社中話その1

2004年5月31日
●少年社中「ハイレゾ」感想まとめ

アンケート用紙から旗揚げ以前の演目が消えて
「サムライ・コア以前」という項目にまとまった
ため、都合が合わなくて行けなかった1日限りの
昼公演「LIFE IS HARD女優番外公演」以外は
すべての演目に丸をつけることができ、自己満足で
ニヤニヤしながらアンケートを書いていた。

再演希望の公演名を書く欄にはだいたいいつも
「光之帝國」を書くことにしているけど、あの
三階建ての高さを再現できるハコがあればの話。

以下、作品名と個人的覚書
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サムライ・コア
 ラストの轟音で聞こえない絶叫。DJブース。
アルケミスト
 空を飛ぶラストの照明の衝撃。木村主演。
LIFE IS HARD
 水野真澄卒業作。スピード感と巨大ロボ。
ゴースト・ジャック
 史上最も好きでない作品。手持ちビデオ。
アトランティス
 未来学園エンタメ。佐藤主演。田辺初登場。
エレファント
 オカマ役木村。村上春樹。クリスマス公演。
SLOW
 ミステリ。木村最後の出演。バイオリン生演奏。
光之帝國
 最高傑作。三階建て。中村一義。クチイヌ絶叫。
ファンタスマゴリア
 ややミステリ。古時計。ラストの3時代融合。
ファンタスマゴリア(パル多摩ver.)
 就職後初公演。古時計歌変貌しすぎ。
ハイレゾ
 SF。新人多数参加。中央舞台。テルミン生演奏。
DROP
 番外公演。暗くてグロい。蛍光灯。ゴシック。
エレファント(1999ver./2002ver.)
 ダブルキャストの妙。作演の思い入れ。

 堀池主演。時代劇。直前の役者交代。
シナファイ
 テラガン。クセナキス公演中骨折。第三帝国。
フィルムスター
 カメノスケ。人死にすぎ。難解なミステリ風。
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確か大学1年の冬ごろ旗揚げしていた記憶があるので
今年で6年と少しになるのかな?
これだけずっと見続けているわけだから正直
思い入れが強すぎて、書きたいことが多すぎる。
円形の客席で客の反応がやたらよくわかるため
自分が客の一人ではなくまるで生徒たちの芝居を
見守る担任の先生のような、「このシーンを見て
客はどう思うだろう」ということばかりが気になって
しまって、1回目はあまり芝居にのめりこめなかった。

円形劇場ってやっぱり広いなあ、というのが前半の
感想で、いつもなら「よくぶつからないなぁ」と
感心して見ているチェイスが今回は走っても走っても
隙間が埋まらない感じで、タイミングもあまりうまく
合ってないのか誰もいない瞬間がけっこう続いたり、
音楽だけが空間に満ちて台詞が届かず、空虚な感じが
前半はかなりあった。

円形だから後ろを向いてる時の台詞が聞き取りにくい
のは初演のときもそうだったけど、今回は広くて
よけい変に響くし、初めての人はわかんないかも。
だから台本を売るなどという怪しい商売を始めたのか?

ただ、後半、ツァーリ歌劇団で笑いが出てから一気に
雰囲気がよくなり、たたみかけるようにラストまで
持っていったと思う。
やっぱあれぐらいの勢いがないと。
なんか前半真面目すぎるんだよね。
初演時のアニメ声司令もいなくなっちゃったし。

やっぱ音楽はいいよ、音楽だけでもめちゃくちゃ
底上げされてると思う。世の中のプロデューサーは
早く依田謙一を使ってアニメとか作ったほうがいい。
早く!

初演のときに感じたクサい部分、たとえば10年ぶり
くらいに再会した幼なじみが「お前は変わらないなあ」
と言ったり、突然胸を押さえて倒れこむライバルとか
そういうところは全然変えなかったんだなぁ。
「演劇ファン」には笑われそうだと思うんだけど。

歌詞を変えたのは良かった。
初演時の歌詞、

さよなら今まで
おびえて重ねた色
巻きついた糸を
虹色に解きほぐそう

って何が言いたいのか全然わかんないもんな。
芸術の名を借りた自己満足でなく芝居の内容に
合わせた歌に変えた、成長の現われかと。
イワサキウタコを離れたのもその一環かな?
(千秋楽の時だけ夢の中のシーンで古いほうの
歌を加工して流してたような気がするけど……)
初演の、物憂げな凄みのあるあの「もうすぐで」が
うわーっと流れてくるのも悪くはなかったけど、
けっこう浮いてる感じあったしね。

舞台がシベリア方面なので衣装に毛皮が多用され、
走り回る役者はたいへん暑そうだった……。
追悼式典シーンで森さんや辰巳さんのあごから
ひっきりなしに汗がしたたっているのが見えた。
逆に清水さんや田辺さんは動いてもあんまり汗
かかないね。

上に続きます

5月29日の日記

2004年5月29日
●今日の芝居

少年社中「ハイレゾ」青山円形劇場
1500円(リピーター)

2回目。
1回目は初演と比べてばかりいたけど今回はちゃんと
のめりこんで見られた。チェイスの隙間もうまく埋められ
聞き取りにくかった台詞もおおむねはっきりし(小声の
部分は相変わらずだったけど)★★★☆にアップ。
ギャグがけっこう細かく変わっていて面白かった。
ただ席が前回の真後ろに1列下がっただけで、せっかく
円形劇場なのに違うアングルで見られなかった。

なんとペアで行ったら過去の公演ビデオがもらえた……
今まで何回となくくじを引いてははずれ、当たった人に
声をかけてまで手に入れようと試みたあの憧れの品が。
友人がくじ引きで別のビデオを当て、なんたる幸運と
喜んだのがつい数日前だというのに。何年越しもの念願が
こんなぽんぽんかなっちゃっていいんだろうか。
私何サクってんだろ? 健康かな?

もう1本

KAKUTA「ムーンライト・コースター」浅草花やしき
(ええ、浅草花やしきです。あの、遊園地の)

3000円
★★★★

アニマ観劇史上に残る作品。
浅草の雰囲気、空気、空間のすべてが見事な演出効果。
これで3000円は安い!
社中の千秋楽でなければぜったい明日も行ったのに。

もうちょっと具体的に説明すると、まず浅草の仲見世通りを
突き当たりまで行ったあたりに花やしきという遊園地が
ある。たいへん狭くて古い遊園地で、民家のすぐ軒先を
日本最古の木造ジェットコースターがきしみながら走る
というのが売りらしい。閉演後のここを貸切にし、園内の
あちこちに客席を設けて、客を好きなところに座らせ、
同時多発的に園内で芝居をやるというのが今回のコンセプト。

浅草なんてもう何十年と来てないから(いや、大学の時に
一度浴衣の布を探しに来たな。でもあの時は入り口の
あたりにしか来なかったから)、早めに行ってもの珍しく
観光し、お寺にお参りしたり、うらぶれた商店街を歩いたり
境内に座ってぼーっと空を眺めたりした。

で、七時の開場に合わせて花やしきに行ったらすごい行列で、
いったい何事かと見守る近隣住民の皆さんがなんとなく
遠巻きにする中、入場。……入場するとき、すでに入り口の
外で、銭湯帰りの姿で近隣住民にめちゃくちゃ溶け込んだ
役者さんが二人、こっちを指差して何事か言い合っていた。

中に入ると30分間、好きな席を選ぶために園内をうろつける。
風船を配るウサギの着ぐるみ、舞台上でびたりと静止している
パントマイムのピエロたち、客に向かって「父を探しています」
と声を張り上げている田舎者兄妹、電話が通じなくてイライラ
している若い娘、ものすごく自然に池のほとりでジュースを
飲んでいるカップル、掃除婦、これらが全部役者で、たまに
客が田舎娘に向かって「その人に似た人を向こうで見ましたよ」
とか絡んだりするものだから、役者は慌ててそっちへ走って
いったりして、どこまでが芝居でどこまでがリアルな客の
言動なのか区別がつきにくく、たいへん面白い。

私は一番狭い(役者と客の距離が近い)あたりに席を決め、
たそがれの中芝居の開始を待つ。
「携帯の電源をお切りください」アナウンスの声が鈴置洋孝
(ブライト艦長)だったりして、やけに豪華。

客席は会場内に4ヶ所あり、役者のグループが6班ある。
最初は自分の座ったところで展開される話しか見られない
ものだと思っていて、「あっちに座った方が面白そうかな」
とか気が気でなかったんだけど、実は役者グループごとに
短い話があって、ぐるぐる回転しながら同じ話を各所でやる
ので、基本的にどこに座っても全部見られるようになっている。

ただ、どの話も同じ長さになっていて、ちゃんと落ちがついた
ところで会場全体に音楽が流れ、移動が始まるんだけど、
どこもぴったり同じタイミングで終わるというのがまずすごい。
隣から聞こえる台詞をたよりに間を調整するんだろうな。

で、それぞれの話は1回で終わるものもあり、前編と後編が
あるものもあり、手前で別の話をやっているときに後ろで
動きだけ見せているようなものもある。それぞれの話は
微妙に絡み合っていて、どれも遊園地ならではのもので、
そしてとても絵になる。たとえば、夕闇の遊園地でひとり
花火をする女子高生とか。ネオンをバックに動かない遊具の
後ろの席から女を抱きしめる男とか。いろいろ。

もの悲しかったり、ちょっと幸せになったり、ほろりと
するような話がそれぞれひととおり終わったあとで、各所に
エンディングがある。ここだけは座った席のエンディング
しか見られないので、全部見るには4回来ないといけない。

私が見たのはカップルのエンディングだったんだけど、
けっこう意外な結末で、理由もなく涙が出てしまった。
ラストの一番おいしいところでジェットコースターが走る。

レインボーさんのエンディングがすっごく気になるんだけど
明日が楽日だから行けない……
可能性としては、明日雨が降れば1週間延期になるから……
ダメだ、1週間後はToon Bullets!の楽日だった。

私、好きな劇団がいくつもあってよかったなあ。
こんなに安いお金でこれだけ充実した時間を過ごせて、
どんどん新しい公演を楽しみにして暮らせる。
芝居が趣味で良かったなあ。幸せ〜。

カメラ談義

2004年3月28日
イベント取材で久しぶりに写真をしっかりとる仕事。
借りたデジカメ(Nikonのクールピクス5000)がメインで
サブに自前のアナログ一眼レフ(CanonのEOS5)。

一日歩き回ってくたびれた。
あとステージイベントのときに、ステージ裏から横を回って
ステージ前へ出ようとして、舞台上に気をとられて頭を
思いっきりステージ横の張り出しにぶつけ、観客に見られた。

デジカメをひとしきり使ってみた感想。
確かに撮ったものを画面で確認できるのは便利。液晶画面が
あるからカメラを目にくっつけなくても手の届く範囲でなら
写真が撮れるのも便利。
でも本当なら、いい写真がとれたときにはシャッターを切った
瞬間に「今のはいい!」ってわかるものだと思うんだよね。
その判別をいつまでも画面に頼っていると、本当にいい
タイミングでシャッターを切る力は身につかない気がする。
あと、最近の高性能カメラならシャッターボタンを押してから
実際にシャッターが切れるまでのタイムラグはほぼないに等しく
なったけど、電源を入れてから撮影できるようになるまでの
タイムラグがやはりしんどい。ずっと電源入れっぱなしに
しとけばいいのかもしれないけど根が貧乏性で……。

やっぱとりまわしの速さと視線入力AFのなじみ具合でアナログ
一眼レフに軍配が上がるのです。ただし、めちゃ重い……。
決勝戦観戦手記・第2部

昨日のつづき。

三原さんのターンのエンドに、浅原さんは手にある3枚の《金粉の光/Gilded Light(SCG)》のうち、1枚をサイクリングし、《忘却石》を引いてくる。そののち、場にある《忘却石》を回すが、もみ消される(←最後の《もみ消し》)。

浅原さんのターン。さっき引いた《忘却石》を出し、《巻き直し》される。そののち《神の怒り》を撃ち、場には三原さんの《隷属器》だけが残る。それから《ドラゴン》を出す。
今の手札は《金粉の光》×2、《神の怒り》、《賛美されし天使》の4枚。

浅原さんが《ドラゴン》を出したスタックで三原さんが止まる。浅原さんの墓地を見て「うわ、持ってるじゃん」と言い出す(たぶん《神の怒り》のこと)。5分くらい考えている。
このとき、今井さんがやってきて「どうなった?」と聞く。状況を説明されて「えっ、俺残りライブラリー6枚のときにメシ食いにいったんやけど」。

進藤さんが「そろそろ動きましょう」とせかすと、三原さんは「待ってください。今が一番大事なところなんで」とやや強い口調。
でも、しばらくして「……考えんのだりィ……」
すごい実感のこもったつぶやき。
確かに、ここで思考を放棄したら負けだよな……。

ものすごく考えたあとで最後の《巻き直し》を撃った。浅原さんは変異を出して終了。

三原さんのターン。残りライブラリーはあと1枚。《ドラゴン》を墓地から戻して出し、もう1体出し、変異も出す。エンドに浅原さんの《天使》が表返る。

浅原さんのターン。《神の怒り》。
三原さん「そりゃ、持っとるわな。リセット持ってないわけがないよな」
浅原さん「もう(続ける意味は)ないよね?」
三原さん「もう引けないからね」

ゲームセット。開始時から100分経過。

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サイドボード中に聞こえた会話

三原さん「最後の手札、《金粉の光》×2と《隷属器》ですよね?」
浅原さん「《隷属器》はないよ」
三原さん「引いてくださいよ(笑)」
浅原さん「あんなのゴミだよ(笑)」
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2本目は逆にすごくあっけなかった。

三原さんが先攻だったのに3ターン目に土地が止まって先手後手が逆転し、その後も6ターン目あたりに1回土地を出せないことがあって、「今度は早く終わりそう」と苦笑していた。
順調に土地を出していく浅原さんと対称的に、三原さんは《ドラゴン》を全然引けず、始終つらそうだった。
浅原さんのプレイした《ドラゴン》を苦し紛れに《マナ漏出》してもマナは足りてるし、2枚しかない《復讐》のうちの1枚を土地を探すためにサイクリングしなければならなかったりした。

浅原さんは《隷属器》を張ったまま、あくまで慎重に《ドラゴン》をサイクリングしつづける。
三原さん「む!(慌てて浅原さんの墓地を見て)4枚! 1枚くらい分けてくれ」
1枚だけ《ひっかき爪》で消したけど、それくらいじゃどうにもならない。

浅原さんの並べた《隷属器》と《天使》をたまらず《忘却石》で流す三原さんだが、次のターンにまた《隷属器》が出てくる。
三原さん「そりゃ引くわな。4枚入っとるもんな」
三原さんは変異をプレイ。
浅原さんが《隷属器》を起動。
三原さん「まあ、端的に言って、通るかな」←なんか言い方がカッコイイ

後ろで堂山さんが勝利のファンファーレをひそかに口ずさみ始めた。

いろんなことがいっぺんに起きててあんまりよく見えなかったんだけど、浅原さんがコントロールしている三原さんのターンに、《集中》でドローして、兵士とかもフルアタックして、浅原さんが「そ、そのダメージは痛い!」とか言いながら全部スルーしてけっこうなダメージくらったりして、観客みんなして大笑いしながらいつのまにかゲームが終わってた。

2戦目にかかった時間はたぶん30分くらいかな。

準々決勝が16時に始まって、決勝の1戦目が始まったのが確か19:35、表彰式が終わったのが22時だったと思う。

決勝観戦手記・第1部

2003年12月30日
The Finals2003 決勝観戦手記

これだけ読んでもわけわかんないと思うので、
真木さんのレポートと合わせてお読みください。

※浅原さんサイドからお送りします。(文中敬称略)

浅原さん、《平地》と《邪神の寺院/Temple of the False God(SCG)》しかない手札はさすがにマリガン。
(フィーチャーマッチの1戦目、《平地》《寺院》《寺院》に《天使》《ドラゴン》とあと何か2枚スペル、という手札はキープ)

浅原さん、《雲上の座/Cloudpost(MRD)》スタート。
3ターン目の変異は《マナ漏出/Mana Leak(8ED)》される。

浅原さん、兵士を2体出し、3体追加して三原さんのライフを削りにかかる。手には後続の《天使》もいるが出さずにじっくりと。
返しに《神の怒り/Wrath of God(8ED)》され、続いて《忘却石/Oblivion Stone(MRD)》を張られる。
これで三原さんがフルタップになったので、浅原さんが《賛美されし天使/Exalted Angel(ONS)》を出すと返しで《永遠のドラゴン/Eternal Dragon(SCG)》。にらみあいになる。

三原さんは《集中/Concentrate(8ED)》でドローを進める。浅原さんのほうも《ドラゴン》で圧縮を繰り返しているものの、2枚目の《雲上の座》もデッキに3枚入っている《精神隷属器/Mindslaver(MRD)》も引かない。

三原さんの《ドラゴン》に運命カウンターが載り、《忘却石》にも載った。そして2体目の《ドラゴン》登場。
三原さんの手札はカウンターだらけに違いない。

浅原さんが《神の怒り》を撃ち、場には三原さんの《忘却石》だけが残った。
二人で《ドラゴン》を回して回して……
浅原さんの《アクローマの復讐/Akroma’s Vengeance(ONS)》で三原さんの《忘却石》と変異が流れ、場にはついに何もなくなった。

二人があらためて《ドラゴン》を出し合い、三原さんが《物語の円/Story Circle(8ED)》を、浅原さんが《忘却石》を出し、自分の《ドラゴン》に運命カウンターを載せた。

三原さんがフェッチランドを起動し、ものすごく久しぶりにライフが書き換わった。

浅原さん、《忘却石》を起動し、《物語の円》がなくなった。続けて《正義の命令/Decree of Justice(SCG)》で兵士を9体出し、《ドラゴン》とともにアタック。
レスポンスで三原さんも兵士を(《巻き直し/Rewind(8ED)》のマナ分は残して)出したが、この攻撃でライフは浅原24:三原4となる。

三原さんの《忘却石》が回ってまた場は一掃される。
三原さんの《ドラゴン》だけが場にあるところで、浅原さんがやっと《隷属器》を引き、即プレイ。
三原は浅原さんの墓地をじっくり見てから《巻き直し》。
これで三原さんがノーガードになったので、《ドラゴン》をプレイ、さらに三原さんのエンドと次のメインに1枚ずつ《隠れ石/Stalking Stones(MRD)》を起動し、攻撃に送り出す。
三原さんは兵士を出してブロックするが、残りライフは1に。

三原さん、《集中》でドローして《復讐》を撃ち、浅原さんの《隠れ石》がなくなる。
浅原さんは《ドラゴン》を出し、《マナ漏出》。
三原さんは《ドラゴン》をプレイ。
浅原さん、再び《ドラゴン》を出し、《マナ漏出》。

あと1点、あと1点なのに! 削れない!

ここで三原さん、ドローしたカードを見て「うわっ」という顔をする(たぶんフェッチランドだろう、なんたって残りライフ1だから)。

三原さん、《隠れ石》を起動し、《ドラゴン》とともに攻撃。浅原さんのライフが減る。
浅原さん、エンドに《正義の命令》を撃ち、《もみ消し/Stifle(SCG)》される。
浅原さんの《神の怒り》で三原さんの《ドラゴン》と《隠れ石》が消える。

ここでゲーム開始から一時間経過。
たびたびヘッドジャッジのジョンさんがやってきて、そのたびに私が「まだ一本目です」という印に指を一本立てると、なんともいえない顔で去っていく、ということが繰り返された(ジョンさんは浅原さんと森田さんの準決勝に立ち会って疲れ果て、テーブルジャッジは進藤さんに代わっていた)。
お互いの墓地を何度も確認し、ライブラリと手札の内容を計算する二人。
三原さんのライブラリーはかなり薄くなっている。
進藤さん「今46ターン目です」

浅原さん、《忘却石》を出したスタックで三原さんが考え込み、止まる。
観客のため息。観客の根気がすごい。
とりあえず《忘却石》は出た。
しかし三原さんの最後の《復讐》で消えた。もしやライブラリ勝負か? という気配。

浅原さん、さらなる《忘却石》を出し、《ドラゴン》らカウンターを載せて、三原さんの手に《もみ消し》さえなければ起動して殴って勝ち、という状況になり、ここで長考。
三原さんのライブラリーはすでに残り4枚。

このときの私の思考:
「なんで浅原さんはこんなときでもこんなに慎重なのだ! 私だったら《もみ消し》あろうとなかろうといいや、殴っちゃえ! ってなるから一生マジック強くなれないんだけどさ!」

ここで会田さんが来て(ゲーム開始後80分経過)、3本先取の予定だったが2本先取にしたいという申し入れが入る。
慶太さんがテーブルでレポートを書いてる真木さんに気を利かせて缶コーヒーを買ってくる。進藤さんがそれを見て「オレも欲しい、っていうか腹減った」という話になり、二人して牛丼とか言い始める。

長いこと考えた末、浅原さんは2体目の《ドラゴン》を出し、エンド。
三原さん「終わりっすか! マジっすか」

三原さん、エンドに兵士を18体出し、《ドラゴン》とともにアタック。兵士17体分が通り、浅原さんのライフも残り1になる。
なんとなく観客に広がるざわめき。
ここで浅原さんがポンと机を叩いて「もー、つかれた!」とこぼす。
三原さん、「最後の勝ち手段」と言いながら追加で《隠れ石》と《ドラゴン》を出す。兵士も17体生き残っている。さらに《隷属器》を出す。そして三原さんの残りライブラリーは2枚。

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文字数制限に引っかかるので今日はここまで。
っていうかここでこういうテキストを書くのは
基本的に間違ってるよね。

メメント・モリ

2003年11月21日
●今日の芝居
燐光群「チャーリー・ビクター・ロミオ」下北沢ザ・スズナリ

衝撃と観劇後の余韻の重さは★★★★、
面白いか、また見たいかと言われれば★★くらい
3500円

珍しく社会派……というかシリアスな芝居を見に
行った。芝居はエンターテインメントが一番と
常日頃思ってはいるんだけど、この芝居の評判が
たいへんよくて興味を持ったので。

飛行機の墜落事故6件を取り上げ、それぞれの
ブラックボックスを忠実に再現した芝居である。
2羽の鳥がエンジンに飛びこんだ飛行機や、
整備士が養生テープをはがし忘れたために
あらゆる計器が異常な値を示し、操縦士が
パニックを起こした飛行機、それに私が小1の時
あの御巣鷹山に落ちた日航機123便も。

わりと感情移入して見るほうなので、最初から
とにかくめちゃくちゃ怖かった。いつ落ちるか
いつ落ちるかと、機長がのんきにトイレに立ったり
するともうはらはらして、警告音に竦みあがって。
こんな平和そうな、実直そうな、勤勉そうな
人たちもひとりのこらず死んでしまうんだと
思って泣きながら。

コントロールを失った飛行機をなだめすかして
いろいろなことを試みながら戦っているシーンは
専門用語だらけだし、普通の芝居ではありえない
くらいみんなが同時にしゃべるから、かなり
集中して状況を把握しようとしないとわからない。
そういう場面では、芝居が芝居として、決して
舞台は揺れたり衝撃を受けたりしないのにまるで
遊園地の乗り物みたいに揺れているように見える
俳優の演技に感心したり、日本語訳した台詞に
吹き替えの映画のようなかすかな違和感を
おぼえたりしているのだが、ひとたび警報が
鳴り出したとたん、それどころじゃない。

日航機の副機長が「フラップアップ!」と叫び、
機長が2,30回も「頭下げろ!」と繰り返すのを
確かに私は小1の夏のニュースで聞いた。
確かあのときの客席には、落ちていきながら
ずっと震える文字で手帳に妻と息子への遺書を
書きつづけた父親がいたはずだ。
最後にものすごい音がして(まるで観客に痛みと
衝撃を与えるような音響の技術がすごかった)、
全員の絶叫が吸いこまれるように消えるのと
一緒に照明が消えて、舞台上方に「生存者4名」と
静かにテロップが出る。

落ちるまでには、あんなに時間がかかるものなのだ。

参考までに:

http://www.mars.sphere.ne.jp/amearts/about%20CVR%20.htm

http://www4.justnet.ne.jp/~tohno/htm/cvr.html

ちなみに今日うちの両親が飛行機で札幌へ
祖父の法事に行ってたりする……

旅日記

2003年10月3日
ユニバーサル・スタジオ・ジャパン旅行記。
アトラクションのネタバレを含みます。


朝六時起き。朝食はビュッフェでいろんな調理法の
ジャガイモやいろんなシリアルを混ぜて食べたり。

実はこのホテルを予約するときに、ホテルからUSJ
直行のシャトルバスがあると聞いていたんだけど、
あとでよく確認したらそのバスは週末しか出て
いなくて、しかたなく電車で一時間かけて行く。

通勤電車なんだけど、進行方向向かって左に一列、
右に二列並んだ座席が全部前を向いているという
バスみたいな不思議な作りの車両。車内では
ひたすら寝ていた。車窓から通天閣を見た。

開園15分前くらいに到着。コインロッカーに荷物を
預け、開園するなりジョーズのパス(時間指定で
待たなくていい予約券。ディズニーランドで言う
ファストパスのこと)を取って「ジュラシック・
パーク」へ。ここの音楽ってつくづくいいよね。

最後のティラノサウルスはともかく、あとは「恐竜が
どこかにいるぞ!」という雰囲気だけで押し通し、
恐竜があまりたくさん見られず欲求不満ぎみ。
落ちるところは本能的にうずくまってしまうので
写真には私がまったく写っていなかった。

そのあと「バック・トゥ・ザ・フューチャー」へ。
入り口の行列を作るところでビデオを流していて、
「トヨタの新技術で二人乗りのデロリアンをなんと
八人乗りに!」とか「トヨタの新技術で八つの席の
うち、好きなところに運転席をまばたき一つで移動
できます!」とかやっていて、もっとじっくり
見たかったんだけど待ち時間が短すぎて見られず。
あとドクが昔の著名人と対面する合成CGも良かった。

乗り物はディズニーランドで言う「スターツアーズ」
なんだけど、あれより画面が上にまで伸びていて
臨場感があり、揺れも激しい。そして酔う。
でも面白かった。欲を言えば2015年と氷河期と
原始時代だけじゃなくてもっと西部劇の時代とか
いろんなところを回って欲しかった。

そのあとジョーズまでまだ時間があったので
「バックドラフト」へ。映画のメイキングビデオを
見てから炎がごうごう燃えさかるセットを見学。
本物の炎があれだけがんがん燃えているのを見ると
さすがにすごい。燃え方もいろいろあるし、水を
撒き散らして爆発もするし、最後はいろいろ崩れ
落ちてくるし、思ったよりずっと良かった。

それから「ジョーズ」。しつこいけどディズニー
ランドで言うと「ジャングル・クルーズ」ね。
船に大勢乗って、お姉さんの案内で進むんだけど
担当のお姉さんがかなり投げやりで何言ってるか
あまりよく聞き取れず、とりあえずジョーズが
時々出てきて水がかかってびっくりするのと、
お姉さんが撃ったショットガンがはずれてガス
タンクが爆発してびっくりするくらいかな。
ジョーズの目がすごいつぶらで可愛らしいのが
印象的だった。まん丸なんだもん。

ライドはこんなもんでとりあえずよかろうと
(「E.T.」は母親も私も映画にあまり思い入れがなく、
混んでいるうえにたいして面白くもなさそうだった
ので結局行ってない)いうことで次はショーめぐり。

スケジュールと首っ引きでまずは「モンスター・
ロックンロール・ショー」だったかな。
ビートルジュースの司会で、フランケンシュタインの
怪物とその花嫁と狼男とドラキュラとにぎやかしの
女の子二人組が歌い踊るというもの。

何やら曲目がどれも微妙な古さで、BON JOVIの
「ONE WILD NIGHT」にサンタナのグラミー賞とった
やつ(曲名失念)にリッキー・マーティンなんて
かなり微妙な線だよね。あと70年代ナンバーとかも
やってたらしいけど私は知らなかった。

ここに限らず会場のあちこちでゲリラ的にやってる
バンドのショーとか、日本の家族連れみたいな
一般客にはわかんないのが多そうで、こういう
アメリカのエンターテインメントを持ち込む
難しさを時々感じた。たとえばハリウッドエリアには
映画・音楽など各界の有名人の名前を掘りこんだ
星型のタイルを道路に埋め込んであるんだけど、
全然知らない名前ばっかだと思ったら昔のテレビ
タレントだったとか、アメリカのテレビのセットを
町並みに再現してあったりするんだけど、そんなの
日本人には絶対わからないでしょ。

ともあれ次は「ウォーターワールド」。
水ぶっかけまくり、爆発しまくりのショーで
盛り上がって面白かったが、ちょうどラスト
バトルが死角になる席に座ってしまって微妙に
よくわからなかった。

ここでハロウィーンのパレードが始まるという
ことで「ターミネーター2」のパスを取りがてら
道路に座り込み、かなりホラーな感じのパレードを
見る。大量のドクロとかブードゥーっぽい衣装とか
あんまり子供向けじゃない感じで、隣にいた小さい
子は最初から最後までずっとすごい勢いで泣いてた。

大阪の土地柄なのか知らないけどダンサーがやたら
芸が細かく愛嬌を振りまいてきて、私のところにも
怖そうなメイクのお姉さんが真正面に静止して
にらみつけてくるのでびびっていたら、いきなり
ウインクされて笑った。隣の泣きまくってる子にも
何人も寄ってきていないいないばあやってた。

面白かったのは、その子がお母さんに「はい、
バイバイしなさい」と言われたら、泣きじゃくり
ながらそれでも手を振っていたこと。

そろそろ疲れたのでハンバーガー食べて一休み
(そのほかこの一日で食べたのはターキーレッグと
チュリトス、焼きそばカルツォーネは食べ損ねた)
したあと、今度は「ワイルド・ワイルド・ウエスト・
スタント・ショー」を見に行って、顔が可愛くて
小柄な日本人のお兄さんが大活躍するスタントに
大満足、隣の「アニマル・アクター・ショー」は
ブタが可愛くて名犬ラッシーの決めポーズの貫禄が
かっこよくて、あと「ウォーター・ワールド」を
もう一回見て今度はラストシーンもばっちり。
さっきのときとキャストが全員違ってた。

でもって「ターミネーター2」。噂の綾小路レイカが
この人だというのを名乗られて初めて知った。
切れ味鋭いアドリブにはじけた演技、素晴らしい。
映画本編の方は、先端恐怖症の人は見ちゃいけない
と思った。

最後に「バック・トゥ・ザ・フューチャー」に
もう一回乗って、さっきよく聞き取れなかった
ビデオの音声とかちゃんと聞いてきた。

お土産を少しだけ買って(自分用はなし)、夜の
ハリウッド・マジックを最初の5分だけ見てから
(全部見ると間に合わない悲しいスケジュール)
バス乗り場に急ぎ、空港行きの直通リムジンバスに
乗る。70分ひたすら寝ているうちに空港到着、
晩ご飯にきつねうどんを食べて土産物屋を少し見て
神戸の豚角煮まんが旨そうだったので3個で1000円も
するけどそれを買い、帰路に着く。帰宅は24時。

感動日記

2003年9月15日
今日はYESのコンサート。
結論から言って、「生きててよかった」。

東京国際フォーラムは初めて行ったんだけど
やたら金のかかった豪華な建物。Aホールの収容
人員は4000人くらいかな? YESファンって本当に
こんなにいるんだねえ。びっくりした。客層は
男女半々くらいで年齢層は高いけど、私より若い
女の子もたまにいたりする。隣はやや年上の姉妹。

私の場所は1F前から17列目とかなり前のほう、
ただし最右端。でもリック・ウェイクマンの
キーボード要塞の正面で、始まる前、すごく
近くで舞台の機材を見ることができた。小さな
ハープや得体の知れない楽器いろいろ。

セットリストはだいたい以下の通り。

0. Firebird Suite
1. Siberian Khatru
2. Magnification 
3. Don’t Kill The Whale
4. In The Presence Of
5. We Have Heaven
6. South Side Of The Sky
7. ハウギターソロ(To Be Over〜Clap)
〜休憩〜
8. 象さん・さくら(一瞬)〜チューリップのうた
9. Show Me
10. リックキーボードソロ(Henry?等)
11. And You And I
12. Heart Of The Sunrise
13. Long Distance Runaround
14. FISH〜Tempus Fugit〜ON THE SILENT WING OF FREEDOM
15. Awaken
〜アンコール〜
16. Owner Of A Lonely Heart
17. Roundabout

まずオープニングの5人が出てくるところで泣き、
「南の空」でハウとかけあいのソロをお弾きになる
リック・ウェイクマン様のあまりの神々しさと
お美しさにうちのめされ、「Siberian Khatru」の
ハウのリフ部分がすごくテンポを下げてあったので
かなり不安に思っていたらソロのまったく衰えぬ
見事さに感動し、とにかくどの曲もみんな良かった。

前にYESを見たのはOpen Your Eyesツアーの時で、
そのときは「さすがにレベルの高い演奏だな」と
思ったけど、今回みたいに響いてはこなかった。
今回の「Awaken」なんか本当に素晴らしくて
「神」とか「愛」とか考えちゃうくらいだった。

何がいいってやっぱリック様。目の眩むムーグ
ソロにひらめく指のアルペジオ。キーボード塔の
あっちとこっちで演奏するとき、移動にあわせて
金髪がふぁさぁって揺れたりして、もう私の中で
完璧にキース・エマーソンを超えました。
こんな、腹の底から「くぁーっこいーい!!」って
感情がわいてくるのは久々ですよ。サイバー
フォーミュラ(TV版)でブリード加賀が「行けー!
ハヤトーっ!!」って名台詞を吐いた時以来かな。
あ、違うや、グランプリ広島の準決勝もあったか。

ともかく、ジョン・アンダーソンはいつもどおり
「幸せオーラ」を出していて、「僕幸せ、みんな
幸せ」みたいな彼の歌声を聞いてると癒される。
おかげで休憩時間に飲んだコーヒーがとっても
おいしくて、なんて私は幸せなんだろうと思った。

絶対ジョンは自然大好きで幸せいっぱいのハーフ
リングだと思う。ついでにほかのメンバーも考えて
みると、クリスはやたら調子に乗るドワーフで、
リック様はエルフ、ハウはストイックに年をとった
人間で、ホワイトは妙にパワフルだからハーフ
オークでどうだろう。

そうそう、あと照明もよかった。
「Siberian Khatru」のあの難しいリズムと同時に
マグネシウムライト(?)が発光したり、メロディに
合わせて照明を細かく動かしているところが多く
見ていて感心してしまった。

お土産に「こわれもの」のジャケットイラストを
あしらったTシャツと派手なキャミソール(こんな
女の子向けグッズ、あまり需要がないのでは……)
買ってきた。明日着よう。パンフは英語版なので
買わなかった。英語読むのしんどいし、写真を
眺めて楽しむって面子でもないからね。

とりあえずライブCDがほしい。

唐橋充大特集!

2003年8月20日
東映ヒーローマガジン(だったかな)を立ち読み
していたら、「唐橋さんはプライベートでもブッ
飛んでる人だ」というコメントが出てきて「へぇ」
ボタンを連打しようかと思ったんですが、私の
知っているイメージだと「めちゃくちゃ腰の低い
はにかみやのいい人で、絵が上手くて天才肌」
という感じなんですよねぇ。

今日は私が今二番目に好きな俳優、唐橋さんの話。
単に自分のための文章で、知らない人が読んでも
ちっとも面白くないのを最初に断っておきます。


ファンになったきっかけは、唐橋さんが早稲田の
「Cretan Crete」という劇団に所属していたときに
見に行ったことなんですが、今数えてみると実は
3本しかクリクリの公演を見ていませんでした。

「SIS〜ボクの彼女は多重人格〜」
「ヴァンパイア・ハンター」
「SINBAD」

そのほか、客演として次の2本を見てます。

X-QUEST「血む娘。ザ・ヴァンパイア」
ニュアンサー「流星 LOVES YOU」

それぞれのストーリーと唐橋さんが演じていた
役柄の覚書と芝居の感想です。

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「SIS〜ボクの彼女は多重人格〜」

ストーリー:多重人格の彼女の心の中に迷い込んだ
主人公の青年が、心の森を探索し、各人格との対話を
通して彼女の過去やトラウマを知っていく。

役柄:多重人格の「彼女」が頼りにしている
精神科医。患者思いのいい医者なんだけど、
唐橋さんのあの独特の喋り方や妙にカッコいい
動きのせいで、「この医者は絶対悪い人だ」と
かなり最後のほうまで信じていた。

感想:初クリクリ観劇。「美男美女しかいない劇団」
というのが第一印象で、(男女一人ずつ例外はいる
ものの)入団時に写真オーディションがあるんじゃ
ないかと思うほどだった。


「ヴァンパイア・ハンター」

ストーリー:ヴァンパイア・ハンターの男とその
弟子の少年は、ヴァンパイア一族が住まう城へ
攻め入るが、返り討ちにあう。男は命からがら
逃げ出すが、弟子はヴァンパイアの女王に捕らわれ、
「死にたくない」と願ったことから一族として迎え
入れられる。一族の確執や権力争いの中、彼は
徐々に力をつけ、一族のほかのヴァンパイアたちや
新たなヴァンパイア・ハンターを滅ぼしていく。
ラストシーンで彼は、すっかり年をとったかつての
師匠に再会、人間の心を思い出しかけるが、彼を
一刀のもとに切り捨てて闇の中へ駆け戻っていく。

役柄:主人公。栗本薫が飽きもせず多用する
「若くて美しい男」という単語が、これほど似合う
人はいまいと思ったね。黒ずくめの、ぴったりした
衣装にマントひるがえして、女王の与える血を啜る。

感想:耽美。ゴージャス。ロマンチック。
ゴシック・エンターテインメント。
内容は「V:tM」の初心者向け紹介。ケイティフ
とか血の契りとかの細かい部分も出てきたから、
たぶん作者はルールブックを読んだと思われる。
ヴァンパイア・ハンターの師匠と弟子の関係が
やたら「萌え〜」な感じでドキドキした(笑)
だって、師匠はどんどん老いぼれていくのに、
弟子だけいつまでも若くて美しいままなんだよ。


「SINBAD」

ストーリー:実はシンドバッドの話ではなく、
シェヘラザードととその夫シャハリヤールの話。
シェヘラザードの語る冒険物語の世界に入り
込んだシャハリヤール王は、シンドバッド一味
との冒険を通じて人間的に成長し、かつて妻に
裏切られたトラウマを克服してシェヘラザードと
幸せに暮らす。めでたしめでたし。

役柄:やっぱり主人公のシャハリヤール王。
感情の起伏の激しい役で難しそうだった。

感想:当時は知る由なけれど、これがクリクリの
最後の公演。普通のファンタジー・エンター
テインメント。音楽がよかったなぁ。


X-QUEST「血む娘。ザ・ヴァンパイア」

ストーリー:ヴァンパイアの女と人間の男が恋を
するが、女はやはり人に混じっては暮らせないと
生まれた男の子を連れて去ってしまう。
残された男はヴァンパイアと人間が共存できる
世界を作ろうと考え、子宮の代わりに血溜め袋を
取り付けた「娘」を作り出す。
一方その頃、街ではヴァンパイアの仕業と噂される
連続殺人事件が起きる。その容疑者である貴族の
家で、ヴァンパイアの少年と血を生む娘は出会い、
さまざまな脇役たちとともに世界との戦いに
巻き込まれていく。
(※うーむ、あらすじの書きにくい芝居だ……)

役柄:警察にヴァンパイアではないかと疑われる
貴族の「ビューティ様」。実は単なる血依存症
(アルコール中毒みたいなものらしい)で、
処女のメイドを大勢雇ってその血を飲んでいた。
ふんわりした白い袖の王子様みたいな衣装で、
ダンスのピルエットが無茶苦茶キレイで、でも
喋り方はすごくヘン。

感想:この作品だけビデオを持ってるんだけど、
実際に見たときの「すげぇ!!」って感動がビデオ
では全然伝わらなくてもったいない。照明と音楽、
殺陣とダンスとたたみかける台詞回し、唐橋さんの
美しい身のこなしも全部私の記憶の中にだけある。


ニュアンサー「流星 LOVES YOU」

ストーリー:眠ってばかりいる主人公の少女の
引越しを手伝うため、集まる友人や元彼氏たちの
絡み合う人間模様を、少女の夢の中の荒唐無稽な
イメージと交錯させて描く。

役柄:主人公の、別れたばかりの大学生の彼氏。
ボランティアに従事していて、次は東ティモールに
行くことになっており、彼女を連れて行くことが
できないので別れた。頭のてっぺんからつま先まで
正真正銘の「いい人」。こんないい人が実際いたら、
惚れることは間違いないけど完璧すぎて息が詰まる。
喋り方はごく普通。眼鏡かけてるのがまた素敵。
しかし少女の夢の中のシーンでは、なぜかバレリーナ
みたいな異常な露出度の高い衣装で現れ、ぐるぐる
回って踊っていた。もうちょっと仕事選べよ……。

感想:芝居はかなりつまらなかったんだけど、
決して偽善者っぽくならない、唐橋さんの笑顔の
さわやかさと、ラストシーンで決めたバク中が
やたらと印象的。


あと、少年社中「黄」公演のときに、唐橋さんが
客だしをやってて、廿浦さんあての差し入れを
渡そうと私がうろうろしていたら、「お呼び
しましょうか?」と声をかけてもらったことがある。

すごく腰が低くていい人というイメージはその時の
会話や、クリクリ公演のときにお客さんから
差し入れをもらったりしているときのようすから
私が勝手に抱いたものだ。
でも、どの公演のときも、最後に役者が舞台に揃って
頭を下げるとき、一番最後まで頭を上げないのは必ず
唐橋さんだったよ。

--------------------------------------------

http://www2.neweb.ne.jp/wd/crecre/
↑ここで唐橋さんの絵なんかが見られます。
 劇団自体はもうありません。

こんなに長々と書いて結局何が言いたかったかと
いうと、劇場版555を早いとこ見たいな、と。

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