいし、上に鳩の形のゼリーが
載っているのもかわいいし、寒天に羊羹が混ざっているのも
おいしいし、値段も高くない(693円)。
満足して鎌倉から帰りの電車に乗る。

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あと、松岡美術館に行った。
家からすごく近いのにこんなところがあるなんて今まで知らなかった。
ファンタジー絵画の展示をやっていて、かなり好みの絵が多かった。
あと、ヒンドゥー教彫刻をあんまり見る機会がなかったので
間近にいろいろ見られたのがよかった。
好みの物が多そうなコレクションなので、また展示替えがあったら
行ってみたいと思った。近いし。

3月16日の日記

2011年3月16日
地震後、日常になるべく戻ろうとしつつ経済に貢献しようと
外食したり買い物したりする(閉まってる店も多いけど)。
でも引きこもってると不安になったりやる気がでなくなったり。


地震の前の話なんだけど書き忘れてたので、今さらだけど。

新美術館の「シュルレアリスム展」を見てきた。
シュールといってもいろいろな方向性があるわけで、
ピアノの鍵盤の上にレーニンの顔が並んで輝いてるのとかは
かなり面白いが、見てもろくに印象が残らないものも多い。
今まで名前も知らなかったけど、デッサン力あって色づかいも
好きな画家や、絵本のようにメルヘンな画家がいたのが収穫。

主語と形容詞と動詞をみんなで言い合ってくっつけると変な
文ができるって遊びがあるけど、それを絵でやったのが
「甘美な死骸」というシリーズ。
紙を4つに長細くたたんで、お互いに見せないで頭・胸・腰・足の
パーツを描く(つなぎ目だけはつながるようにしておく)。
これは面白いと思った。

あと、展示に添えられてる文章が、当時のシュールレアリズム本
から抜粋してきたものだったりするんだけど、
難解すぎて何を言ってるのかほとんどわからない……。
解説もないので、全体的に「よくわからなかった」という
印象だけで終わってしまった。


もう一つ、映画のナルニア3作目を見た。
原作の「朝びらき丸 東の海へ」は、ナルニアシリーズのみならず
児童文学の中でも一二を争うくらい好きな作品なので、
なるべく期待しないで行ったけど、ちゃんといろんな要素が
(駆け足とはいえ)とりこまれていてよかった。
ユースチスのウザさも、リーピチープのイケメンぶりも、
泣いてるドラゴンの可愛さや朝びらき丸の雄姿も。
カスピアンがアスランに叱られて泣きながら戻っていくところは
かなりショボかったので、改変されていてよかった。

ただ、東に行けばいくほど世俗を離れて神秘的になっていく
イメージを持っていたので、ラマンドゥの島より東に邪悪の
存在が突然生まれてるというのはちょっと違和感。
漫遊記よりも「悪との戦い」にまとめたほうがわかりやすいのは
わかるけど、今回「For Narnia!」は必要だったのか。

地震日記

2011年3月11日
地震の時は、出かけたついでに一人カラオケに寄っていた。
やたら長いこと揺れてるぞ、と思ったがカラオケの部屋の中は
あまり物が置いてないので、そこまで大きい揺れだとは感じなかった。
飛行機が揺れてるときにかなり似ている、と思った。
机の下に潜り込み、片手でテレビ台を押さえながら片手で
マイクを持って頑張って「ダブルラリアット」を歌っていたが、
店員がドアを開けに来て出るように言われた。

店の外に出ると、近くの高層ビルがゆーらゆーらとゆっくり
ハッキリ揺れていて、中にいる人はすごく怖いだろうなと思った。
新宿の路上に大勢の人が出て、みんな上を見上げながら
携帯を操作していた。

ひと段落したので、カラオケ受付で「戻ってもいいですか?」
と聞いたら、「お客様がいいなら、1階の部屋を用意します」との
ことで、さらに続けて歌っていたんだけど、2回目の揺れで
さすがに追い出された。
30分しか歌えなかったうえ、最初の部屋に置いてきてしまって
ほぼ飲んでない烏龍茶の代金も徴収されたのはちょっと
腑に落ちないが仕方がない。

そのあと、買い物があったのでヨドバシに行き(普通に
応対してくれた)、続けて小田急デパートに行ったら閉まっていて、
エレベーター前にエレベーターガールが集まってミーティングを
していた。そこらじゅうに立ち往生した人があふれていた。
売店やパン屋は大混雑で、カフェ系はほぼ閉まっていた。
ルミネ下の公衆電話に大行列ができていたが、willcomは
さすがにすぐつながった。

そんなに大きな地震というイメージはないまま徒歩と自転車で
家に帰ったら、いろいろなものが吹っ飛んでいる惨状に呆然。
特にホットサンドメーカーと青銅の燭台が5メートルくらい
吹っ飛んでいたのは、家にいたらけっこう危なかったかもしれない。
引き出しや本棚も全部開いてたが、物が壊れたり浸水したり
という被害はなかったのでひと安心しつつテレビを見て、
津波映像の凄さに言葉を失う。

災害への備えを全然していないことがさすがに恐ろしくなったので
これからもうちょっとなんとかしようと思った。

3月5日の日記

2011年3月5日
ちょっと忙しいんだけど自分のために書いておかねば、と思った。
serial TV dramaとanother sunnydayというバンドの話。

serial TV dramaと出会ったのは「確か、人々は11月に
連続ドラマを演ずる」という4バンド合同イベントで、
目当てはtacicaだった。ほかにpeople in the boxと
Novemberが出ていた。
serialは「シーフード」と「宿り」を歌ったのは覚えている。
「シリアルキラー」が出るか出ないかという時期だったような
記憶がある。
ボーカルの声質が好きで、特に長音の細かいビブラートが
大変好みだったのでアルバムを買ったが、張り切ってワンマンに
出かけて行くほどの接点も特にないという状態だった。

serial TV dramaというバンドの特徴として、新井弘毅という
希代のギタリストの存在が挙げられる。
幅広い音楽オタクで、ギターキッズが泣いて喜びそうな
ちょっと昔っぽい早弾きのギターをかき鳴らす。
彼の作る音楽は「ダサカッコいい」系で、キャッチーだけど
ヘンテコで、ノリがいい。
一方ボーカル伊藤文暁の美声はメランコリックでおとなしく、
私は時々「なんとなく徳永英明っぽいなー」と思うことがあった。
そのギターとボーカルの類い稀なバランスの上に成り立っていたのが
serial TV dramaというバンドだった。

初期はかなり伊藤色が強く、しっとりと暗めの曲が多かったのが、
「SPACE OPERA」あたりから新井色にとって代わられ、
歌い方も声を張って荒っぽくカッチリするような感じになった。
最後の「マストバイ」では、「もはや歌うのは伊藤さんで
なくても良い」状態になっていたと思う。

そして昨夏ボーカルが交代し、伊藤さんの声が好きだった私は
「もうserialはいいや」という気持ちになっていた。
一応、交代後の秋のワンマンに行こうと思っていたんだけど、
体調を崩して行けず、最初に新ボーカルを見たのは冬フェスの
時期だった。

新ボーカルは大変歌が上手く、客を煽るのも上手く、
なにより今のserialの曲の方向性にぴったり合った、
クッキリした明るい強い声だった。
もともと曲は良いので、ベクトルが2つに分かれて危うい
バランスだったserialが、完全に1つのベクトルに向かって
一気に走りだしたような感があった。

予想をはるかに上回る良さだったので、先日のワンマンにも
行ってきた。渋谷クアトロはやや空いていたけれども、
EXTREAM「more than words」のカバーも素晴らしかったし、
QUEENみたいな3部作も面白く、楽しい時間だった。
今後も追っていこうと思っている。

さて一方、「自分の歌をつらぬく」という意志で脱退した
ボーカル伊藤さんは、先日another sunnydayという
バンドの結成を発表した。
私が今一番好きなバンドがストレイテナーといって、なおかつ
私の一番好きなドラマーがテナーの中山さんなんだけど、
テナーの中山さんとギターのOJ(大山純)、そこに
ボーカル伊藤文暁が組み合わさった、奇跡の「俺得」バンド。
(ベースのミトさんは今まで縁がなかった)

だいぶ前、伊藤さんが中山さんと飲んでる写真をツイッターに
載せてて、telephonesつながりとかなのかな?と思ってたけど
実際は中山さんが伊藤さんをスカウトしたらしい。

ちょうどその発表の日、伊藤さんのソロを見に行っていた。
代々木ZOOという小さいハコで、女の子ばかり30人くらいの客。
一番手で、ピアノ弾き語りを4曲くらい(つながって演奏されて
いたのではっきりわからなかったけど)。
「落ちるように飛んで行け スローガン」と繰り返す歌は、
serialの「春の爪跡」に続く詞のように思えた。
訥々としたピアノに静かな歌で、これはこれで好きだけど、
another sunnydayならHIATUSと同じ舞台にすら立てるのに
ソロだとライブハウスに30人、それでも「あくまでメインは
ソロで、another sunnydayはサイドバンド」と
言い切っていて、いいのか?と思った。

another sunnydayの初ライブは3/21のサウンドシューター
だと思っていたけれど、昨日ミトさんと伊藤さんがツイッターで
RADIOHEADの真似をして「5日 20:40 下北沢GARAGE」と
書き込みをしており、GARAGEのライブ予定を見ると確かに
「シークレットゲスト有り」と書いてあった。

今日になって中山さんがGARAGEバックステージパスの
写真を載せ、どうやら本当に出るっぽいとわかったので、
夜の予定をキャンセルして行ってきた。

ライブハウスの入り口で当日券を買い、「お目当てのバンドは?」
と聞かれるので「another sunnyday見に来たんですけど」と
答えて「え?」って受付のお姉さんに聞き返されたら
どうしようとハラハラしたけど、大丈夫だった。

20:20くらいに着いたら、かなり押していて20:40少し前に
最後のバンドが始まった。
ハスキーな女の子のボーカルが良い雰囲気で、
中二っちゃ中二だけどファンタジーな雰囲気の歌詞と
メロディもカッコよくて、けっこう気に入った。
GLIM SPANKYというバンド。

そして、さっきのバンドは転換と楽器の準備を自分たちで
やっていたけど、次のバンドの準備は全部スタッフがやってる。
後ろで女の子が「シークレットゲストって誰だろうね?」と
言い合っていて、ちょっと振り返ったら客席後方に
NCISのおにいの頭がぴょこんと飛びだしてて(背高いから)、
よく見たらNCISが4人ともそろっていた!

中山さんが出てきてセッティングを始め、続いてOJと
ミトさんが出てきた。
舞台がめちゃめちゃ近いし、どんな音楽が聴けるのかと
ライブの前に久々に超テンションあがった。
最後に伊藤さんが飛び出してきて、演奏が始まった。

近くで見る中山さんのドラムは凄かった。
知らない人が見たら、「ドラムとベースが暴れてて
ボーカルとギターがおとなしいバンド」と思うだろうな。
OJはコーラスをやけに苦しそうに歌うのが印象的だった。
関係者とおぼしき方角から「ミトイチ!」って掛け声が
かかってて笑った。

伊藤さんが歌うときの、所在なげな左手がとても懐かしく、
久々のビブラートに感動してこぼれる笑いを止められなかった。

「これが初ライブ」ということは言ってなかったけど、
中山さんが「10年以上やってきて、ここでこんな忘れられぬ
夜を迎えることになろうとは。すごい緊張してる」と言ってた。
あと「3月にあと2回ライブやります」と言ってたけど、
サウンドシューターは無理なのであと1回が行ける日程と場所で
あることを願う。

それなりに耳も肥えてきているので、不満点を書くと、
現状だといい意味でも悪い意味でも中山さんのバンドに
なっているような気がする。
とにかく中山さんの存在感がすごい。
テナーの時は存在感がないってわけじゃないけど。
MCも「伊藤くん、挨拶をどうぞ」って振ってたし。
その分、まだボーカルが曲の中に溶け込んでしまっている。

そして、決定的なのが「メロディメーカーの不在」。
もちろんちゃんと、それなりにいい曲だと思う。
「わかりやすく楽しい」がテーマだという話だったけど、
ちゃんとserial初期のようなやや暗い曲もあって良かった。
ただ、serial新井、ホリエテナーのような、ギュッと
つかまれるようなすごいメロディを作る人がいない、と思った。
まぁこれは私がもともと美メロ好きなだけであって、
別に重要ポイントじゃないかもしれないし、これから
どんどん変わっていくとも思うけど。

ただ、なんにせよ、バンドが終わる(あるいは結果的に
終わってしまう)ところはよく見るけど、バンドが生まれる
ところに立ち会うってのはなかなかできない経験なので、
感動した。生きてて良かった系。

ひとまずはそんなとこかな。うまく書けない。

1月6日の日記

2011年1月6日
年明け、浜離宮庭園に鷹狩りを見に行った。
「ブラタモリ」でやってて面白そうだったんで。

新橋というか汐留のあたりで、すごいビルが立ち並んで
いるのに見下ろされて日本庭園があるという風景。
けっこう人が来ていたので、30分前から座って待っていたら
さすがに寒かった。

全部で8、9羽くらいのいろいろな種類の鷹と、鷹匠と
見習いの人たちが出てきて、二人の間で飛ばしたり、
木の枝に止まらせて呼び戻したり、というのを見せていき、
途中で突然「振り鳩」というのをやる。
これは生きた鳩に紐をくくりつけてブンブン振り回し、
それを鷹に襲わせるという一種の訓練で、鷹がすごい勢いで
鳩に飛びついて羽をむしり取り始め、観客が引いてた。
確かに「生きた鳩を使う訓練もありますが、鷹狩り文化の
一環としてご理解ください」的なアナウンスはされてたけど、
そういうのはトリに持ってくるのかと思っていたので
不意をつかれた。

その後、観客から参加者を募っていくつかやる。
子どもがウサギの疑似餌がついた紐を引きずって全速力で
走るのを鷹が捕まえるとか。
司会者に「やってみてどうでしたか?」と聞かれた子ども
(小学三年生の女の子だったと思う)が、「昔から鷹匠に
なりたかったので、今日はとてもうれしかったです」と
答えて観客たちの笑いを呼んでいた。

最後に、放鳥器から鳩を飛ばして、上空高くで鷹に捕まえさせる
というのをやる。これもなかなかの迫力。鷹は獲物を安全な
ところに運んで行きたがる習性があるらしく、けっこう
遠くへ行ってしまって植物保護のネットに足が絡まるという
ハプニングも。

予想通り、望遠レンズつきのカメラを持った人がいっぱい
最前列に陣取っていて、鷹が飛ぶたびに連写音が響く。
上から覗き込む二眼レンズ(っていうのか?)の箱型カメラを
持っている人もいた。
私もやっぱり望遠レンズ欲しいな……。


12月22日の日記

2010年12月22日
最近のこと。

12月頭から18日ごろまで仕事が詰まってていかにも師走だった。
今はひと段落したので来年の準備や年末大掃除やFF14をやっている。

世界選手権の時に足を痛めて、しばらくジョギングせずヨガも
2週ほど休んでいたら、血行が悪くなって手足の先が超冷たい。
USBにつなぐとあったかくなるマウスってのをもらって重宝している。

グイン・サーガは83巻まで来た。
外伝も含めて発売順に読んでいるので、グインのキタイ外伝が
入ったところでちょっと進みが遅くなったけど、79巻からは
文字が大きくなったのでスピード上がりそう。
と思いつつも、このあたりまで来るともうびっくりするほど
面白くない(笑)まぁわかってることなんで別にいいけど。

最近読んだ中では「船に乗れ!」が大変面白かった。
1巻で「ふーん、爽やか青春小説か」と思っていたら2巻で
突然怒涛の真っ暗展開となり、3巻は一気読みしてしまった。
しかし主人公のモテっぷりと鈍感さだけはラノベ級。

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