7月10日の日記

2014年7月10日
最近見た公演などのまとめ書き。

●JAPAN NIGHT 国立競技場

国立競技場建て直しに伴う音楽イベントJAPAN NIGHTの2日目。
大江戸線の国立競技場駅はけっこう深いんだけど、人が多いのでエスカレーターを止めて階段で上がらせていて、途中で「いつになったら地上に出られるの!?」と切れてる女の子がいた。
駅を出た途端すごい人ごみに飲み込まれたけど、右に進んだらすぐ国立競技場の入り口だった。みんな入り口のバナーを撮るから列が詰まるらしい。
回りのお客さんのファッションや持ち物を見るに、ラルクのファンが全体の6~7割を占めるくらい多そう。

ステージが横向きで、私の席はステージに向かって右側のスタンド後方。スピーカーの柱にステージ中央がバッチリ遮られていて、1000円引きの見切れ席扱いでもいいんじゃってくらいだった。
日が沈むまで夕陽が正面から照りつけてずっとまぶしかったけど、新宿の高層ビル群が望めていい景色だった。暑くもなく寒くもなく、快晴で開放的で気持ちよかった。

オープニングに、国立競技場とともにたどってきた日本のスポーツ史、といったムービーが流れてカッコよかった。

○MAN WITH A MISSION
いきなり音が小さくて、どこか遠くでやってるライブみたいだった。
ドラムに合わせて全体が小さくなるのか、音量バランスが悪く、メインボーカルは聞こえるけどコーラスは聞こえない。席がもう少し近ければマシだったのかもしれないけど。
そんな感じで今イチのりきれないままだったけど、FLY AGAINで6万人で手を上げてるのは壮観だった。あと映像が気合入ってて、アリーナ前方の人は空撮でびゅんびゅん飛びまわるムービーを間近な大画面で見てたら気持ちよさそうだなと思った。
後ろの方からやたら「かわいー!」って言ってる女の子の声がしたんだけどあの狼かわいいのかな……?

○SEKAI NO OWARI
転換中、わきの画面前にウサギや何かのお面をかぶった人たちが5人ずつ立って待ってて、カーニバルのダンサーとかなのか?と思っていたら、始まる前に引っこんだ。その後、アリーナの通路に来てスタッフみたいに中央に立ってたが、特に何もしなくて謎だった。世界観用の演出なら、もう少し何かやればいいのに。
ENTERTAINMENT以降、演出過多とプライベート切り売りに疲れてほとんどチェックしてなかったので、定番曲の中に入った鉄拳アニメの「銀河街の悪夢」が、一度も聞いたことなくてすごいインパクトだった。今回のために映像に歌詞を書き足したらしい。一応最後に「変わりたいなら今やるしかない、がんばれ」というメッセージは投げてたものの、とてもフェスに向かない鬱曲で、すごい。最後の「ただいま」に対して、客席から「おかえりー!」という声がまばらに飛び、そういう救いが与えられるものなのかと思ってたけど、なんかファンの間では雰囲気を壊すから顰蹙ものだという書き込みもちらほら。
RPGとか全然ピンとこないんだけど、こういう、漢字の「世界の終わり」だった頃みたいな曲がいっぱいあるなら、もっと聞き続けたいと思った。

○Perfume
セカオワの途中で日が沈み、一気に暗くなる。
映像つき箱の中から登場して、モノクロの映像と一緒に踊るというなんかすごい演出(ツアーでやってるやつだと思う)。30分しか持ち時間ないわりにはけっこうしゃべって、PTAのコーナーではtrfとB’zもやったけど、METROCKと違ってTMレボリューションはやんなかった。
そして入場時に配られた電波制御のペンライトが稼働し始め、色もバンバン変わるし、ランダムにチカチカさせる機能もあってキラキラするとすごくきれいだった。最初に6万人で赤く光った時に大海嘯の王蟲の眼みたいだったw

○ラルク
曲がほとんどわからないので隣のノリノリのお姉さんに場所を譲って控えめに見てたが、炎はバンバン噴き出るし虹色の花火も上がるし、最後はでっかい包みをアリーナの通路に並べて何だろうと思ってたら6色の風船が群れになって夜空を飛んでいき、派手だった。
後方から「音ちっちゃい!」と文句が聞こえてたが、Perfumeが一番音のバランスよくて(カラオケだから)、セカオワがその次、ラルクはマンウィズよりは音量出てたと思うけどバランスはあまりよくなくて、国立はバンドに向かないと思った。今後はないから別にいいんだけど。
あとhydeが画面で超アップになったときに女性ファンの「きゃーーーかっこいいーーーーーーー!!!」という黄色い歓声がすごかった。確かにアップになってもすごく若く見えるので、荒木飛呂彦と同じような黒魔術使ってるのかもしれない。

Perfumeは7年後も日本代表としてがんばりますと言ってたし、ラルクも去り際に「またここで会おう」と言ってて、7年後どうなってるかなあ……と思いをはせる。


●加藤隆生 晴れたら空に豆まいて

SCRAP主宰にしてロボピッチャーのボーカル、加藤さんの弾き語りライブ。初めて来たけど、テーブルや桟敷席があって、一応禁煙みたいだし音もいいし、駅から近いいい箱。
早めに行って、1つ目の「はいからさん」の最後のほうから見た。
年いったロックバンドという感じの2人、元気よく歌わせる。
2つ目の「僕の話を聴いてほしい」はボーカルがすごい独特なカッコつけた人で、でも一周回ってすごく見てて恥ずかしい感じの動き(マイクの前でガクッと崩れ落ちたり、両手を上から降り下ろすとか)。曲はまあまあ?
3つ目が加藤さんで、真ん中へんの座席に移動。
「流星」、「月夜の哲学者」、就活のときに作って今でも励ましてくれるという「売春婦の歌」(古い歌謡曲っぽさ)、それから「フラワー」をやったけど口笛が全然吹けなくなってて、「ちょうどいいふたり」、最後に「ルキア」。
けっこう酔っていてのめりこんだ歌い方で、ギターは自分でも言ってたけど相当ヘタ、でも気持ちがこもっててしゃべりの面白さと人柄でもっていく感じ。客も一番入ってた。
意訳だけど、リア脱の規模が拡大するほど孤独が深まるようだと言っていて、直接お客さんと向き合う音楽活動をもうちょっと増やしていくらしい。2か月後にまた出るらしい。
帰りに「謎出ないですよ! なんでいるんですか?」って言われたw


●YANKEE 新代田FEVER

初ワンマンライブのチケットがヤフオクで10万円とかで取引されていた米津玄師が、練習がてら?シークレットであちこちのライブハウスに出演していた中の、最後の回。ワンマンは行けなかったけどここで見られて良かった。

待っているのは制服の女子中学生?や、ラッドのタオルの子もいたが、だいたいは若いサブカル女子って感じだった。
4つのバンドが出るうち、2番手と3番手が発表されていて、人気ありそうだしトリかな?と思っていたが中に入ってみたらマイクのセッティングがやたら高くて、最初だった。

何も言わずに始まった。一曲ごとにお客さんが「おおおー!」って感じになってたけどviviだけ静かで、私はイントロで膝から崩れ落ちそうになったけど回りはあんまり反応がないように思った。途中、「かっこよすぎてもうどうしよう!」みたいに感極まってる女の子の声も聞こえた。
最前列の数列はおとなしかったが中ほどの数列は盛り上がっていて、大迷惑の三三七拍子を叩いたり、チューチューチューチューのとこで手をあげたりして楽しかった。大迷惑の二番で歌詞が飛んでた。

1.しとど晴天大迷惑
2.駄菓子屋商売
3.メランコリーキッチン
4.海と山椒魚
5.vivi
6.WOODEN DOLL

MCは、最初に中ちゃんが「盛り上がってますかー?ってやってみたかったんです」と楽しげ。「昨日新しいテレキャスターを、黄色と黒じゃなくて黄色と紫で作って米津君のツイッターで公開したら、みんなにさつまいもって言われて……」と言ったら「かっこいいよー!」と声が飛んだ。あと、米津さんは「3回目のライブだけど、3回とも同じことを言います、暑い。暑いしか言うことがない」。
「最後の曲です」「えー」というやりとりのあと、チェシャ猫っぽく笑って照れくさそうに手を振ったのが、年相応の若者って感じで非常に可愛かった。

海と山椒魚、WOODEN DOLLはいい曲だなーとしみじみ。viviのラストとともに逆光のシルエットで汗が一滴したたり落ちたのが色っぽくて素敵だった。
個人的に、「本物が目の前で歌ってる!」という初々しい感動に打ち震えて、初めてライブ見たような感激があり、原点回帰だった。自分が中学生だったとしたらすごい衝撃だろうけどその感覚を少し取り戻せたような。
楽曲はものすごくキャッチーで巨大化してるけど、バンドとしてはまだ駆け出しで、ユニットでのワンマンは大きすぎるという自己評価は正しいと思った。ワンマンでずっと声もつのかなみたいな感じもあったし。とはいえけっこう難しそうな曲を再現していたし、ノリもよかった。
あと今後やっていくならキーボード入れたほうがいいのでは。打ちこみだとリズムずらせないし。

ほかのバンドのメモ。

STOROBOY
ドーパン+ベボベ
80~90年代アメリカのパワーロック風でわかりやすい

ドミコ
ドラムとギターボーカルの若い少年二人だけ、アンビエント、サイケデリック、最近のオウガっぽい雰囲気も
歌いらないからいさぎよくインストバンドにしたほうがよい
二人とはとても思えない音空間だが、個人的にはあんまり好きじゃなく、一曲目で休憩でもいいなと思ったが曲の合間が一切ないので出ていくタイミングがなかった

虚弱。
キーボードとドラムの女の子二人がメインで、サポートにベースとギター
白い衣装
インストで、ピアノでなんか雰囲気いいメロディを弾いてるのをかすませてリズム隊でガリガリ盛り上げていくスタイル、雰囲気はいいけどあんまりあとに残らないような感じ?


●ボストン美術館(名古屋)ミレー展

名古屋でラスクロの収穫祭とツアーに出たついでに。ツアーでボロ負けしたので超速でドロップして観光地を探したら、会場からふた駅のところにあることがわかったので見に行った。
駅前の大きく立派な建物の中にある。広場で地下アイドルみたいなちょいぽっちゃりめの女の子が看板の一つも出さずに歌ってて、おっさんたちが目の前に詰めかけて熱心に歌っていた。

ミレー展をじっくり鑑賞。有名なのは「種をまく人」が来てた。すごく色が黒くて、補正されてる説明映像だと朝なんだけど、実物はほとんど夜明け前でうっすら東の空が明るくなってるレベル。ミレーの絵は全体的に黒いので修復とかがされてないのかも。
ほかの作家のフォンテーヌブローの森の滝の絵もいいし、農民の暮らしぶりがメインで、牛や羊がいっぱいいて和む。特に最後のほうの、明るい農民生活を描いたジュリアン・デュプレのガチョウがよかった。空いててゆっくり見られるし、座って休めて快適。


●少年社中「ネバーランド」青山円形劇場

再演。初演は自分の感覚では2年前くらいで、「あまり感覚をおかずに再演したな」という印象だったが、実は4年前と知って愕然。確か当時はヒカリエなんてなかったような。劇場の手前の道もだいぶにぎやかになっていた。そもそもこどもの城自体なくなっちゃうんだしな……。

席が通路に面していて期待高まる。そして向かいに岩田さんが座っていて驚く。そういや今回出てなかった。モデルなみにかっこいい。

最後まで最前列に空いてる席が1つあって「もったいな死」しそうだった。チケット取りづらいだろうに。

オープニングですでにうるっときた。
脳内で思い出補正が加わってぼんやりキラキラしている作品が、目の前で細部まで詳細に見えるという、すごく不思議な感覚。しかも細々とアップデートされており、メインじゃないところでも役者が細かく芝居をしているので、見ていないところもすみずみまで目に飛び込んでくるような感じ。

初演のときと違う役者がやっている役のうち、スミーのようにすごく似ている人もいれば、トゥートルズのようにすごく変わっている人もいる。トゥートルズは「はげちゃった」のあとの三角座りが一番ツボに入った。
そして森さん無しではたしてワニ神さまがやれるのか不安だったけど、さすがの長谷川さんだった。

ジョンが名刺を片手で差し出していたところが、両手で出して握りつぶされる流れに変わっていて、大人になった感じがしたw
フック船長が衣装を引き継がないのは、銀色バージョンもそれはそれでかっこいいからいいけど、どうせなら同じ衣装2つ作ればよかったのに。

井俣さんももう一応アラフォーだと思うんだけど、身体のキレがすごいなぁ。ほとんどアスリート。廿浦さんの身体も見事。あのシーンの台詞かなり好きなんだけど、目の前にいると聞くより体に目が行ってしまうw 堀池さんは年とらないなぁ。20代前半でも通りそう。あと個人的にはやっぱり大竹さんのウェンディのほうがよかったな。包み込むような器の大きさとあどけなさを兼ね備えてた。

もはや演劇というものから離れ過ぎているため、最初は芝居くささみたいなのが気になってしまったんだけど、ジョンだけ芝居くさくない“まっとうな大人”の言い回しなので素直に聞けた。

本当に名作で、後半泣きまくり。
いろんな台詞がいちいち刺さる。マイケルの「自分にしかできないことをやればいい。自分にはできないことを探すって、大変なんだぞ。それがあるなんてうらやましい」というような台詞が重い。あと「続けなくちゃいけないんだ、終わらせないために」が今回はズッシリ来た。

空の飛び方が完璧だった。胸を張って上方へすごく高く上がっていた。
帰りの道を茫然と歩き、この感覚にもっと浸っていたいと思った。

4年前の日記
http://28432.diarynote.jp/?day=20100628

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