トルコ旅行記 完全版 6日目
2010年7月25日7月6日(日)6日目
5:30に車掌が「モーニング・ノック」をしに来る前に目覚ましで起きる。
朝ごはんは6時から食堂車にて。いくつか団体が乗っているので、それぞれの添乗員がくじ引きをし、5:00~5:30の組、5:30~6:00の組……と割り当てていくらしい。
ちょうど日が昇り、海が視界に入ってきたあたりだった。めんどくさいのですっぴんで行く。
朝ごはんのメニューは、皿にチーズやオリーブ、トマトやジャムが盛り合わせてあり、テーブルにパンと熱々のゆで卵が山積みになっている。
チャイは二杯まで、コーヒーは一杯までついてくるので、チャイをもらう。
海景色を見ながらの朝ごはんは素晴らしいが、30分なのでややあわただしい。
6:30に部屋に戻り、到着は8時とのことだったのでもうひと眠りしようかと思ったら、さっさと車掌が来てベッドを座席に戻してしまう。
まぁしょうがないから椅子で7:30くらいまで寝るか、と思ったら、6:55に添乗員さんがやってきて「7:10に到着するそうです」と言う。
大慌てで化粧して荷物を詰め、イスタンブールのハイダルパシャ駅に降りたつ。
昔は8:00着だったのが、ダイヤ改正で7:10着に変更になっていたらしい。また、普段はだいたい30分やそこら遅れるものなのだが、今日に限って珍しく定刻に着いたそうだ。
スーツケースは車両からホームへは降ろしてくれるけど、そのあとは自分で持ってバスまで行く。
バスに乗り、今日は校長先生みたいなおじいさんの隣。
海沿いに走り、今までずっと旅してきたアジア側の大陸からボスポラス大橋を渡ってヨーロッパ側の大陸へ。
まずはブルーモスク近くの競技場跡へ行く。
エジプトから持ってきて、大きすぎたので下を切り落として立てたオベリスクと、それを真似て昔の人が小さい石を積み上げて作ったらしいオベリスクもどきの塔、そしてギリシャがマケドニアとの戦争に勝った時に敵の武器などを溶かして作った「蛇の塔」がある。
オベリスクは建てる技術がなくて持ってきてから長年寝かされたままだったらしい。さすが古代エジプトの技術は世界一。
ブルーモスクに入る。
7:30オープンのはずがまだ開いてなかったので、しばらく中庭で時間をつぶす。
きれいなドアを撮ったり、ミナレットを見上げたりしていると、猫がやってくる。
今までのトルコ各地では野良犬がずいぶん多く、観光地では耳にタグがつけられた犬がゴロゴロしていたけど、イスタンブールに入ると一気に猫だらけになる。どこにでもいる。野良猫に優しい国らしい。
8時に中に入る。前方は祈りのスペースなので観光客は後ろ半分だけ。
とても広く、天井も壁もどこもかしこも装飾びっしりで大変美しいのはおなじみの通り。
ミフラーブの前で祈っている人がいた。
集合時間に社長のドラ息子が遅刻。今までもしょっちゅう一人でたばこ吸いにどっか関係ないところにフラフラ行ってしまい、添乗員さんが駆け回って探すということが多く、ツアーとしてはかなり迷惑。というかその人がいるせいで、「私もちょっと遅れても大丈夫でしょ」という気分が蔓延しやすく、全体的に集合時間が遅れやすいツアーだった。
まぁ、毎回必ず5分前集合で、時間通りに帰ってきたのに全員に「この人遅いわね」みたいな顔で見られるよりはマシだけど。
とはいえ、36人のツアーで5分遅刻するということは、35人×5分で175分の他人の時間を奪っているのだということを……こういう人は言ってもわかんないんだろうなぁ。
さすがにガイドさんに「今度は置いていきますよ」と言われてた。
アヤ・ソフィアはツアーに入ってないので残念ながら通りすぎて、トプカプ宮殿へ。
アジサイや、杉の木の幹の中からイチジクの木が生えているという不思議な木のある中庭を通り抜け、門をくぐって建物に入る。
ここまでくると観光客だらけ。
集合時間と場所を決めて解散。
まだ朝なので、すいているうちに宝物庫を見ておけと勧められる。
ここは写真が撮れなかった。
超巨大なエメラルドやルビーがゴロゴロついている金ぴかの水差しとかアクセサリー、鎧や矢筒に剣、スプーン屋のダイヤは86カラットあるんだけど、全体的に宝石は大きすぎてもはやただの下品なガラス玉にしか見えない。もうエメラルドとルビーはいいよ、って気分になる。
しかし世界から集めたすさまじい宝の山なんだなということはわかった。
宝物庫から海を望むバルコニーに出ると、とてもさわやかで景色がきれい。
ここでも写真を撮ってもらう。
カメラ女子の人と交代で撮ったんだけど、なんかお互い遠慮し合って気持ち悪い。「安いカメラですみませんけど……」って言いながら渡され、「いえいえ、私下手なんで大丈夫かなぁ……」と言いながら受け取る。
年代も近そうだし、少なくとも旅行とカメラが趣味という二つの大きな点が共通するわけだから、社交的な人だったら友達になりましょうよって言いだせそうな気がするけど、私はなんだか反発心を持ってしまう。知らない同年代の女性とはいつもうまく話せない。
そんなことはともかく、次にイスラムの聖なる遺物をおさめた宝物庫へ行く。
ここは大変面白かった。最初はカアバ(メッカの中心にある黒い四角い建物)の聖なる鍵がいろいろ、モーゼの杖(ほんとか?)、ムハンマドのひげ、そして洗礼者ヨハネの頭蓋骨と手(豪華に装飾された箱に穴が開いていて中にミイラ風のものが見える)、などなど。
ただ、見ている最中に後ろからどっと客が詰め掛けてきて押すな押すな状態になってしまった。
また、眼鏡のおじさんが生でコーランを読んでいて、その声が朗々と建物中に流れている。いかにもありがたい感じで、しばらく拝聴させていただいた。
お経は聞いてても眠くなるだけなんだけど、コーランは聞いてると癒される。あとアザーンもテンションあがるし、アラビア文字も大好き。きっと前世はイスラム教徒だったと思う。
さらに図書館や謁見室、土産物屋などに入って集合。
ハレムは別料金で入れなかった。日本の古美術の展覧会も開かれていたらしいが、そこも行ってない。衣装の展示室はどこにあるかよくわからなかった。
どこにでも飾ってある、独特な形をした飾り文字はなんて書いてあるのかとガイドさんに聞いたら、王様のサインなのだそうで、同じように見えてもちょっとずつ違うとわかった。
昼ご飯の前に、リュステム・パシャ・ジャーミイに行く。昼ご飯の後になると閉まってしまうらしい。
エジプシャン・バザール近くの、道端に靴を並べて売っているあやしげな露店が並ぶ界隈を入り、薄暗い階段を上ってモスクに入る。
ここはかなり穴場らしく、観光客が全然いないが、ブルーモスクも設計した有名建築家ミマール・スィナンが作ったところで、イズニック・タイルが非常に美しいことで知られる。
実際、ブルーモスクは一部にしかタイルを使っていないが、ここはほぼ全面が青いタイルに彩られ、こじんまりとして端正な建物。
絵葉書とかでよくある、タイルだけを接写した感じの写真を撮りまくる。
サーファーっぽいおじさんが、「床の中央にカメラを仰向けで置くと、天井がきれいに撮れる」ということをわざわざ呼びに来て教えてくれる。このおじさんも一人客で、前にもどこでだか忘れたけど、台車に積んだ素焼きの壺と赤い花と細い木がうまく配置されたすごくいい構図の場所を教えてくれたことがあった。
出口の横に電光掲示板があって、「今日の次のお祈りの時間」とクルアーンの一節を表示していた。
そこから昼ご飯の場所へ移動。
クムカピという名前の場所で、港からすぐ近くの魚を扱うレストランだけがずらっと並んだ地帯。居酒屋が多いとガイドさんは言っていたが、昼は団体客がいっぱい来るところっぽい。
排水口の蓋に魚の絵が描いてある。
魚のスープ(おいしい)、前菜はポテトとホウレンソウをやわらかく煮たのと豆の煮込みがテーブルごとに出てくる。メインはサバをトマトとチーズで煮た鍋……みたいな感じで、私はあまり好きではなかった。
デザートは甘いプディングで、全粒粉なのか、クスクスっぽさもある。
食べていると野良猫がやってきて、隣にいた猫大好きなおばあさんの足元に座りこみ、ずーっと待っている。パンは食べない。サバをちょっと落としてあげたら喜んで食べていた。二匹いた。
帰りに、トルコアイスの屋台があって、日本のテレビにも出たことがあるという有名なおじさんが売り子をやっている。3リラで買って食べる。
カメラを向けると隣にある絵看板と同じポーズをとってくれる。
アイスはすごく固いので、手にマメができている。
ガイドさんが「このおじさんはずっと昔からここに店を出していて、冬でも休まない」云々と宣伝して、一つサービスされていた。
次に新市街のイスティクラー通りというところで自由時間。
タクシン広場で青いトルコ国旗を持った人がいっぱい集まって何か叫び、デモをやっていた。
イスティクラー通りは歩行者天国で左右に服屋やファーストフード店が並び、人がいっぱいいて竹下通りみたいな感じだと思った。あれよりは道幅広いし真中を路面電車が走ってるけど。
バーゲン時期らしく、どの服屋もみんな50%オフになっている。「イリディリム%50」って書いてあったらそういう意味のはず。
見てみると確かにすごく安かったりするが、デザインはそこそこで、別に今ここで買わなくてもいいかなという感じ。ちょっといいなと思ったキャミソールは5000円もしてセールじゃなかった。
本とCDとおもちゃをまとめて扱う店に2軒入る。
マジックは7版のスターターの箱があって「トルコ語の説明書入り」的なことが書いてあった。
これを見る限りプロツアー・イスタンブールとかが開かれることはなさそうだ。あったら絶対行くんだけどなぁ。
あと、ジグソーパズルがけっこう盛んなようで、いろいろ置いてあったが、絵が微妙なのと、ピースが大きくて場所ふさぎなのが残念。
PCやPS3のゲームソフトはみんな英語のままで、あまりメジャーではなさそう。
ファーストフードは、今まで田舎だとバーガーキングを見かけたことがあるだけだったけど、ここまで来るとマックもケンタもスタバもある。ケバブのサンドイッチとかおいしそうなんで食べたかったけどお腹すいてない。
トルコの男性で髪が長い人って今まで一度も見たことなかったんだけど、ここで初めて長髪に四角い眼鏡をかけ、シタン先生みたいなタレ目にヒゲのイケメンを発見し、ガン見してしまった。イスティクラー通り最大の収穫と言ってもいい。
戻るときにデモとすれ違うが、さっきの青い旗の人たちとは違うようで、大きな犬を連れた女性が多く、手に手にプラカードを持っていた。
集合してバスに拾われ、ホテルへ。
最初の日に泊まったのと同じシェラトンで、あの時はよくわからなかったけど、今になってみると市内からすごく遠いところに位置しているということがわかる。
16時前にホテルに入り、18:25まで休憩。部屋でPCにネットをつないでみたら、今度は立ち上がったけど1時間8ユーロ、1日15ユーロと高いので、下のロビーにあるタダのPCを使う。
「@」の出し方がやっとわかった。左シフトと右シフトで違う字が出る仕様になってる。
ネットでさっそくマジック日本選手権の結果をチェック。
といってもあまりカバレージをしっかり読む気力はなかったので面白そうなところだけ拾い読みして、ツイッターも見てたら一気に日常生活気分がよみがえる。
眠いけど時間も半端なので写真を整理しつつ18;25に夜ご飯。バスに乗ってタクシン広場近くのレストランに行く。
メニューは挽割小麦?のスープ、千切り野菜のサラダ、おからみたいなチーズとひき肉が入った春巻、キョフテ(チキン系でやわらかい、串にさして焼いた細長いハンバーグのトマト煮込み)にピラフとフライドポテト添え。パンは今までどこもみんなフランスパンみたいのだったが、ここだけナンっぽい平たいパンだった。デザートはナッツがついたシロップ漬けケーキで、ちょっと和菓子っぽい風味も。
帰り道に、両脇がびっしり自転車屋になっているトンネルをくぐり、夕陽でシルエットになっているモスクの数々を見、ベシクタシュのスタジアム脇を通る。
このあと「ベリーダンスと民族舞踊のショー」というオプショナルツアーを取っている人を途中で下ろして、ホテルに戻る。
民族舞踊に興味はあったけど、8000円は高い。
ホテルで添乗員さんと明日の自由時間について相談。
明日の午前中はやはりオプショナルツアーでボスポラス海峡のフェリークルーズというのがあるのだが、それを取ってない人は昼にホテルの入り口に集合することになっている。それだと、午前中の自由時間にどこかへ行きたいと思っても、一度ホテルに戻ってこなければならない。
ただ、そのあとグランドバザールにみんなで行くので、グランドバザールでバスに拾ってもらうことができるそうだ。
そのときグランドバザールの地図を持ってなかったので、あとで添乗員さんが部屋に来て待ち合わせ場所を教えてくれるということになる。
添乗員さんは明日の帰りの飛行機の座席を確保するため、WEBチェックインをロビーのPCで頑張っていた。
添乗員さんが来るまで、日記メモを書いたりお湯を沸かして日本茶飲んだり、明日の予習をしたり。
財布を見ると、枕チップを2リラ置いたらもう残りが25リラしかない。
もうだいたいお土産は買ったからいいけど。
しばらく待って添乗員さんが来たので、待ち合わせをヌルオスマニエ門の前に12:30と決める。
その時、「実はお誕生日一緒なんですよ」と言われてびっくりする。なんと!「星占いだと相性最高なんですよね」と話す。織田裕二と妻夫木聡も一緒なんですよと教えてもらうが全然知らなかった。
あとで検索してみたら瑛太とかhideとか横峯さくらも一緒じゃん。マキシマムザ亮君は年も同じだった。へぇー。
風呂に入り、スペイン対パラグアイ戦とドイツ対アルゼンチン戦のハイライト番組を見る。シャビ・アロンソのPKがなんで蹴り直しになったのか、トルコ語では理解できなかった。
23:30に寝る。
5:30に車掌が「モーニング・ノック」をしに来る前に目覚ましで起きる。
朝ごはんは6時から食堂車にて。いくつか団体が乗っているので、それぞれの添乗員がくじ引きをし、5:00~5:30の組、5:30~6:00の組……と割り当てていくらしい。
ちょうど日が昇り、海が視界に入ってきたあたりだった。めんどくさいのですっぴんで行く。
朝ごはんのメニューは、皿にチーズやオリーブ、トマトやジャムが盛り合わせてあり、テーブルにパンと熱々のゆで卵が山積みになっている。
チャイは二杯まで、コーヒーは一杯までついてくるので、チャイをもらう。
海景色を見ながらの朝ごはんは素晴らしいが、30分なのでややあわただしい。
6:30に部屋に戻り、到着は8時とのことだったのでもうひと眠りしようかと思ったら、さっさと車掌が来てベッドを座席に戻してしまう。
まぁしょうがないから椅子で7:30くらいまで寝るか、と思ったら、6:55に添乗員さんがやってきて「7:10に到着するそうです」と言う。
大慌てで化粧して荷物を詰め、イスタンブールのハイダルパシャ駅に降りたつ。
昔は8:00着だったのが、ダイヤ改正で7:10着に変更になっていたらしい。また、普段はだいたい30分やそこら遅れるものなのだが、今日に限って珍しく定刻に着いたそうだ。
スーツケースは車両からホームへは降ろしてくれるけど、そのあとは自分で持ってバスまで行く。
バスに乗り、今日は校長先生みたいなおじいさんの隣。
海沿いに走り、今までずっと旅してきたアジア側の大陸からボスポラス大橋を渡ってヨーロッパ側の大陸へ。
まずはブルーモスク近くの競技場跡へ行く。
エジプトから持ってきて、大きすぎたので下を切り落として立てたオベリスクと、それを真似て昔の人が小さい石を積み上げて作ったらしいオベリスクもどきの塔、そしてギリシャがマケドニアとの戦争に勝った時に敵の武器などを溶かして作った「蛇の塔」がある。
オベリスクは建てる技術がなくて持ってきてから長年寝かされたままだったらしい。さすが古代エジプトの技術は世界一。
ブルーモスクに入る。
7:30オープンのはずがまだ開いてなかったので、しばらく中庭で時間をつぶす。
きれいなドアを撮ったり、ミナレットを見上げたりしていると、猫がやってくる。
今までのトルコ各地では野良犬がずいぶん多く、観光地では耳にタグがつけられた犬がゴロゴロしていたけど、イスタンブールに入ると一気に猫だらけになる。どこにでもいる。野良猫に優しい国らしい。
8時に中に入る。前方は祈りのスペースなので観光客は後ろ半分だけ。
とても広く、天井も壁もどこもかしこも装飾びっしりで大変美しいのはおなじみの通り。
ミフラーブの前で祈っている人がいた。
集合時間に社長のドラ息子が遅刻。今までもしょっちゅう一人でたばこ吸いにどっか関係ないところにフラフラ行ってしまい、添乗員さんが駆け回って探すということが多く、ツアーとしてはかなり迷惑。というかその人がいるせいで、「私もちょっと遅れても大丈夫でしょ」という気分が蔓延しやすく、全体的に集合時間が遅れやすいツアーだった。
まぁ、毎回必ず5分前集合で、時間通りに帰ってきたのに全員に「この人遅いわね」みたいな顔で見られるよりはマシだけど。
とはいえ、36人のツアーで5分遅刻するということは、35人×5分で175分の他人の時間を奪っているのだということを……こういう人は言ってもわかんないんだろうなぁ。
さすがにガイドさんに「今度は置いていきますよ」と言われてた。
アヤ・ソフィアはツアーに入ってないので残念ながら通りすぎて、トプカプ宮殿へ。
アジサイや、杉の木の幹の中からイチジクの木が生えているという不思議な木のある中庭を通り抜け、門をくぐって建物に入る。
ここまでくると観光客だらけ。
集合時間と場所を決めて解散。
まだ朝なので、すいているうちに宝物庫を見ておけと勧められる。
ここは写真が撮れなかった。
超巨大なエメラルドやルビーがゴロゴロついている金ぴかの水差しとかアクセサリー、鎧や矢筒に剣、スプーン屋のダイヤは86カラットあるんだけど、全体的に宝石は大きすぎてもはやただの下品なガラス玉にしか見えない。もうエメラルドとルビーはいいよ、って気分になる。
しかし世界から集めたすさまじい宝の山なんだなということはわかった。
宝物庫から海を望むバルコニーに出ると、とてもさわやかで景色がきれい。
ここでも写真を撮ってもらう。
カメラ女子の人と交代で撮ったんだけど、なんかお互い遠慮し合って気持ち悪い。「安いカメラですみませんけど……」って言いながら渡され、「いえいえ、私下手なんで大丈夫かなぁ……」と言いながら受け取る。
年代も近そうだし、少なくとも旅行とカメラが趣味という二つの大きな点が共通するわけだから、社交的な人だったら友達になりましょうよって言いだせそうな気がするけど、私はなんだか反発心を持ってしまう。知らない同年代の女性とはいつもうまく話せない。
そんなことはともかく、次にイスラムの聖なる遺物をおさめた宝物庫へ行く。
ここは大変面白かった。最初はカアバ(メッカの中心にある黒い四角い建物)の聖なる鍵がいろいろ、モーゼの杖(ほんとか?)、ムハンマドのひげ、そして洗礼者ヨハネの頭蓋骨と手(豪華に装飾された箱に穴が開いていて中にミイラ風のものが見える)、などなど。
ただ、見ている最中に後ろからどっと客が詰め掛けてきて押すな押すな状態になってしまった。
また、眼鏡のおじさんが生でコーランを読んでいて、その声が朗々と建物中に流れている。いかにもありがたい感じで、しばらく拝聴させていただいた。
お経は聞いてても眠くなるだけなんだけど、コーランは聞いてると癒される。あとアザーンもテンションあがるし、アラビア文字も大好き。きっと前世はイスラム教徒だったと思う。
さらに図書館や謁見室、土産物屋などに入って集合。
ハレムは別料金で入れなかった。日本の古美術の展覧会も開かれていたらしいが、そこも行ってない。衣装の展示室はどこにあるかよくわからなかった。
どこにでも飾ってある、独特な形をした飾り文字はなんて書いてあるのかとガイドさんに聞いたら、王様のサインなのだそうで、同じように見えてもちょっとずつ違うとわかった。
昼ご飯の前に、リュステム・パシャ・ジャーミイに行く。昼ご飯の後になると閉まってしまうらしい。
エジプシャン・バザール近くの、道端に靴を並べて売っているあやしげな露店が並ぶ界隈を入り、薄暗い階段を上ってモスクに入る。
ここはかなり穴場らしく、観光客が全然いないが、ブルーモスクも設計した有名建築家ミマール・スィナンが作ったところで、イズニック・タイルが非常に美しいことで知られる。
実際、ブルーモスクは一部にしかタイルを使っていないが、ここはほぼ全面が青いタイルに彩られ、こじんまりとして端正な建物。
絵葉書とかでよくある、タイルだけを接写した感じの写真を撮りまくる。
サーファーっぽいおじさんが、「床の中央にカメラを仰向けで置くと、天井がきれいに撮れる」ということをわざわざ呼びに来て教えてくれる。このおじさんも一人客で、前にもどこでだか忘れたけど、台車に積んだ素焼きの壺と赤い花と細い木がうまく配置されたすごくいい構図の場所を教えてくれたことがあった。
出口の横に電光掲示板があって、「今日の次のお祈りの時間」とクルアーンの一節を表示していた。
そこから昼ご飯の場所へ移動。
クムカピという名前の場所で、港からすぐ近くの魚を扱うレストランだけがずらっと並んだ地帯。居酒屋が多いとガイドさんは言っていたが、昼は団体客がいっぱい来るところっぽい。
排水口の蓋に魚の絵が描いてある。
魚のスープ(おいしい)、前菜はポテトとホウレンソウをやわらかく煮たのと豆の煮込みがテーブルごとに出てくる。メインはサバをトマトとチーズで煮た鍋……みたいな感じで、私はあまり好きではなかった。
デザートは甘いプディングで、全粒粉なのか、クスクスっぽさもある。
食べていると野良猫がやってきて、隣にいた猫大好きなおばあさんの足元に座りこみ、ずーっと待っている。パンは食べない。サバをちょっと落としてあげたら喜んで食べていた。二匹いた。
帰りに、トルコアイスの屋台があって、日本のテレビにも出たことがあるという有名なおじさんが売り子をやっている。3リラで買って食べる。
カメラを向けると隣にある絵看板と同じポーズをとってくれる。
アイスはすごく固いので、手にマメができている。
ガイドさんが「このおじさんはずっと昔からここに店を出していて、冬でも休まない」云々と宣伝して、一つサービスされていた。
次に新市街のイスティクラー通りというところで自由時間。
タクシン広場で青いトルコ国旗を持った人がいっぱい集まって何か叫び、デモをやっていた。
イスティクラー通りは歩行者天国で左右に服屋やファーストフード店が並び、人がいっぱいいて竹下通りみたいな感じだと思った。あれよりは道幅広いし真中を路面電車が走ってるけど。
バーゲン時期らしく、どの服屋もみんな50%オフになっている。「イリディリム%50」って書いてあったらそういう意味のはず。
見てみると確かにすごく安かったりするが、デザインはそこそこで、別に今ここで買わなくてもいいかなという感じ。ちょっといいなと思ったキャミソールは5000円もしてセールじゃなかった。
本とCDとおもちゃをまとめて扱う店に2軒入る。
マジックは7版のスターターの箱があって「トルコ語の説明書入り」的なことが書いてあった。
これを見る限りプロツアー・イスタンブールとかが開かれることはなさそうだ。あったら絶対行くんだけどなぁ。
あと、ジグソーパズルがけっこう盛んなようで、いろいろ置いてあったが、絵が微妙なのと、ピースが大きくて場所ふさぎなのが残念。
PCやPS3のゲームソフトはみんな英語のままで、あまりメジャーではなさそう。
ファーストフードは、今まで田舎だとバーガーキングを見かけたことがあるだけだったけど、ここまで来るとマックもケンタもスタバもある。ケバブのサンドイッチとかおいしそうなんで食べたかったけどお腹すいてない。
トルコの男性で髪が長い人って今まで一度も見たことなかったんだけど、ここで初めて長髪に四角い眼鏡をかけ、シタン先生みたいなタレ目にヒゲのイケメンを発見し、ガン見してしまった。イスティクラー通り最大の収穫と言ってもいい。
戻るときにデモとすれ違うが、さっきの青い旗の人たちとは違うようで、大きな犬を連れた女性が多く、手に手にプラカードを持っていた。
集合してバスに拾われ、ホテルへ。
最初の日に泊まったのと同じシェラトンで、あの時はよくわからなかったけど、今になってみると市内からすごく遠いところに位置しているということがわかる。
16時前にホテルに入り、18:25まで休憩。部屋でPCにネットをつないでみたら、今度は立ち上がったけど1時間8ユーロ、1日15ユーロと高いので、下のロビーにあるタダのPCを使う。
「@」の出し方がやっとわかった。左シフトと右シフトで違う字が出る仕様になってる。
ネットでさっそくマジック日本選手権の結果をチェック。
といってもあまりカバレージをしっかり読む気力はなかったので面白そうなところだけ拾い読みして、ツイッターも見てたら一気に日常生活気分がよみがえる。
眠いけど時間も半端なので写真を整理しつつ18;25に夜ご飯。バスに乗ってタクシン広場近くのレストランに行く。
メニューは挽割小麦?のスープ、千切り野菜のサラダ、おからみたいなチーズとひき肉が入った春巻、キョフテ(チキン系でやわらかい、串にさして焼いた細長いハンバーグのトマト煮込み)にピラフとフライドポテト添え。パンは今までどこもみんなフランスパンみたいのだったが、ここだけナンっぽい平たいパンだった。デザートはナッツがついたシロップ漬けケーキで、ちょっと和菓子っぽい風味も。
帰り道に、両脇がびっしり自転車屋になっているトンネルをくぐり、夕陽でシルエットになっているモスクの数々を見、ベシクタシュのスタジアム脇を通る。
このあと「ベリーダンスと民族舞踊のショー」というオプショナルツアーを取っている人を途中で下ろして、ホテルに戻る。
民族舞踊に興味はあったけど、8000円は高い。
ホテルで添乗員さんと明日の自由時間について相談。
明日の午前中はやはりオプショナルツアーでボスポラス海峡のフェリークルーズというのがあるのだが、それを取ってない人は昼にホテルの入り口に集合することになっている。それだと、午前中の自由時間にどこかへ行きたいと思っても、一度ホテルに戻ってこなければならない。
ただ、そのあとグランドバザールにみんなで行くので、グランドバザールでバスに拾ってもらうことができるそうだ。
そのときグランドバザールの地図を持ってなかったので、あとで添乗員さんが部屋に来て待ち合わせ場所を教えてくれるということになる。
添乗員さんは明日の帰りの飛行機の座席を確保するため、WEBチェックインをロビーのPCで頑張っていた。
添乗員さんが来るまで、日記メモを書いたりお湯を沸かして日本茶飲んだり、明日の予習をしたり。
財布を見ると、枕チップを2リラ置いたらもう残りが25リラしかない。
もうだいたいお土産は買ったからいいけど。
しばらく待って添乗員さんが来たので、待ち合わせをヌルオスマニエ門の前に12:30と決める。
その時、「実はお誕生日一緒なんですよ」と言われてびっくりする。なんと!「星占いだと相性最高なんですよね」と話す。織田裕二と妻夫木聡も一緒なんですよと教えてもらうが全然知らなかった。
あとで検索してみたら瑛太とかhideとか横峯さくらも一緒じゃん。マキシマムザ亮君は年も同じだった。へぇー。
風呂に入り、スペイン対パラグアイ戦とドイツ対アルゼンチン戦のハイライト番組を見る。シャビ・アロンソのPKがなんで蹴り直しになったのか、トルコ語では理解できなかった。
23:30に寝る。
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