5月5日の日記

2012年5月5日
ゴーメンガースト三部作を、昔から読むべき読むべきと思い続けて
今まで来てしまい、ついに「タイタス・グローン」を読み始めたが
描写が濃すぎて読み終わるまでにたっぷり3週間もかかってしまった。
最近は文字の級数も大きくてサクサク読めるエッセイとか軽い文章ばかり
読んでたからリハビリが必要だと思った。

例を挙げると、
「闇夜に稲光が光った」

「そこに訪れたのだ。日光よりも眩しい光――剃刀を思わす光が。石細工、柱や塔、草の葉や小石の構造の最も微細な点まで見せたに留まらず、それらを手品の様に何も無い処から作り出した。前にはそんな物は無く――虚空が、光の排除によるあらゆる物の不在があるばかりだったが――電気の炎が点を奔るや目も眩む凄絶な栄光に包まれて万物が君臨したのだ」

「夕焼けがきれいだった」

「周囲の空はくすんだ薔薇色で雪花石膏の如く半透明でありながら人の肌の如く華麗。そして熟れていた。柔肌やたわわな果実の如く熟れていた。これは漠然とした光輝を用いての青臭い実験などではない――手で触れる事の叶わぬこれは無上の夕焼けであり、かの赤い目が初めて瞬きした時から始まった地球の古代の夕焼け総ての子供であった」

万事がわりとこの調子で書かれているので、真面目に読まないと何が
起きてるのかよくわからなかったりする。かなりキャラも立ってるし
話自体はなかなか面白いんだけどね……。

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