トルコ旅行記 ダイジェスト版

※完全版もあとでアップする予定ですが、そちらはあったことを逐一書くので、基本的にはダイジェスト版をご覧になることをお勧めします。

阪急トラピックスの8日間のツアー。
文中、1リラは約60円。

6月29日(火)1日目 成田空港→イスタンブール

京成特急を使い、安価で成田空港へ。
36人のツアー客が集合する。今回は一人客の追加料金が半額になるという日程だったので一人客が多い。

トルコ航空直行便に乗り込む。
椅子の並びが3-3-3で、機内が広々していて、椅子の頭部分がしっかりしていて上下に動き便利。また、乗りこむときにスリッパをくれるし、毛布もちゃんと袋詰めされている。イヤホンは耳のスポンジ部分が別になっているものを配る。
さらにポーチに入ったアメニティグッズをくれる。中身は全部深緑色で統一されていて、アイマスク・靴下・リップクリーム・耳栓・歯ブラシと歯みがき粉。
ポーチもしっかりしてて、金のある航空会社は違うなぁと思った。

さっそくゲームの中からビジュエルド(mixiアプリにもあるやつで、昔海外旅行のときに機内でやってハマった)を遊ぶ。
目が乾いてきたころにロースト・ヘーゼルナッツが配られる。ドリンクはサワーチェリージュースを頼む。

CDもいっぱい聞けるので、まず「トルコのロック」というジャンルから適当にジャケットがかっこいいのを聞いてみる。トルコ語だがメロディはわりと普通に聞きなれた感じで、ちょっと古くさい。
次の「トルコのポップス」のほうが、いかにもくねくねとアラビアンな感じで、みなやたらと声がいい。
「伝統的なトルコの歌」というジャンルになると瞑想用の曲とかいうのも入ってきて、いかにもあやしげだがだんだんどれも一緒に聞こえてくる。
結局最後は「80年代の名曲」ジャンルからピーター・ゲイブリエルとかポリスをかけていた。
あと「ワールドミュージック」ってジャンルの中に、宇多田ヒカルがあった。

最初の機内食。パスタが切れて魚しかなかった。
タラは固くて味がなかったがサフランリゾットはおいしい。あと小エビのサラダにオリーブオイルとレモンをかけて食べるのと、ニンジンとネギのオリーブオイル漬け(冷たい)、チーズケーキ。
うすいコーヒーがけっこううまい。

途中のおやつとしてサンドイッチかフルーツケーキかおにぎりが選べて、梅おにぎりを食べる。冷え切っててお米がポロポロしてるけど、名残惜しい味。

最後の食事はチキンブレストのグリルで、ポテトグラタンとラタトゥイユもついてておいしい! 木の実入りパンとサラダ、あとチェリーケーキもうまい。
オレンジジュースが切れててまたチェリージュースを飲む。
もうそろそろW杯の日本対パラグアイ戦は終わっているはずだけど、どうだったのかなぁと思いつつ食べる。今の世の中、日本戦の結果を知ろうとして知ることができない人ってあんまりいないだろうなぁ。

12時間かかってトルコのイスタンブールに着く。
時差は日本より6時間遅れで、現地時刻19:40。

降りたところでツアー客集合。別の日本人のツアーに紛れ込んでいるおじいさんがいた。
両替窓口で1万円を165リラと4.57リラのコインに替えたのち、スーツケースを回収しようと待っていたが、添乗員さんがポーターに指示して全部まとめて運んでくれてる! ツアーってスーツケースを自分で運ばなくてもいいのか! すげー!!

バスに乗ってホテルへ向かう。自由に座るように言われ、一人で窓際を確保。
私の前列に若い女の子が一人で座っていたら、黒い日本代表ユニ(しかも10番で素人臭さ満開)を着てグラサンをかけた男の人がその隣に座っていろいろ話しかけていて、ちょっとイヤな感じだなーと思う。

もう20時なのに空が明るい。
バスはイスタンブール郊外を走る。イスラム教国なのでそこらじゅうにモスクのミナレット(鉛筆のような尖塔で、その上からお祈りの時間を知らせるアザーンが流れる)が建っていて、テンションあがる。
トルコ人のガイドさんが一緒に乗って、トルコには紀元前7000年から人類が住んでいたとか、アジアとヨーロッパの架け橋としてさまざまな戦争の舞台になったとかいう話をする。
添乗員さんが「サッカーの結果がわかったんですけど、知りたくない人いますか?」と聞いて結果を教えてくれる。車内は特に反応がない。みんなサッカー興味ないのかな?

今夜のホテル「シェラトン・イスタンブール・マスラック」に着く。
ロビーに無料PCがあったのでmixiにログインしようとする。
だが、トルコのキーボードは普通のキーボードと違うので、「@」が出せない。トルコ語は「C」や「S」の下にニョロッと尻尾が生えたようなのや「i」の上の点がないものなど、アルファベットが多いので配列が違い、「@」は「Q」のキーの右下に書いてあるんだけど、シフト押しても出ない。
すると、私の前にもこのPCからmixiにログインした人がいたらしく、アカウントのところにメールアドレスのクッキー(?)が残っていたので、その「@」をコピペしてなんとかログインする。

部屋は五つ星なのでとても広く、ベッドはキングサイズに枕がいっぱい、バスタブには大理石が使ってある。ペットボトル2本の水をサービスでくれる。
ポルトガル対スペインが21:30キックオフで、なんとか前半まではぼんやり見てたが、後半は意識がなかった。

6月30日(水)2日目 イスタンブール→ゲリボルで昼食→ダーダネルス海峡をフェリーで渡る→トロイ遺跡→エイドレミッド泊

6:30の朝食はビュッフェで、シリアルが何種類もあるだけでなく干し果物(アンズ、レーズン、イチジク)やナッツ(くるみ、アーモンド、ヘーゼルナッツ)にオリーブもいろいろとりそろえられ、ヨーグルトも3種類ある。ひゃーと嬉しくなって「このハムも取ろう」と、片手に持ったシリアルの皿を置いたところ、そのガラスがカーブしていて、ガッシャーンと床に飛び散るシリアル、二つに割れる皿、腕にかかる牛乳。これはひどい。近くに人がいなかったのが幸い。
謝って紙をもらってそのへんを拭き、何食わぬ顔でテーブルにつく。
グレープジュースかと思ってついだらまたチェリージュースだった。コーヒーはやたらうすいけど香ばしくてミルクいっぱい入れるとおいしい。

隣に座った一人客の男の人が、別の一人客の男の人に向かって、「昨日からすごい円高で、出がけにFXに補償金入れてこなかったら吹っ飛んでましたよ、ハッハッハ」的な話をしていた。

7:30にバス集合。
昨日別のツアーに紛れ込んでたおじいさんが遅れてきて、さらに「カバン忘れた」と取りに行く。20分遅れて出発。
席は前から4列までに座る人だけをローテーションで決めて、あとは自由席。
私は先に窓側に座ってたら、あとから一人客のおばさんが来ていろいろしゃべる。

イスタンブールはなだらかな丘にびっしり集合住宅があって、どんなスラムにもモスクがある。
街を離れると畑になる。北海道みたいにゆるやかな起伏にパッチワーク状のひまわり畑と小麦畑が黄色と緑に広がり、ところどころに木。

ドライブインで添乗員さんが買ったピスタチオのチョコバーを全員に配ってくれる。
あとツアーのおまけの、「ナザール・ボンジュウ」というトルコのお守りのごく小さいのを1つずつ。
これはお土産屋ならどこにでもある、青い目玉のお守り。かつてトルコには黒髪黒目の民族しかいなかったが、青い目の人種が入ってきたときにその青い目を凶眼と恐れ、対抗するために青いガラスで目を模して子供に持たせたらしい。

しばらく走ると、突然バツーン!!とすごい音がして、タイヤがパンク。めったにない事態らしい。
ドライブインでチェックしたら「すぐに直したほうがいい、15分ですむから」と言われ、突如休憩となる。
15分たってもタイヤ交換は終わらず、待ちながら客どうしでしゃべる。私のカメラがでかいので、「写真の仕事してるの?」とかたくさん聞かれる。
また、私のよりは小さいがニコンの一眼レフを持ってる若い女の子がいて、カメラ話を少しする。その人はミラーレスの小さい一眼レフも持ってた。旅行ならカメラは小さくて軽いほうがいいよね。

ゲリボルという港町に着き、昼ご飯。
メニューは細い麺入りチキンスープ(うまい)、切ってビニール袋に入れてある大きな丸いパン、ピクルスと野菜の酸っぱいサラダ、サバの塩焼き+ピラフ+チーズ春巻き、ライスプディング。
サバの塩焼きはレモンがきいてるけど日本ふうだった。しゅうゆと大根おろしがほしい感じ。フォークとナイフで食べるのは大変。

飲み物はそれぞれ別に注文し、個別にウェイターに払う仕組みなんだけど、明らかに割高価格なので「頼まなくてもバレないんじゃね?」ということで頼まないでみる。たぶんマナーとしては全員頼むべきなんだろうけど、まぁ頼まなくても許してもらえるらしい。
このあとの食事でも、レストランによって飲み物の価格はまちまちなので、頼んだり頼まなかったりした。
毎日水のペットボトルを1本ずつくれるので、そんなに水分いらないんだよね。

マルマラ海とエーゲ海をつなぐダーダネルス海峡を渡るフェリーに乗り込み、三々五々好きな場所で海を見る。
乗っている時間は30分。静かな海で全然揺れない。
カモメがずっと周囲を飛び回っていたので、撮りまくる。カモメと船と背景の街を入れたいのだけど、うまくおさまらない。

着いたのはラプセキという町で、アジア側の大陸。今まではヨーロッパ側だった。
アジア側になると畑が減って荒れ地に木が増え、景色がちょっと日本っぽくなる。
左右に果樹園が増えてきて、道端でダークチェリーやモモ、トマトなどを並べて売っている。
ガイドさんがそこでダークチェリーを10キロ買ってくれる。10キロで2500円らしい。佐藤錦だったら100グラム500円くらいするから……10キロ買ったら50万円!?

トロイ遺跡に着き、一周する。
入り口に新しく作られた木馬以外は何もないところだと思っていたが、観光客がいるわりにはけっこう静かで、古い石垣やギリシャ文字の刻まれた柱のかけらなどの間を歩いて高台に風が吹き抜けていくと、聖地のおもむきでなかなか良い。あくまで何層にも重なった古い町であって聖地ではないんだけど、沖縄のウタキに行った時のような雰囲気があった。
最後に木馬に入ってみるが、眺めはいまいち。添乗員さんが「シャッター押しますよー」と言って、みんな木馬と写真に収まっている。
例の日本代表ユニの男の人が添乗員さんを長時間占有して写真を撮らせている。

さっき買ったチェリーを洗ってくれたとのことで、バスに乗る前にみんなで食べる。大味だけどやわらかくておいしい。結局20粒くらい食べた。

エーゲ海に沿って進み、夕方に海沿いのリゾート地、エイドレミットに到着。ギュレ・サルハンというホテルに泊まる。
ロビーが金ぴかで吹き抜けが豪華だが、よく見ると噴水にカエルやアヒルの置物を節操なく置いてあるのがちょっと成金趣味。
部屋も金ぴかの装飾で、小さいベッドが2つ。タオルを貝殻のような形に広げて置いてある。

ホテルのレストランで夕食。
ビュッフェで、なんだかよくわからないヨーグルトペースト的なものが多い。
ビーフの煮込みと味のないフライドチキンみたいなものを配ってくれる。チーズマカロニグラタンみたいのはおいしかった。
生野菜は水道水で洗ってあるから、万一当たるとよくないので取らなかった。
パンは大きいかたまりから自分で好きなだけ切り取る。

トルココーヒーを4リラで注文。カップの底に1センチくらい粉がたまってて、なんか損した気分に。
ハチミツ漬けのだ円形の焼き菓子が、ただ甘いだけじゃなくちょっと懐かしい味でおいしかった。
調子に乗ってほかのシロップ漬けのお菓子も食べたら、それはただ甘いだけでココアの味とか消えていた。気合いで食べるしかない。

食事の後、すぐ近くの海辺の遊歩道を散歩。
なんか夜になっても異常に明るいなと思っていたら、サマータイムが導入されていたかららしい。
20時前だけどようやく日が沈もうかというところ。

スカーフを髪に巻いたイスラムスタイルの女性と子供がいっぱいいる。
ちなみにここ十年くらいでトルコにはスカーフやブルカの女性が一気に増えたらしい。もともと宗教には寛容なお国柄だったんだけど、今の与党が厳格なのだそうだ。
ガイドさんが言うには「スカーフをしている女性たちのうち半分くらいは、本当はしたくないと思っているけど、みんながしているから仕方なくしている」。
まぁ暑そうではあるが、髪型に凝る代わりにスカーフでおしゃれをしたり、服と合わせたりしている人もいるので、これはこれで。

「ジャポーン!」って声をかけられて、子どもが手を振っていたので振り返したら、しばらくして近寄ってきた。
ウェンディ・ジョン・マイケルくらいの年頃の三きょうだいで、水着姿で、三人とも超美形。
でもついさっきホテルを出るときに、自転車に乗った子どもに「マネーマネー!」と叫んで近寄ってこられてちょっとびっくりしたので、警戒心が先に立つ。
子どもがかわいいからと写真撮ったりしてると、どっかに親が隠れてて金をせびられたりするんじゃないの?みたいな。
何を言ってるかわからない、という顔をしてたら行ってしまった。実際言葉がわからなかったんだけど。

その後も15分くらいの間に3、4回は呼びかけられた。大人も含めて。遭難したトルコの船を日本人が助けた「エルトゥールル号」の話はトルコでは有名だというし、親日派が多いとはよく言われるので、実際はただの善意なのかもしれない。そうだとすると貴重なチャンスをふいにしたかもしれないけど、旅先ではいつも警戒心を忘れないようにしないと。

ホテルに戻ってトルコポップスのPVが流れるテレビをBGMに、23時前に寝る。

つづく

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