the kebabs「見物」レポート
2020年7月30日「ライブDVDの収録を現場で見物できるチケット」を2万円で買い、恵比寿リキッドルームに30人だけの観客になった話。
●経緯
コロナでツアーができなくなったthe kebabsというバンドが、ツアー用に確保してたライブハウスや人員を生かし、ライブDVDを作って売ることにした。
それに合わせ、収録の様子をzoomでオンライン観覧できる「監視」チケットと、ライブハウスの現場で見られる「見物」チケットを売った。
DVDだけなら4千円、監視オプションは千人限定でプラス2500円。見物は全部込み2万円で、30人限定。ただしライブの客という扱いではなく、あくまで遠くから見物するだけとのこと。
●購入
kebabsの生放送の最中にこの内容が発表され、「今から先着順販売」とのことだったので、ライブを聞きながらオンラインショップで登録とクレカ入力などをすませておき、時報とともに購入。2分くらいで売り切れていたと思う。
kebabsのライブは生で見られるなら1回でも多く見たい(でも全然チケット買えない)。その上30人限定という、人生でもう二度となさそうなチャンス。2万円は安い。
●入場
18時開場の15分くらい前に会場のリキッドルームに来いという話だったので、それまで外で待って45分に階段を上がったら、すでにけっこう列ができてた。私は15人目くらい。
客層は男女半々くらい、20~30代中心。ほぼ全員1人客のようだった。
受付で検温とアルコール消毒をし、名前と電話番号を言って、ドリンク受け取って入る。ドリンクチケットは2枚くれた。
中に入ると、フロアの後方に会議机を2列並べて8席作ってあり、先に入った人がすでに着席。その後ろに広めのPAエリアが組んであり、それを囲んでぐるっと横と後ろの少し高くなったエリアの止まり木に椅子を並べてある。
●本番前
18時から開演の19時まで、楽屋からkebabsが配信してくれる。TOKYO Wi-Fiとかいうやつが入るので、それを拾って見る。
ただし、ステージ上で音出しが始まって、配信の音が聞きづらいタイミングもあった。
しばらくすると、叙々苑の焼肉弁当が配られた。ちなみに肉がダメな人は前もってメールで頼んでおくと別のものに替えてくれるという至れり尽くせり。
私は配信を見ながらすぐ食べた。肉とご飯が柔らかくて、叙々苑ならではのナムル系の付け合わせもおいしい。配信中は食べず、ライブ中に食べてた人もいた(ディナーショー感あってそれはそれで良さげ)が、手元が暗くなるのでかなり食べにくそう。
この弁当についてはMCで「みんなが食べた弁当は俺たちのより2千円くらい高い」「俺たちは崎陽軒なのに……ここカットね、崎陽軒に悪いから」的な話があったので、3千円くらいなのかな。
「本番前は何してる?」という話題で、ひたすら弾いて指を「殺す」新井さん、クリッカーに合わせてゆっくり叩いて精神集中する浩之さん、「いつ本番スイッチが入るか」とかの話も、人それぞれで面白い。
本番20分前くらい、佐々木がパフィー歌ってたら田淵が来て、知り合いの「ノリコ」のために作った結婚式ソングがその後honey moon songになったという話があり、貴重な田淵版の歌が聞ける。あのサビから「結婚しようぜ」って歌詞のAメロに続くのはやばい。
●開始
楽屋から延々と歩いてくるところが配信され、そのままシームレスにステージに出てくる。
ライブ中に声を出してはいけないと厳命されていたので、せめて精いっぱい拍手しようかと思ったが、たぶん30人全員がまわりの様子をうかがってて、誰も拍手しなかったのでそのままシーンとしてる。
演奏が始まってもフロア前方の人たちはわりと微動だにしてなかった。
途中のMCで「みんな自重して静かにしてる」「拍手してくれないのかと思ってた」「声出さなければ拍手はしてもいいんだけどね」と言っていたが、結局最後まで拍手は起きなかった。
ドローンが2台飛び回り、カメラ5台がステージ前をせわしなくうろうろしてる。手持ちカメラが右往左往してるかたわら、スチールカメラマンは落ち着いてる印象があった。
小さい方のドローンはサイズ感と動きがでかい虫っぽくてちょっと怖い。
腹に響くライブの音圧がとにかく懐かしい。前にライブハウス行ったのはいつだっけ?(1月6日のkebabsか?)
配信と異なり、ライブハウスの音圧と埃っぽい空気と照明の中で、リアルに感覚がよみがえる。
禁煙してる人が、他人の煙の匂いをかいで突然吸いたくて仕方なくなるみたいな感じで、「ライブ切れ」が著しく、サビの盛り上がりで我慢できずに立ち上がってウオーッとステージに走っていってしまったらどうしよう、とドキドキする。何言ってるかよくわからんと思うけど……。
「今突然自分が狂ったらどうしよう」って普段思うことなんかないけど、今ならやりかねない、境界線上にいるような感じ。
私はともかく、ほかのお客さんがそうならないかも無駄に心配になってしまう。
この曲のこのサビ、モッシュ凄そうだよなぁ~などと思いつつ、赤べこのように首を振るくらいしかできない。
モッシュに飛び込んで汗でしっとりしたTシャツたちに挟まれたり、客席にダイブして歌う佐々木の脚を支えたり、マイクを客席に向けられコーラスをみんなでがなったり、そういうことっていつできるのかな? もう2度とできないんじゃないかな? と、ノリノリになりながらもすごく悲しくなってしまった。
●ライブ中のいろいろ
「ダラダラしたMCがDVDに入るの嫌いだからカットしよう」と言うが、切られるとなると喋りたくなっちゃう田淵。
佐々木「カットされるならなんか言いたいことがあるの?」
田淵「いや、バンドっていいなぁって……」
新井「(手を挙げて)それ! 僕も思います!」
佐々木「別にここカットする必要ないでしょw」
「ジャキジャキハート」で佐々木がビールを取りに行って戻ってこず、「田淵よろしく!」という声だけ入って、予期してなかったので普段歌わないとこの歌声がひっくり返る田淵。
佐々木は帰ってくるときに客席に手振ってくれた。
新曲も良かった。「水族館へ行こう」は「美ら海~♪(美ら海~♪)」で笑ってしまう。「優しくされたい」がいい曲だなと思った。「戦争をやめよう!」的なすごい歌詞。
新井さんが髪から何かを必死に取り外してるなぁと思っていたが、ギターに取りつけてたカメラ?が絡まっていたらしい。
「ガソリン」で佐々木がこっちにマイクを向けて歌わせようとしてくるトラップ。代わりに手のひらを広げて歌う気持ちだけ送った。
ラストは3人がフロアで大暴れ。お客さんが入ってないと狭く感じる。カメラもついていくのが大変そう。床に転がりながらも意外とちゃんと演奏してる。田淵がドローンを胸トラップするところも見えた。
DVDではどんなふうになってるのか楽しみ。
●終了後
終わったらお客さんはすぐに退出させられたが、21時半まで楽屋から「打ち上げ配信」が続く。地下鉄に乗ってしまうと電波が途切れてしまうので、駅前でずっと立って見てた。
田淵は日常会話から「この人にこれを語らせよう」って拾ってフリップ用意してるわけで、そういう編集力、司会力がすごいよなぁと思う。身内だけなら与太話で終わりそうなことを、世の中のためとかビジネスにちゃんと繋げようと考えてるし、ライブ後でみんな疲れてるだろうに真面目な話してくれて嬉しい。
次はYoutubeで投げ銭ありのライブをやるらしいのでそれにも期待。
●経緯
コロナでツアーができなくなったthe kebabsというバンドが、ツアー用に確保してたライブハウスや人員を生かし、ライブDVDを作って売ることにした。
それに合わせ、収録の様子をzoomでオンライン観覧できる「監視」チケットと、ライブハウスの現場で見られる「見物」チケットを売った。
DVDだけなら4千円、監視オプションは千人限定でプラス2500円。見物は全部込み2万円で、30人限定。ただしライブの客という扱いではなく、あくまで遠くから見物するだけとのこと。
●購入
kebabsの生放送の最中にこの内容が発表され、「今から先着順販売」とのことだったので、ライブを聞きながらオンラインショップで登録とクレカ入力などをすませておき、時報とともに購入。2分くらいで売り切れていたと思う。
kebabsのライブは生で見られるなら1回でも多く見たい(でも全然チケット買えない)。その上30人限定という、人生でもう二度となさそうなチャンス。2万円は安い。
●入場
18時開場の15分くらい前に会場のリキッドルームに来いという話だったので、それまで外で待って45分に階段を上がったら、すでにけっこう列ができてた。私は15人目くらい。
客層は男女半々くらい、20~30代中心。ほぼ全員1人客のようだった。
受付で検温とアルコール消毒をし、名前と電話番号を言って、ドリンク受け取って入る。ドリンクチケットは2枚くれた。
中に入ると、フロアの後方に会議机を2列並べて8席作ってあり、先に入った人がすでに着席。その後ろに広めのPAエリアが組んであり、それを囲んでぐるっと横と後ろの少し高くなったエリアの止まり木に椅子を並べてある。
●本番前
18時から開演の19時まで、楽屋からkebabsが配信してくれる。TOKYO Wi-Fiとかいうやつが入るので、それを拾って見る。
ただし、ステージ上で音出しが始まって、配信の音が聞きづらいタイミングもあった。
しばらくすると、叙々苑の焼肉弁当が配られた。ちなみに肉がダメな人は前もってメールで頼んでおくと別のものに替えてくれるという至れり尽くせり。
私は配信を見ながらすぐ食べた。肉とご飯が柔らかくて、叙々苑ならではのナムル系の付け合わせもおいしい。配信中は食べず、ライブ中に食べてた人もいた(ディナーショー感あってそれはそれで良さげ)が、手元が暗くなるのでかなり食べにくそう。
この弁当についてはMCで「みんなが食べた弁当は俺たちのより2千円くらい高い」「俺たちは崎陽軒なのに……ここカットね、崎陽軒に悪いから」的な話があったので、3千円くらいなのかな。
「本番前は何してる?」という話題で、ひたすら弾いて指を「殺す」新井さん、クリッカーに合わせてゆっくり叩いて精神集中する浩之さん、「いつ本番スイッチが入るか」とかの話も、人それぞれで面白い。
本番20分前くらい、佐々木がパフィー歌ってたら田淵が来て、知り合いの「ノリコ」のために作った結婚式ソングがその後honey moon songになったという話があり、貴重な田淵版の歌が聞ける。あのサビから「結婚しようぜ」って歌詞のAメロに続くのはやばい。
●開始
楽屋から延々と歩いてくるところが配信され、そのままシームレスにステージに出てくる。
ライブ中に声を出してはいけないと厳命されていたので、せめて精いっぱい拍手しようかと思ったが、たぶん30人全員がまわりの様子をうかがってて、誰も拍手しなかったのでそのままシーンとしてる。
演奏が始まってもフロア前方の人たちはわりと微動だにしてなかった。
途中のMCで「みんな自重して静かにしてる」「拍手してくれないのかと思ってた」「声出さなければ拍手はしてもいいんだけどね」と言っていたが、結局最後まで拍手は起きなかった。
ドローンが2台飛び回り、カメラ5台がステージ前をせわしなくうろうろしてる。手持ちカメラが右往左往してるかたわら、スチールカメラマンは落ち着いてる印象があった。
小さい方のドローンはサイズ感と動きがでかい虫っぽくてちょっと怖い。
腹に響くライブの音圧がとにかく懐かしい。前にライブハウス行ったのはいつだっけ?(1月6日のkebabsか?)
配信と異なり、ライブハウスの音圧と埃っぽい空気と照明の中で、リアルに感覚がよみがえる。
禁煙してる人が、他人の煙の匂いをかいで突然吸いたくて仕方なくなるみたいな感じで、「ライブ切れ」が著しく、サビの盛り上がりで我慢できずに立ち上がってウオーッとステージに走っていってしまったらどうしよう、とドキドキする。何言ってるかよくわからんと思うけど……。
「今突然自分が狂ったらどうしよう」って普段思うことなんかないけど、今ならやりかねない、境界線上にいるような感じ。
私はともかく、ほかのお客さんがそうならないかも無駄に心配になってしまう。
この曲のこのサビ、モッシュ凄そうだよなぁ~などと思いつつ、赤べこのように首を振るくらいしかできない。
モッシュに飛び込んで汗でしっとりしたTシャツたちに挟まれたり、客席にダイブして歌う佐々木の脚を支えたり、マイクを客席に向けられコーラスをみんなでがなったり、そういうことっていつできるのかな? もう2度とできないんじゃないかな? と、ノリノリになりながらもすごく悲しくなってしまった。
●ライブ中のいろいろ
「ダラダラしたMCがDVDに入るの嫌いだからカットしよう」と言うが、切られるとなると喋りたくなっちゃう田淵。
佐々木「カットされるならなんか言いたいことがあるの?」
田淵「いや、バンドっていいなぁって……」
新井「(手を挙げて)それ! 僕も思います!」
佐々木「別にここカットする必要ないでしょw」
「ジャキジャキハート」で佐々木がビールを取りに行って戻ってこず、「田淵よろしく!」という声だけ入って、予期してなかったので普段歌わないとこの歌声がひっくり返る田淵。
佐々木は帰ってくるときに客席に手振ってくれた。
新曲も良かった。「水族館へ行こう」は「美ら海~♪(美ら海~♪)」で笑ってしまう。「優しくされたい」がいい曲だなと思った。「戦争をやめよう!」的なすごい歌詞。
新井さんが髪から何かを必死に取り外してるなぁと思っていたが、ギターに取りつけてたカメラ?が絡まっていたらしい。
「ガソリン」で佐々木がこっちにマイクを向けて歌わせようとしてくるトラップ。代わりに手のひらを広げて歌う気持ちだけ送った。
ラストは3人がフロアで大暴れ。お客さんが入ってないと狭く感じる。カメラもついていくのが大変そう。床に転がりながらも意外とちゃんと演奏してる。田淵がドローンを胸トラップするところも見えた。
DVDではどんなふうになってるのか楽しみ。
●終了後
終わったらお客さんはすぐに退出させられたが、21時半まで楽屋から「打ち上げ配信」が続く。地下鉄に乗ってしまうと電波が途切れてしまうので、駅前でずっと立って見てた。
田淵は日常会話から「この人にこれを語らせよう」って拾ってフリップ用意してるわけで、そういう編集力、司会力がすごいよなぁと思う。身内だけなら与太話で終わりそうなことを、世の中のためとかビジネスにちゃんと繋げようと考えてるし、ライブ後でみんな疲れてるだろうに真面目な話してくれて嬉しい。
次はYoutubeで投げ銭ありのライブをやるらしいのでそれにも期待。
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