パリ旅行記1日目

2006年12月13日
■11月28日(火) 大会前日

6:20起床、温かい牛乳を飲んで家を出る。
父親から餞別に90ユーロもらう。
自分で前もって両替しておいた分と合わせて
現金は計200ユーロとなる。

雨が降っていたので、地下道の入り口まで母親が傘を
差して送ってくれる。スーツケースとPCケースとカメラ
バッグがうまく持ちきれなくて、駅まで苦労して歩く。
日暮里乗換え京成特急で9時に成田第2ターミナル着。

eチケットを機械でさくっと操作してチェックイン。
JALカードの磁気が読み取れず、手でマイル登録する。
空港はガラ空きで、荷物検査も出国手続きも楽々。
本屋で立ち読みして待つ。免税店には用がないが、
最近は液体を買っても別送便で現地に届けてくれるらしい。

私の席は翼の上の左窓際。三人がけの中央が空いていた。
通路側の客は機内でずーーーっとゲームをやっていた。

久しぶりに飛行機に乗り、機内食のメニューや映画の
リストを見てテンションが上がる。JALなので日本語で
映画が見られるのがとてもいい。
ただ、自分の好きなときにビデオをつけ消しできる
システムではなく、同時に何本も流れているビデオを
自分でタイミングを合わせて見なきゃならない。

飛行機が飛び立ってすぐ、「プラダを着た悪魔」を見る。
何かと誇張されてる部分があるとはいえ、仕事のために
家族と友達を犠牲にしているあたり身につまされる。
そこまでしてやる仕事っていったい何なの、とかね。

しかし、これを見ているといい女たるものピンヒールで
全力疾走くらいできなければいけないんだなと思う。
今回、どうせしないだろうと思いつつマスカラを
持って来たが、やっぱりそれくらい頑張って毎日
しないとだめだなとも思う。

映画を見ている最中に昼ご飯が来る。
照り焼きチキンと米、蕎麦など。

じっと画面を見つめているうちにすっかり頭が痛く
なってしまい、ひと眠りしようとするがどうも動悸が
ひどくて眠れない。どうせ病院に行っても「こういう
歳の女性にはありがちなことですよ」とか、せいぜい
「自律神経の関係でしょう」とか言われるのは目に
見えているが、時々心臓飛び出そうになるから心配。
なおかつ病院で何科にかかればいいのかわからない。

続いて、半分くらい寝ながら「日本沈没」を見る。
予想していたほどトンデモ映画ではなく、要所要所が
「滅びの美学」という感じなのは良い。
さあ泣け!と言わんばかりのシーンでウルウルして
しまうのが悔しい。
明和電機の社長がかなりおいしい出方をしていたのが
面白かった。アンノとトミノはどこにいたんだろう?
総理が実は生きていて「エアフォース・ワン」ばりの
活躍をすると思ったのに。
相棒は死にフラグ立てすぎ。歌が流れるシーン長すぎ。
ここまでベタな展開にするなら最後は「落とし胤」では
ないのだろうか。
「結局最後に頼りになるのは自衛隊なんだよ」風味の
演出は叩かれていそうだなと思った。
わだつみで降りてくシーンは心中で敬礼だろうし。
しかし一番言いたいのは、「これ原作と全然違う話に
なっちゃってるじゃん!」ということだ。
「日本沈没」を見ていると思っていたのに、実際は
「アルマゲドン」だった。原作けっこう好きなのに……。

これを見終わってもまだ眠れない。あと5時間で到着。
見たい映画があと「パイレーツ・オブ・カリビアン」2と
「THE 有頂天ホテル」とあり、前者は始まるタイミングを
逃したので、二度目の昼ご飯を食べながら後者を見る。
ペンネアラビアータ。
飛行機が西へ飛ぶから、ずっと昼が続く。

「THE 有頂天ホテル」は笑えるが、感情の動きや台詞は
ちょっと唐突かなあと思うところもあり。先の読める
展開を少しハズすのがうまい。しかしラストだけ
時間切れになってしまい見られず、16時に着陸。

着陸間際、農園風景の中に一瞬、お城のように立派な
石造りの建物が見え、さすがヨーロッパ!と感動する。

空港でスーツケースが出てくるのを待ちながら、一緒の
便にたまたま乗っていたプレイヤーさんたちに声をかけて
ホテルまで一緒にタクシーで行くことにする。
フランスのタクシーは助手席には乗れないシステム
なので、3人ずつ分かれて乗る。

ワゴン車だったので料金が高いかもしれないと警戒し、
乗る前に「ルーブルまでいくら?」と聞いたら
ガイドブックに書いてある通りの目安額だった。

高速道路のわきに建っている高層マンション?のような
ビルの屋上に、ナショナルとかパナソニックとかサムソン
とか企業ロゴのネオンが1つのビルに1つずつついている
のが気になる。オフィスビルではないと思うのだが。

凱旋門の西側から市内に入り、その眺めに感動の声を
あげてしまう。エッフェル塔もちかちか点滅していた。
月並みな感想だけど、映画の中のような風景だった。
シャンゼリゼ通りを東へ走る途中、両脇の街路樹の
イルミネーションが一瞬だけ点いて、すぐに消えた。
点灯は12月からのはずだから、お試しか?

シャンゼリゼ通りは表参道みたいだ、と逆転した
感想を覚えてしまう。フーケッツには行きたかった。

途中の広場からトンネルに入り、セーヌ川沿いに出て
ルーブルの南側を回り、ガラスのピラミッドの正面を
抜けて(別に遠回りしたんじゃなくてルーブル北側の
通りは一方通行なのだった)ホテル・ド・ルーブルに
到着。44.4ユーロ。カードは使えずお金で払うが、
チップを渡し忘れた。

さっそくホテルの中に荷物が運び込まれてしまうが、
私のホテルはここではないので慌てて取り返す。
自分のホテルはそこからパレ・ド・ロワイヤルを
左手に見て一つ角を曲がったところにある。
初めての国、初めての街でちゃんと思ったとおりの
道を通って一直線にホテルに辿り着ける自分を褒めたい。

2つ星で、わりとモダンな内装のホテル。
受付では英語が通じた。名前を伝えたらちゃんと
予約はできていたが、PC操作にしばらく待たされる。
渡されたカードキーは穴あきパンチ式。

「外出するときは鍵を預けてね。24時間空いてるけど
夜中は入り口が閉まるから横のブザーを鳴らすこと。
朝ご飯はビュッフェで12ユーロ。部屋で食べることも
できるけど、その場合は前日のうちに申し出てね」
と言われる。英語が母語でない人の英語は聞き取れる。

102号室だが、0階、E階とあって1階は日本で言う3階。
建物は7階建てだった。
部屋は二人用とおぼしく、ダブルベッドにアメニティが
2つずつある。しかし冷蔵庫もセーフティボックスも
なく、シャワーだけでバスタブがない。あとコップが
プラスチックカップしかなく、せっかく携帯湯沸しと
ティーバッグをいろいろ持って来たのに使えない。
テレビは部屋の上の隅っこにある。

荷物を広げる前に、部屋の中の写真を撮る。
窓の外を見ると、人のいないカフェがあり、学校の
ような建物が見えるが、カーテンで室内を隠すという
感覚があまりないのか、こうこうと明るく丸見え。
さすがにこの部屋にはちゃんとカーテンが2枚あるが。

あと、思ったよりずっと気温が高い。14度くらい。

荷物をばらし、少し寝て、19時前にルーブルに向かう。
会場がルーブル美術館の地下ということなので、
とりあえずガラスのピラミッドの正面入り口に行くが、
「今日は休みだよ」と言われてしまう。
「カルーセル・ド・ルーブルに行きたいんですが」と
言うと、「リヴォリ通りから入れ」と言われる。
指差されたほうへ行き、間違えてメトロの入り口の
階段を降りてしまったりしつつ、カルーセルと書いて
ある入り口にたどりつく。するとおばさんのすごい
大行列ができている。氷川きよしのコンサートか?

入り口にいる係の人に「ウィザーズ社のイベントに
行きたいのですが……」と言うがなかなか通じず、
面倒くさくなったのか「もういいから通れ」となる。

地下にはアクセサリーや画材や服を扱う商店街があり、
例のダ・ヴィンチ・コードで有名な逆さピラミッドの
ホールはピンクに照明されてジャズの生演奏中だった。
奥にはヴァージン・メガストアがあり、本も多く
扱っていた。SFファンタジーのコーナーにグイン・
サーガの翻訳本があった。2巻だけ。タイトルは
たぶん「砂漠の王者」。表紙は天野絵だった。

また、日本の翻訳コミック単行本が大量にあった。
有名なのはだいたい手に入りそうな感じ。立ち読み
している人がいた。

しばらくすると光る羽飾りをつけたコンパニオンの
お姉さんが商店街フロアのあちこちで飲み物を配り
始め、さっきの行列の人たちがいっぱい入ってきた。
どうも19時からこの商店街で時間限定のバーゲンを
やるらしく、店頭に「50%オフ」の張り紙がされていた。
これは明日になったらもうはがされていたが、ピンクの
飾りつけはずっとやっていた。クリスマス用か?

世界選手権の受付に行くと、プレイヤーのすごい行列。
おばさまたちと入り混じってわけがわからない状態。
入り口で1人ずつゆっくりチェックしているので、
中に入るまでがすごく大変なようだ。

入り口ででっかいセラ天の像がお出迎え。
これを組み立てるところを早回しのビデオでやって
いたが、足元を一本の棒だけで支えているのがすごい。

細長い通路がマジックの装飾で覆われ、奥にはサイン会
アーティストの額装イラストが画廊ふうに並んでいる。
Hall of FameのメンバーがTシャツとジーンズになって
陳列してある。

台にある食べ物はパンとチーズとすっぱい野菜と
すっぱい米サラダ……味は正直イマイチ口に合わない。
ジャガイモとコンビーフはまあまあだったけど、
山盛りに盛られてしまい食べるのに苦労した。

立食パーティ式なので、いろんな人が来たりいなく
なったりしながら、デッキの話などをしていた。
津村君がずっとあとから来て、聞いたら「行列を
ずっと待っていた」と言う。PoYなんだから顔パスだろ!
とも思うんだけど、「そういうのは感じ悪いと思って
じっと待ってた」というのが偉い。

22時ごろ就寝。

この日の支出:
タクシー代15ユーロ

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